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「しており」の適切な使い方とは?例文や言い換え表現も解説

更新日:2024年11月12日

ビジネスシーンで敬語として使われる「しており」の意味や使い方を知っていますか。この記事では、「しており」の正しい使い方や言い換え表現について、解説しています。普段の生活の中で間違った使い方をしていないかどうか、確認するための参考にしてください。

欠品ではなく、販売自体をしていないという否定の言葉。しかし、言い切りで文章を終えると相手にきつい印象を与えてしまう恐れがあります。

その場合は、「こちらの商品は、現在販売しておりませんが〇月ごろ入荷を予定しております」「現在販売しておりませんが、販売の目途が立ちましたらご連絡いたしましょうか」と情報を付け加えることで、文が柔らかい印象になるでしょう。

  • 現在、弊社では求人の募集はしておりません

他にも「弊社では新規会員の受付はしておりません」など、「現在わが社では行っていない」という旨を相手に伝えるときに使います。

相手に柔らかい印象で伝えたいときには、文頭に「誠に申し訳ございませんが」「恐れ入りますが」といったクッション言葉をつけるといいでしょう。

仮定で用いる場合「しておりましたら」

「おりましたら」というのは謙譲語なので、「もし、自分が◎◎していたら」という意味を伝えるときに使います。「現在はその状況ではないが、今後あり得る状況」を説明します。

  • 「もし、わたくしが離席しておりましたら」

「自分が◎◎していたら」というときに使う言葉なので、「もしわたくしが離席しておりましたら、受付のものにお伝えくださいませ」など、その状況がおこった場合の提案も忘れずにしておきましょう。

疑問で用いる場合「しておりませんか」

  • 「ご迷惑をおかけしておりませんか」

「自分の行動などが◎◎していないか」と相手に確認を行う言葉です。
自分の行動に対して使う言葉であるため、相手の行動などについての確認を行うときに使うのはふさわしくありません。誤用しないように注意しましょう。

「しており」の注意点

「しており」は敬語の中の丁重語に分類されます。丁重語はあくまでも自分の言葉や動作を相手に対して伝えるときに使う言葉です。つまり、相手側の言葉や動作に対しては使えません。

例えば、「もし、御社が休業しておりましたら」と相手に問いかける際に使っている方もいますが、これは間違いなので避けましょう。

接続詞ではなく連用形中止法である

「しており」のように「しております」と言い切らずに述語の用言を連用形にして、文を切らずに続ける活用のことを連用形中止法といいます。

「よく遊び、よく学ぶ」という文章は「よく遊ぶ」と「よく学ぶ」という2つの文章を繋げたものです。遊ぶという動詞を連用形に変化させて中止し、後に文章を繋げています。

ただし、使い過ぎると一文が長くなってしまうため、文章の意味が相手に伝わりづらいです。「しており」を多く使い過ぎる書き方は避けましょう。

話し言葉としても使える

ここまで書き言葉としての「しており」について説明をしてきましたが、話し言葉としても使える表現です。

自分の言葉や動作を低めてる際に使う言葉であるため、よりかしこまった印象になります。

スーパーマーケットや百貨店での店内放送や、企業の電話対応窓口での案内など、自分や自分が所属するグループの行動を低め、高める対象がいない場合に使って問題のない表現といえるでしょう。

過去形は「しておって」

「しており」の過去形は「しておって」ですが、あまり使われません。表現として間違ってはいませんが、一部地域の方言と混同される場合もあるため不自然です。

連用中止法での表現をやめて「しておりました」と言い切るか、過去に自分が行ったことを表現としたいときに使うのなら「過去○○しており、~」「以前○○しており、~」というように、文頭に過去や以前といった過去の出来事を指し示す言葉をつける方が自然です。

「しております」の丁寧表現

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初回公開日:2017年11月18日

記載されている内容は2017年11月18日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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