Search

検索したいワードを入力してください

「しており」の適切な使い方とは?例文や言い換え表現も解説

更新日:2024年05月31日

ビジネスシーンで敬語として使われる「しており」の意味や使い方を知っていますか。この記事では、「しており」の正しい使い方や言い換え表現について、解説しています。普段の生活の中で間違った使い方をしていないかどうか、確認するための参考にしてください。

「しております」はすでに「~する」という動詞を敬語に変化させた言葉です。

しかし、さらに丁寧でかしこまった表現も存在します。ここからは、より詳細な敬語としての表現を見ていきましょう。

「いたしております」

「いたしております」は動詞の「する」の謙譲語の「いたす」と、丁重語の「おる」が合わさった表現です。文中に同じ意味の言葉が連続しますが、二重敬語ではありません。

二重敬語とは。例えば「お読みになられる」と言ったような「読む」を尊敬語として「お読みになる」に変化させた上で「~れる」という尊敬の表現をさらに重ねている使い方です。尊敬語にさらに尊敬語を重ねたり、謙譲語に謙譲語を重ねたりしたものを指します。

「いたしております」のように、前後に別の表現が分かれて存在する場合は正しい表現ですが、文章中で同じ物の表現が混ざってしまっているものは、二重敬語になるため、注意しましょう。

「させていただいております」

「させていただいております」は「させてもらう」の謙譲語に「いる」の丁重語の「おります」が続く表現です。この表現自体も間違いではありません。

この言葉は主に、メールを拝読・拝見するという言葉として、ビジネスシーンでよく使います。この「拝読」「拝見」の「拝」という漢字ですでに謙譲をあらわしているため、「拝読させていただく」「拝見させていただく」という使い方をすると、謙譲語が重なる誤った表現になります。

組み合わせる言葉によっては、二重敬語になりやすい言葉であるため、注意が必要です。

「しておられます」

「しておられます」は、丁重語の「おる」に、丁重語の「られる」が合わさっているため、二重敬語です。

どの言葉の後に続いても二重敬語であるため、ビジネスシーンでの使用は避けましょう。

「されております」

「されております」は「している」の尊敬語の「れる」と、丁重語の「おる」が合わさっています。尊敬語は目上の方言葉や動作に使い、丁重語は自分の言葉や動作に使うものです。どちらの言葉や動作に対して使っても不自然な表現であるため、避けましょう。

一部地域の方言で「おる」を尊敬語として受け取る場合もありますが、使わないのが無難です。

「しており」の英語表現

「しており」を英語で表現すると「be doing」や「look forward to」が近いです。

「be doing」は、現在進行形で、まだ完了していない動作を表すために使うため「しており」と同じ意味です。

「look forward to」はイディオムであり、「~楽しみにしている」という意味であるため「look forward to meeting you」だと「お会いできるのを楽しみにしております」と同じ意味として使えます。

「しており」の使い方を理解して適切な場面で使おう

「しており」の意味や使い方について、いかがだったでしょうか。ビジネスの場で、何となく先輩や上司が使っているからという理由で、自分がよく理解できていないままその言葉を使うと、薄っぺらく説得力に欠けたものになってしまいます。

反対に、きちんと意味を理解した上で正しい使い方をすれば、言葉はいきいきとしたものになり、相手にしっかり伝わる文章になるでしょう。普段、何気なく使っている言葉の意味を真に理解して、生きた言葉で相手に伝えましょう。

初回公開日:2017年11月18日

記載されている内容は2017年11月18日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

Latests