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「いただく」と「頂く」の意味の違いと使い分けの方法

更新日:2024年04月29日

「いただく」と「頂く」の違いをふだん意識して使いわけているでしょうか。今回は「いただく」と「頂く」の意味と使い方の違いをご紹介します。よく使う言葉であるからこそ正しく使えるようになりましょう。小さいことの積み重ねが常識のある社会人への近道です。

まずは「もらう」という言葉の意味と使い方を確認します。

「もらう」は、①「他から与えられて自分のものにする」、②「受ける」、③「人が自分の側の所有となる、人を一員とする」、④「引き受ける、あずかる」、⑤「獲得して自分のものにする」などたくさんの意味を持ちますがここではこの5つの紹介をします。

①「他から与えられて自分のものにする」という意味のときは「プレゼントをもらう」というように使います。同様に②「受ける」のときは「卒業旅行へ行く許しをもらう」、③「人が自分の側の所有となる、人を一員とする」のときは「あなたをお嫁さんとしてもらいたい」、④「引き受ける、あずかる」のときは「その喧嘩は私がもらった」、⑤「獲得して自分のものにする」のときは「流行りの風邪をもらってきた」と使います。

以上が「もらう」の基本的な意味と使い方です。

「頂く」と「もらう」

はじめに確認したとおり、「いただく」と「頂く」には意味と使い方に違いが見られました。ここで取り上げるのは2つのうち「頂く」のほうです。「頂く」は意味のなかに「もらう」の謙譲語というものがありました。「もらう」という言葉と関連があるのは「頂く」でしょう。

「頂く」と「もらう」の関係性を見てみると、「頂く」は「もらう」の謙譲語の意味を持ちます。だから意味が同じ場合もあるため重なる部分もあります。

何度も書いているとおり、「頂く」は「『もらう』の謙譲語」と「『食べる』『飲む』の謙譲語・丁寧語」の2つの使い方があります。もっと簡単にいえば「頂く」という表記のときは、謙譲語か丁寧語の敬語としてしか使うことがありません。

対して「もらう」はふつうの単語です。「食べる」や「飲む」と同じです。そのため敬語として「もらう」という言葉は使いません。例えば「清掃活動に御協力してもらいありがとうございました」とは使えません。このときは敬語を使うシーンなので「清掃活動に御協力頂きありがとうございました」となります。

「頂く」という言葉がいくら「もらう」の意味を持つからといって、敬語を使うシーンで「もらう」を使用するのは使い方を間違えています。「頂く」と「もらう」の大きく異なる点は敬語にあるでしょう。敬語のときに注意すればこの使い分けも簡単にできます。

正しく使い分けて常識のある社会人に

ふだん何気なく使っている言葉には漢字とひらがな、また同じ読みでも違う漢字を使うことで意味が変わるものが多くあります。周りの人があいまいになっているから自分もあいまいでも良いと思っていても、なかにはきちんと使い分けている人もいます。

その使い分けている人が自分の志望する企業の人事部の人だったら、取引先の相手だったらと考えてみるとどうでしょう。ちゃんと知っておかないと不安になってきます。使い分けられるほうが断然良いでしょう。

今回は「いただく」と「頂く」、「戴く」の違いと使い方を見てきました。今まで使い分けたことなどなかったという方は、ぜひこれを機に意識して使ってみてください。周りの人が気づかないうちに、常識の差を付けられます。

覚えれば自然に使い分けることはできます。正しく使って常識のある社会人になりましょう。見ている人は小さなことでも目を凝らして見ています。そんな人の目に留まる社会人になりたくありませんか。

初回公開日:2017年11月14日

記載されている内容は2017年11月14日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

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