「ご連絡お待ちしております」の意味・目上の人への使い方
更新日:2024年06月30日
「ご連絡お待ちしております」の意味と使い方
社会人として生活していると、「ご連絡お待ちしております」という言葉を使う機会が、たくさんあります。相手に対し、返信を要求するメールの締めくくりとして、「ご連絡お待ちしております」という言葉で、相手の返信を促すこともあります。
「ご連絡お待ちしております」は、相手に対し、返信や回答を促すという意味で使用されます。単に「ご連絡お待ちしております」だけだと、少し意味は弱く、回答の時期などを相手に委ねている感じを受けます。強く促したいときには、「〜までに、ご連絡お待ちしております」と、期限を切って使うこともできます。
期限を切ると、相手に対して、上から発言しているようにも感じられますが、ビジネスシーンでは、スケジュールを明確にするのは当然のことなので、相手に対して、失礼なことではありません。
「ご連絡お待ちしております」は目上の人に使っても良いのか
ビジネスシーンで、多用されている「ご連絡をお待ちしております」という言葉ですが、果たして、この言葉は敬語になっているのでしょうか。目上の人に使って、相手の気分を害することはないのでしょうか。
「ご連絡をお待ちしております」というのは、日本語として正しい敬語です。相手の行動を敬う「ご連絡」という言葉に、自分の行動をへりくだって伝える「お待ちしております」という謙譲語をあわせています。正しい敬語なので、目上の相手に返信や連絡を催促したり、お願いしたりする際に使っても、相手に不快な思いをさせることはありません。
「ご連絡お待ちしております」は失礼なのか
「ご連絡お待ちしております」は、敬語であり、上司や先輩、取引先の相手など、目上の人に使っても、失礼にはなりません。ただ、少し使い方を間違うと、とたんに失礼な言葉になってしまうので、気をつけて使いましょう。
また、「ご連絡お待ちしております」は、文法面から見ると敬語として正しいのですが、「目上の人に対して使うのは失礼」と考えている人もいます。敬語の知識に欠ける人として一蹴することもできますが、誰にも不快な思いをさせないためには、文法よりも相手の捉え方を考えるべきでしょう。
「ご連絡お待ちしております」を目上に対して使ったら失礼な言葉と考える人に対しては、どの部分を失礼と感じているのか、推し量ったうえで、少し言葉を変えてみましょう。「ご連絡」と「お待ちしております」の間に「を」を挟むだけでも、丁寧感は増します。
連絡お待ちしております
「ご連絡お待ちしております」を、「ご連絡」と「お待ちして」の二重の丁寧語と捉えて、「連絡お待ちしております」と言い換えてしまう人も、見受けられます。また、故意でなくても、メールなどの文書に「ご連絡お待ちしております」と書くつもりが、タイプミスなどで頭の「ご」を落としてしまうこともあります。
こうして「連絡お待ちしております」を目上の人に使ってしまった場合、たった1字「ご」という文字に過ぎないのに、とたんに目上の人に対して使うと失礼な言葉になってしまいます。「ご連絡」は、相手に対する敬意を示している丁寧語なので、「連絡お待ちしております」にしてしまうと、相手に対する敬意が欠けてしまいます。
ご連絡待ってます
「ご連絡待ってます」としても、失礼な言い回しになります。これも、二重の丁寧語を避けるために、「お待ちしております」を「待ってます」に変えてしまったものと考えられます。
「お待ちしております」を丁寧語ではない「待ってます」に変えてしまうと、謙譲表現の「お待ちしております」がなくなってしまい、尊大な、上から目線の言葉になってしまいます。自分の行動は、へりくだって伝えなければいけません。「ご連絡待ってます」は、友人など、親しい間のみで使える言葉です。
「ご連絡お待ちしております」の敬語
「ご連絡お待ちしております」は、日本語として、正しい表現です。「連絡」に「ご」をつけて「ご連絡」としているので、目上の人の行為を表しています。「待っている」に「お」をつけていますが、目上の人の行為としてではなく、自分の行為を謙って表現する、謙譲語としての「お待ち」になります。さらに「待っている」の「いる」を謙譲語「おる」にしています。
「ご連絡お待ちしております」は、目上の行為を敬う「ご連絡」を、自分が「お待ちしておる」という謙譲語で表現した、正しい敬語表現だということがわかります。
「ご連絡お待ちしております」をシンプルに言い換える
「ご連絡お待ちしております」を別の敬語で言い換える場合、「ご連絡ください」という、シンプルな言い回しにすることもできます。シンプルすぎて、ぶっきらぼうな印象も受けますが、「ご連絡ください」は立派な敬語です。余計な言葉を省いて、必要な情報のみを伝える、メール文書などの場合、シンプルな敬語である、「ご連絡ください」を使うのもおすすめです。
「ご連絡お待ちしております」をさらに丁寧に
初回公開日:2017年11月11日
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