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「助かりました」の意味と使い方・例文・敬語なのか|目上

更新日:2024年01月19日

「助かりました」は人間関係の潤滑油です。その一方で、相手によっては注意の必要な言葉でもあります。失礼かもとの不安から、感謝を伝えたいのに言い出せないということもあるのではないでしょうか。この記事では「助かりました」の使い方や敬語表現への言い換えをご紹介します。

「助かりました」という言葉の意味は?

知り合いから、あるいは見ず知らずの人から、「助かりました」と言われたことがきっとあるでしょう。反対にあなたから誰かにそう言うこともあるはずです。

生活の中で折々に使われるこの言葉ですが、その意味するところをじっくりと考えてみることはあまりないのではないでしょうか。この機会に「助かりました」という言葉の持つ意味を、例文を挙げながら改めて確認してみましょう。

例文1「大変助かりました」

非常に高い頻度で使われるのが「大変助かりました」という言い回しです。シンプルに「助かりました」とだけ言うよりも寧ろこちらの言い方のほうが一般的なほどです。

敢えて「大変」と強めるのは、この「助かりました」という言葉が主観的なものであり、自身の感情に直結している性質のものであることを示していると言えます。

人に力を貸すということは、客観的に見て助けたかどうかではなく、本人が「助けてもらった」と感じているかどうかがポイントです。だからこそ「大変」という言葉によって感謝の度合いを強くした表現がごく自然に使われます。

例文2「助かりました。次もよろしくお願いします」

「次もよろしくお願いします」という言葉も「助かりました」とセットのようにしてよく使われます。

これはある意味、助けてもらったことへの感謝の気持ちよりも今後の継続的な助けを期待する気持ちを表しているとも言えますが、だからといって失礼だと腹を立てる人はいません。

なぜなら、「助かりました」という言葉はその中に「とても感謝している」という意味合いを既に含んでいることが前提で、しかもそれは単に「ありがとう」と言うよりも個人的な感謝の念がずっと濃厚だと受け止められるからです。

「助かりました。次もよろしくお願いします」と言われた相手は、自分が力になれたことに満足感を覚え、頼りにされていることを嬉しく思うでしょう。

例文3「助かりました。ありがとうございます」

「助かりました」と言う言葉の中に「とても感謝している」という意味合いが既に含まれていると前述しました。それでも「ありがとう」と明確にお礼の言葉で締めくくるのは、その言い回しにある効果が見込めるためです。

もともと感謝の意が含まれているところに敢えて「ありがとうございます」と念を入れるように重ねることは、主観的に見た場合だけでなく客観的に見ても相手のしてくれた行為がありがたいものであったということを裏づける意味合いを持ちます。

「○○さんのおかげです。ありがとうございます」といった言い方と同様の効果がある言い回しです。

「助かりました」を敬語として使ってはいけないの?

「助かりました」という言葉は、敬語として、つまり上司や年配者のような目上の人に対して使えるのでしょうか。

結論から言うと、目上の人に対して使うのはNGです。なぜNGなのか、なぜ敬語ではないのか、その理由を「助」という漢字の持つ意味と「助かる」という言葉の持つニュアンスから解き明かしていきましょう。

「助」の字の持つ意味から

「助」だけでなく「介」「佑」「佐」「輔」など「すけ」と読む漢字に共通することですが、これらの漢字には「たすける」という意味があり、その意味を掘り下げると「補助する」といった意味合いになります。

「助成する」「介抱する」「補佐する」といった熟語について考えてみると、どれも「お助け申し上げている」といったイメージを持っていると言えます。

上司が部下を、年配者が若年者を「お助け申し上げている」というのは不自然です。従って、「助かりました」という言葉の用い方としてはその逆(上の立場→下の立場)であるべきです。

「助かる」という言葉の持つニュアンスから

「助かる」と言うとき、助かるのは誰でしょう。助ける人ではなく、助けられる人です。

助かっているのはあくまで自分であって、相手は助かっていない(=助けてくれただけ)のですから、「助かりました」というのは考えようによっては身勝手な言い方です。

この点を踏まえると「助かる」という言葉が相手を敬う意味合いを持っていなことがわかります。従って、「助かりました」という表現は敬語としては不適切です。

目上の人には「助かりました」をどう言えばいいの?

では力を貸してくれた目上の人や取引先に対しては「助かりました」という気持ちをどのように伝えればよいのでしょうか。

ここでは特に礼儀をわきまえた話し方が必要とされるビジネスシーンでの伝え方をご紹介します。

次のページ:「助かりました」の敬語表現バリエーションはこれ!

初回公開日:2017年11月11日

記載されている内容は2017年11月11日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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