「ご検討いただければ幸いです」の意味とは?使い方・例文を解説
更新日:2024年08月25日
「ご一考いただければ幸いです」
「検討」と「一考」はよく似た言葉として挙げられますが、実は意味が少し異なります。「検討」が「よく調べて良し悪しを考えること」であるのに対し、「一考」は「一度考えてみる、少し考えること」という意味になります。
「一考」を使用することで、詳細に調べる必要はないから気軽に考えてみてほしい、というニュアンスが出るため、説明会や展示会の開催案内など、多くの人あてに参加を依頼するような場面にぴったりです。
「ご検討くださいませ」
「ご一考いただければ幸いです」に比べて、よりライトな文脈で使えるのが「ご検討くださいませ」です。「ご検討いただければ幸いです」のような婉曲表現ではなく直接的に検討をお願いする言い方のため、仕事を進めるうえで検討が必要だと分かっている場合に使用します。
また、お願いの表現を減らしシンプルにすることによって、「良かったら検討してください」という気軽な意味にもなります。
「ご検討ください」というと一方的で突き放したように受け取られてしまうかもしれませんが、「ませ」を加えることで、女性的でやわらかい印象を与え、相手に対し丁寧な気持ちを表すことができます。
「ご検討いただければ幸いです」の丁寧表現
言い換え表現では「ご検討いただければ幸いです」と少しニュアンスの異なる言い回しを紹介しましたが、意味は同じでも丁寧の度合いが異なる表現を紹介します。
検討をお願いする内容や相手方によって使い分けられると、ビジネスメールのスキルもぐっと上がります。ぜひチェックしてみてください。ただし、丁寧度の高い表現を文中で使いすぎると、かえってくどい印象を与えることがあるため注意しましょう。
「ご検討のほどよろしくお願いいたします」
「ご検討いただければ幸いです」を直接的な言い回しに言い換えると「ご検討お願いいたします」となりますが、これをより丁寧な表現にしたものが「ご検討のほどよろしくお願いいたします」です。
「〜のほど」は、直前にくる言葉の断定を避ける役割があります。「ご検討」に続けることで直接的な言い回しでもやわらかい表現となり、さらに「よろしく」を添えることでへりくだっていることを示しています。
相手に検討してもらうことが必要だけれどできるだけ丁寧に依頼したい、という場合にぴったりな表現です。
「ご検討賜れますと幸いです」
「いただく」という謙譲語をより丁寧な表現に換えると、「賜(たまわ)る」になります。「賜る」という言葉には、本来高貴な位の人から下位の人へ物を与えるという意味があるため、行為の主体がより高められていることになります。
「ご検討賜れますと幸いです」という表現は、直属の上司や取引先の担当者よりもさらに上位職の方とやりとりする際に向いていると言えます。
一方で、格式ばった言い方になるため、相手方と距離を縮めたいときに使用するのは避けましょう。
「ご検討賜れますと幸甚に存じます」
「ご検討いただければ幸いです」の各要素の丁寧度を強めた表現が、「ご検討賜れますと幸甚に存じます」です。「幸甚な」は「幸せである」という形容詞の最上級にあたる表現で、「存ずる」は「思う」の謙譲語であるため、「幸甚に存じます」という言い回しはとても丁重な表現だと言えます。
ここまでくると非常に改まった言い方になるため、大きな案件や重要度の高い内容をより上位職の方に依頼するなど、使用する場面も限られてきます。
「ご検討いただければ幸いです」の英語表現
これまでは日本語表現について紹介してきましたが、英語でビジネスメールを送る場合、どのような表現になるのでしょうか。
英語でも「ご検討いただければ幸いです」という気持ちを表すことはできますが、日本文化のように遠回しに表現することでへりくだった姿勢を示すということはありません。そのため、英文でメールを書く際は、謙虚な気持ちを示しながら簡潔に書く、ということを意識しましょう。
例文
- I would appreciate if you could ◯◯◯◯◯◯.
- I would be grateful if you consider ◯◯◯◯◯◯.
初回公開日:2017年11月09日
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