「しかしながら」の意味と使い方・「しかし」との使い分け
更新日:2024年08月13日
通常メールとビジネスメールと「しかしながら」
携帯やスマホを使って、通常のメールを送信する場合、「しかしながら」という言葉はほとんど使わないでしょう。なぜかというと、携帯やスマホでメールを使うのは、主に若者です。若者は「しかしながら」のように改まった言葉遣いはしないからです。
年配者でももちろんメールは使いますが、携帯やスマホでメールする場合には、一度に送信できる文字数がきまっていますから、長々しい接続語の「しかしながら」を使う事はほとんどないでしょう。
その代わりビジネスにおいては、「しかしながら」は頻繁に使われる言葉です。相手の申し出や依頼および要望などに対して、応じられない時などに、パソコンなどでメールを送ることが多いからです。
しかしながらの言い換え表現
「しかしながら」は日常会話の中ではあまり使わない言葉ですが、似たような言い回しはもちろん日常会話にも出てきています。
例1:あなたの言い分は良く分かりました。ごもっともですが(しかしながらの言い換え)、返事は少し待って戴きたい。
例2:おほめの言葉を戴き恐縮しています。ですが(しかしながらの言い換え)まだまだ未熟者ですので、よろしくご指導ください。
というような言い換えをすることが良くあります。
ビジネスシーンなどで「しかしながら」を使う時の注意点
日常会話ではほとんど死語に近い「しかしながら」ですが、ビジネスシーンではかなり頻繁に使われる言葉です。特に取引や仕事の依頼などに対応する時などには、「しかしながら」は良く使われるフレーズです。
ビジネスシーンで「しかしながら」を使う場合、注意点がいくつかあります。
注意1:メールを使う場合は、いったん送信してしまったメールは取り消せませんから、「しかしながら」の言葉の前文は、言葉を選んで書くようにしましょう。
注意2:商談特に「しかしながら」を使う場合、相手の心証を害さないような配慮が必要です。相手の意見に対して、否定的な意見を言わなくてはならないからです。
注意3:「しかしながら」は余り繰り返して使わないようにしましょう。
しかしながらは公文書に使えるのか?
「しかしながら」という言葉は、公文書に使用できるのでしょうか。答えはYESです。
「しかしながら」は、「しかし」を丁寧に言う場合に使われることが多いフレーズですから、公文書では「しかし」より「しかしながら」を使うことが多いです。
口語における「しかしながら」の歴史
口語とは話し言葉のことですが、「しかしながら」は現代の日常会話にはほとんど出てきませんが、口語体の文章には時々使われます。ですが他の言葉に言い換えられたり、「しかし」が使われる事が多いというのが現情です。
中世後期以前には、然しながらを「さしながら」と読んで、和歌の中で詠み句に使われたり、日記文にも多く使われていますが、「しかしながら」が接続詞として使われる頻度は、だんだん少なくなってきています。特に近年は使用度も少なくなっています。
書き言葉としてのしかしながら
ビジネスシーンにおいては、「しかしながら」派良く使われますし、公文書やビジネスメール文章には、書き言葉としての「しかしながら」は、まだまだ使われる頻度は変わりませんが、将来的には段々つかわれなくなる可能性はあります。
しかしながらの敬語表現は?
「しかしながら」を敬語表現するとどうなるのでしょう。「しかしながら」はもともと、「しかし」を丁寧に表現した言葉です。これをさらに敬語的に表現するには、言い換えしかありません。
例えば、「しかしながら→そうはおっしゃいますが。」「しかしながら→さようではございましょうが。」という言い回しなどが、適切な言葉といえるでしょう。
しかしながらの謙譲語にはどんなものがある?
謙譲語とは、相手に対してへりくだる時に使う言葉です。最近の世情は、謙譲語という言葉は死語に近くなっていますが、政界・経済界やスポーツ業界における上下関係の一部では、まだまだ生きた言葉として使われています。
では「しかしながら」を謙譲語的に表現するとどうなるでしょうか。
例:ごもっともとは存じますが、まことにおっしゃるとおりとは存じますが、などになります。
しかしながらの後は句読点を打つのか?
初回公開日:2017年12月04日
記載されている内容は2017年12月04日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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