「なお」の意味4つ・漢字3つ｜「なお」の使い方3つ

漢字2：猶

「猶」という漢字は、もともと、ゆったりしている様子を表す漢字でした。

「猶」は「犬」と「酋」が組み合わさっており、「酋」という漢字は、「酒が入った器から、酒が、香りを長く細く放っている様子」を象形する漢字であるといわれています。

そのため、動物がからだをゆったりのばす様子を表すようになりました。転じて、「長くのびる」、「状態が変わらない様子」を意味するようになったのです。

漢字3：直

「直」は「まっすぐ」や「ただす」という意味を持っています。「直」という漢字は「目」の上に「十」がのっており、目の上に印がついて、呪術的な力を持った様子を象形しています。

それを「L」で半分塞いでいるのです。つまり、陰ながら真実を見極めようとする様子を表し、それが現在の意味に繋がります。

注意すべきは、「直」だけは、これまで説明してきた「なお」の意味として使われることがないということです。

「なお」の使い方3つ

それではつぎに、具体的に「なお」が使われている例文を見ていきましょう。3つの例文を挙げました。

具体的にどのような意味で使われているのか、どの漢字をあてがうことができるのか、例文を通して理解を深めましょう。

使い方1：なお詳しくは下記をご覧ください

「なお詳しくは下記をご覧ください」の「なお」は、意味4の「言い添える意味」として使われています。例文から想像するに、この文の前に何らかの情報が与えられたと考えられます。

例えば、「会議が開催される」との情報がいったん与えられ、それについて、改めて、下記で詳細な情報が「言い添えられて」います。

そしてこの場合、付け加えや追加の意味を持つ、「尚」という漢字を使うのが適切です。

使い方2：なお2階にはネイルサロンがあります

「なお2回にはネイルサロンがあります」の「なお」は、意味1の「さらに」と同様の意味で使われています。

例文から想像すると、「1階には事務所がある」等の情報が事前にあり、「さらに」2階にはなにがあるのかという情報を「追加」しています。

また、この「なお」は、動詞の「あります」を修飾していることから、副詞としての「なお」であると区別することができます。この場合も、「付け加え」の意味を持つ「尚」が適切です。

使い方3：なおクレジットカードは使えません

「なおクレジットカードは使えません」の「なお」は、意味4の「言い添える言葉」としての「なお」です。

例文から想像するに、商品や支払い方法について説明していると考えることができます。いったん一とおり説明したあとに、クレジットカードが使えないことを「言い添えて」います。

また、この「なお」は、動詞の「使えません」を修飾していないことからも、副詞ではなく、接続詞としての「なお」であると見分けることができます。

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「なお」の類語との違い

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「なお」には、似たような意味を持つ類語がたくさんあります。簡単な言葉だけに、深く考えずに使ってしまいがちです。しっかり正確に意味を把握して、正確に使い分けましょう。

類語1：ちなみに

「ちなみに」とは、それまで説明してきたことに対して、本筋とは外れた瑣末な点を付け加える時に使われる接続詞です。

漢字で書くと「因みに」となります。「因む」という漢字は「関連」を意味します。接続詞である点、付け加える時に使う点から、意味4の「なお」の使い方に酷似しています。

大きな違いは、「ちなみに」を使う場合は、追加情報が本筋とは外れた事柄であるという点です。「なお」にはこのような縛りがありません。