「心身ともに」の意味|使う場面5コ・類語2コ|使えない場面の注意
更新日:2024年07月14日
「心身ともに」という言葉は、分かりやすく使いやすい表現のひとつです。しかし、日常生活で使うには、相手に堅い苦しい印象を与えてしまう可能性もあり、場合によっては使えないこともあります。より適切な表現をするために、類語も一緒に覚えておくとよいでしょう。
「心身ともに」とは、「心も体も両方」という意味の言葉でした。これと同じように使える言葉を、以下に2つご紹介します。
類語1:心も体も
「心も体も」とは、文字どおり「心と体が両方とも」という意味です。
精神と身体に共通して言える状態がある場合には、「心も体も○○だ」のように表現することもできます。
「心身ともに」とほぼ同じように使うことができますが、「心も体も」という表現の方が砕けた印象を与えます。日常会話にはこちらを使用する方が違和感が少ないでしょう。
類語2:肉体的にも精神的にも
「肉体的にも精神的にも」とは、これも文字どおりの意味で、「心も体も両方とも」同じ状況にあることを表す言葉です。たとえば、「仕事が忙しくて、肉体的にも精神的にもきつい」などのように使うことができます。
意味合いとしては「心身ともに」と同じですが、より強い印象を与えることができるでしょう。
「心身ともに」は使いやすい言葉
上記でも触れましたが、「心身ともに」という言葉は、さまざまな言葉と組み合わせて使用することができる、大変便利な言葉です。組み合わせる言葉や言い回し次第では、ビジネスシーンや公の場でも使用することができます。この機会に、「心身ともに」という言葉の意味や使い方はもちろん、さまざまな言い回しのバリエーションを増やしてください。表現の幅が広がります。
使えない場面にも注意
「心身ともに」とは便利な言葉ではありますが、心と体に共通する状態があればいつでも使えるというわけではありません。言葉のニュアンスや対象によっては不適切と捉えられることもありますので、注意が必要です。
「心身ともに成長しました」
上記では、成長に関して「心身ともに」変化したことを表現できることを記しました。
しかし、「心身ともに成長しました」とは、子供の成長に使うことはできても、自分に対しては使うことができません。また、上から目線に感じられやすい言葉であることを理解しておきましょう。成長の対象と、言葉のニュアンスに特に注意が必要です。
自分の成長には言えない
「心身ともに」とは、子供の成長を表現するためには使えても、自分の成長に対して使うことはできません。なぜなら、自分の成長を自分で評価することは難しいからです。とくに、精神的な成長に関しては、自己過信と受け止められる可能性が高いです。
人の成長というものは、他人に評価されてこそ認められます。自ら率先して「心身ともに」成長したというのは、違和感のある表現になります。
上から目線に注意
成長を評価できるのは、その人物よりも上の立場にある人間に限られます。親が子供の成長を実感するのは当然で、親は子を育てる立場ですから問題はありません。しかし、そうでない場合には「何様のつもりだ」と受け取られてしまう可能性が高いでしょう。
言葉を使う際には、状況やニュアンスまで深く考慮する必要があります。
初回公開日:2017年11月22日
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