「来られる」の正しい使い方とは?敬語の種類や言い換え表現も解説
更新日:2024年10月28日
- 来週展示会がありますが、田中くんも来られますか。
- 来週の展示会ですが、田中さんも来ていただけますか。
- 田中様のご来場をお待ちしております。
相手が来た場合
相手が来たことを知らせるときに「社長が来られました」のように使えます。ただし、「来られる」は敬語の中では軽めの言い方になってしまうため、状況や相手を考えて使うことが大切です。
「お見えになる」や「お出でになる」の方がより敬意の感じられる丁寧な敬語とされています。例文を見てみましょう。
- 社長が購買部に来られた。
- 社長が営業部にお見えになった。
- 社長が業務部にお出でになった。
自分が行く場合
「その日は来られますか」と聞かれた場合、自分の都合がよければ、「はい。来られます」と答えることも可能ですが、おかしな日本語に聞こえる場合もあるので注意しましょう。
「来られますか」といった相手と電話で話している場合のように、異なる場所にいるときは「行きます」「行けます」が正しい回答となります。敬語表現を使いたい場合は、「伺います」「参ります」を使います。
- 1カ月後も来られますよ。
- ご指定の日に伺います。
- 後日参ります。
「来られる」の注意点
「来られる」に「来る」の敬語表現としてだけでなく、可能性の表現や受け身の表現でも使われるため、受け取り手が誤った意味で解釈してしまうリスクがあります。
さらに、「可能性」や「受け身」として「来られる」を使った場合は、敬語表現ではなくなってしまうという点も覚えておく必要があります。
敬意をもって話しているつもりが、目上の人に対して失礼な話し方になっていたということがないよう、注意点をしっかり理解しておきましょう。
相手に誤解を招く可能性がある
「明日来られます」という文章だけでは、「来る」の敬語として使われているのか、「来る」ことが可能だといっているのか判別できません。メールの場合は、文字としてしか情報がないので特に気をつける必要があります。
「明日営業部に社長が来られます」であれば、社長が「来る」の敬語だと判別できます。「明日は時間があるので来られます」であれば、可能性の伝達です。
誤解される危険を避けるためには、敬語「来られる」は類語で言い換えることをおすすめします。
「来られる」の類語・言い換え表現
「来られる」は「お出でになる」「お越しになる」「お見えになる」「いらっしゃる」「来て下さる」などに言い換えることができます。
ここでは、「来られる」の言い換えで使われる「お見えになる」「いらっしゃる」「お越しになる」「お出でになる」の使い方を例文も交えながら解説していきます。
「お見えになる」
「来られる」は「お見えになる」を使って言い換えることができます。「お見えになる」は身分の高い人が「来る」ことを言い表す尊敬語です。しかし、現在では使う対象は身分の高い人に限られていません。単なる尊敬語としても使われています。
- お見えになるのをお待ちしておりました。
- ご主人も一緒にお見えでしょうか。
「いらっしゃる」
「来られる」は「いらっしゃる」と言い換えることもできます。「いらっしゃる」は「行く」「来る」「居る」の尊敬語であるため、どの意味で使っているのか相手がわかるように伝えなければなりません。
また、「いらっしゃる」は「行く」「来る」「居る」の他にも「ある」や「いる」の尊敬語としても使われる点も覚えておきましょう。意味が正しく伝わらない可能性があるときは、「いらっしゃる」以外の言葉を使って言い換えましょう。
初回公開日:2017年12月13日
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