「携わる」の意味と使い方3例・類語・敬語・関わるとの違い
更新日:2024年07月15日
「携わる」は「物事に関与する」という意味のある言葉ですが、同じように「関係する」という意味を持つ「関わる」という言葉とは何が異なるのでしょうか。
以下に、「関わる」という言葉の意味や使い方を紹介し、「携わる」との違いを考察していきます。「関わる」は使うけれど「携わる」は普通は使わないというシーンもかなりありますので、「携わる」をむやみに多用しないようにしましょう。
関わるの意味
まずは、「関わる」の意味について確認していきましょう。関わる」という言葉には、「関係をもつ。関係する。/重大なつながりをもつ。影響が及ぶ。/(拘る)こだわる。」というように大きくわけて3つの意味があると言われています。
上記の3つの意味のうち、「携わる」の類語としての「関わる」は、1番目の意味が当てはまります。「関わる」は、何らかの物事や人物と関係を持つこと、繋がりがあることを意味する言葉だです。
使い方
「携わる」よりも広域な意味を含む「関わる」の使い方をいくつか例文を挙げてみていきましょう。「携わる」よりも日常生活寄りで、カジュアルに使うことができる「関わる」という言葉は、仕事や取組み事以外にもさまざまなことに対して使うことができます。
つまり、「携わる」は「関わる」がカバーする意味のうちの一部分を表す言葉であると考えて良いでしょう。従って、「関わる」なら良いが「携わる」はおかしいことがあります。
例文1:生死に関わる
「生死に関わる」というときの「関わる」は、2つ目の意味である「影響が及ぶ」という意味合いでの用法になります。生死に関係を持つ、繋がりを持つ、という風にとらえてしまっては意味が伝わらなくなってしまいます。
この「関わる」の言い換え表現としては「について」という言葉をあてることができるでしょう。「生死に関わる問題」というときは「生死についての問題」というようになります。
例文2:関わらず
「関わらず」という言葉は、文章の意味的なつながりを持たせるために「○○にもかかわらず」という形で用いられることが多いです。
前に述べてあった内容とは正反対の事実を述べるために「逆接」の意味を込めて用いられます。「にもかかわらず」という言葉を聞いたら、その言葉を使っている人はその後に述べることを強調したい、注意して聞いてほしいと考えている可能性が高いです。
関わるの敬語
「関わる」も普通の動詞ですので、敬語表現を使うことができます。「関わる」は日常生活でも頻繁に使われるカジュアルな言葉ではありますが、ビジネスシーンで使ってはいけないほど崩れた言葉ではありません。
専門外の人に専門知識をわかりやすく説明する際などには、明確な専門用語を少しぼかして「関わる」などというように言い換えることもあるでしょう。「関わる」は物事を簡単にとらえる必要があるときは非常に便利です。
関わります
「です・ます」を動詞につけることで丁寧表現を作ることができます。「関わる」にも「ます」をつけることで丁寧語変換し、ビジネスシーンで用いても違和感がないようにすることができます。
「関わります」という言葉には前述したように主に3つに分類される幅広い意味があり、非常に使いやすい単語になっています。
関わられます
「携わる」の章で説明しましたとおり、動詞の語尾の活用を「○○れる・られる」とすることで、「受け身」の表現だけでなく「尊敬語」を作ることができます。
「関わられます」は「受け身」ではなく「尊敬語」の方です。何かに関わっている人が目上の人など、敬意を払う相手である場合に「関わられます」が使われます。
関わらせていただきます
「○○させていただく」という表現は敬語表現のなかの「謙譲語」の1つです。「いただく」という言葉は、「もらう」という意味の謙譲語である「頂く」が語源となっています。
謙譲語は自分をへりくだらせて相手を敬う表現であり、「関わらせていただきます」という言葉には少し遠慮がちな気持ちが表現されています。
携わるを正しく使おう
初回公開日:2017年12月08日
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