「起因する」の使い方・例文・類語・対義語|起因するもの
更新日:2024年07月03日
「起因する」の使い方・例文・用例・用法
「起因する」とは、「起因」すなわち、「物事の起こる原因」という意味の言葉に、物事を行うという意味の動詞「する」が繋がってできた言葉です。原因の中の「物事を引き起こす元となったことからつながる」という意味で使われます。
原因の中の1つで「直接」その物事にかかわるきっかけになったことを「起因する」と言います。そもそも起因や原因につく、この「因」という漢字に「もとづく」「根本」「繋がる」という意味があり、起因、原因、要因などは全て「根本」という意味を持っています。
その複数ある「根本」の中で、最初のきっかけとなる物が「起因」であり、複数ある根本の全てを「原因」、また複数ある原因のうち、重要な働きをした事象のことを「要因」というように表現します。
「起因するもの」などと使います
事故の現場検証や何か人的な災害があった場合に使われることが多いです。「この大火災は火の不始末に起因するものです」などというように使います。
そもそも原因自体が「物事を引き起こすもと」という意味があるため、起因は「直接そのきっかけになった事柄」と考えます。「起因」は「原因」や「要因」と違い、「起因する」というように動詞と結びついて用いられるのが一般的です。
「この大火災の原因は火の不始末です」とだけでも火災となった原因はわかりますが、この場合ほかにも原因が複数あり、「火災」から「大火災」へ至った経緯がわかりません。
このため、「この大火災は火の不始末に起因するものです」とすると、まず「火の不始末」で火災が発生し、「風が強く、風向きが市街地に向かっていた。またそこは住宅密集地で古い木造の建物が軒を連ねていた」というそのほかの原因、最も重要な要因が見えてきます。
「起因」を使った例文
・その故障は整備不良に起因する。
(整備不良がきっかけになり故障に発展した)
・彼を取り巻く全てのトラブルは全て彼に起因する。
(彼の言動がトラブルの大元になっている)
というように、「物事の引き金となった原因」という意味で使われます。事柄が起きた原因がはっきりとしている場合、直接のきっかけがわかっている場合に用いられます。
何か物事が起きた場合、そのことの本質を見るために必ず原点に立ち返ります。その原点が「起因」です。ある物事が起こり、それが原因となってある結果を引き起こした場合には、「そのことに起因する」というように用いられます。
「起因する」の類語・言い換え
類語
「起因する」は「そのことが作用して事柄が起こった」という意味として使われます。ここでは「起因」の類語である原因、基因、動因についてご紹介します。
原因
原因は「物事の起こるもと」という意味があります。「原因」は物事の状態や変化が起こる元のことを言いますが、それは複数ある場合もあります。一方「起因する」は多くの場合、その複数ある原因のうち「最初のきっかけとなった1つの原因」のことを指しています。
「原因」の「原」は「源」や「もとづく」という意味があり、「原因」の因も同じ意味があります。起こるは「始まり」「立ち上がり」という意味です。このことから「起因する」は「原因」よりも、より初期の段階に注目した言葉であることがわかります。
基因
基因は「物事の原因、おこり」のことを意味し、「もとづく」という意味もあります。この字は「起因」と同じ意味で使われます。ただし、こちらは「根拠」「拠り所」などという意味が強くなっています。類語というより、「起因」の別表示とした方がわかりやすいです。
ちなみに、この「基因」は中国語では「遺伝子」という意味があります。「人を作るそもそもの根拠」という意味だということが明確にわかる言葉です。
動因
動因は「物事を引き起こす原因」という意味で「動機」と同じ働きをします。動因は、その字が表すように「あらゆる行動の起こる直接の原因」のことを指しています。また行動を起こしたり決意したときの直接的なきっかけという意味でも使われます。
動因とは「モチベーション」
初回公開日:2017年12月16日
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