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憂慮の意味と使い方3つ|例文・類義語|懸念との違い

更新日:2024年09月21日

ニュースなどで懸念という言葉は耳にしたことがあっても、その意味や使い方をみなさんは把握できているでしょうか。共通の同じ意味を持つ漢字や言葉を類語といいますが、懸念の類語やまた懸念と反対の意味をもつ対義語は数多くあり、今回はその意味や使い方をご説明します。

憂慮について

憂慮は「ゆうりょ」と読み、日常会話で使用することはあまりありませんが、新聞やニュースではよく見かけられる言葉です。あまり聞きなれないので正確な意味までは詳しくわからなくても、社会人であれば知っておくべき言葉です。

類義語も多く、この言葉の意味や使い方を知っておけば、よりニュースなどへの理解も深まります。まずはこの「憂慮」という言葉の意味や語源を理解することから始めましょう。

憂慮の意味

憂慮の意味は、「とても心配すること」「非常に懸念すること」「思い悩むこと」です。字面ではあまり深刻な状況を表す言葉に見えませんが、「不安」「心配」「悩む」など、負の状態を表現する言葉のひとつです。

その不安や心配の度合は「少し不安」「ちょっとおろおろしている」ではなく、「強い危機感」「危険レベルが高い」という意味合いで使われます。また、その不安や心配が現在進行形で続いている状態です。

憂慮の語源

「憂(うれい)」は不安に思うこと、心を痛めることを意味します。この漢字をパーツに分けると頭・心・足を表していて「不安があってうまく歩けない」という状態です。

「慮(おもんぱかる)」は思いをめぐらすということを意味します。「囲む」と「思い」を組み合わせてできており、「思いを囲む」つまり「ひとつのことに思いを巡らせる」という状態です。

二つを合わせると「思いを巡らせて不安に思うさま」という意味になります。

憂慮の類義語

憂慮の類義語は「危惧」「気がかり」「懸念」「心配」「怖れる」など、数多く存在します。「危惧」「気がかり」は心配な気持ちを表し、「懸念」「心配」は恐れの混じった予感、「怖れる」は関心を持つ、気に掛けるといった意義素があります。

「心配」「不安」など、わかりやすくて普段使う言葉でも言い表すことができるので、憂慮という言葉は日常会話であまり使われないことの一因になっています。

憂慮の使い方3つ

「憂慮」という言葉を使う理由は、「不安である」と言ってしまうと直接的過ぎるので、あえてオブラードに包むような言い方をすることでストレートに「不安」と表現せずにすみますし、少し難解な言葉を使うことで、その発言が締まって感じられるためです。

憂慮はそのままで名詞としても、「憂慮する」というように動詞としても使うことができます。では、実際に「憂慮」という言葉を使うのはどのような時かをご紹介します。

①憂慮に堪えない

「~に堪えない」は、「感情が強すぎて溢れるくらいだ」という意味で、行為や動作を表すときに使います。「憂慮に堪えない」は、不安な気持ちを抑えることができない、心を痛めているさまを表に出さずにいることができないという状態です。

「耐えない」という漢字もありますが、この場合は「物理的なものに耐えることができない」のに対し、「堪えない」は感情を扱う際に用いられます。

例文

・近年の急激な社会構造の変化は深刻な社会問題となり、憂慮に堪えない事態となっている。
・地球温暖化は年々進んでおり、局地的な豪雨や猛暑など極端な気象の変化につながっている現状は憂慮に堪えない。
・これらの事故原因は、飲酒運転によるものが厳罰化されてからも今なお多く、憂慮に堪えない。

②問題に憂慮する

「問題に憂慮する」は「問題であると考えるべき事柄である」「憂慮する必要がある」という意味の言い回しです。悪い影響をもたらすような物事がよほどの一大事であること、重大な事態であることを問いかけており、強い問題定義をしている表現です。

この言葉を使うことによって、その深刻な状況をより明確にすることができます。その物事について「憂慮すべき問題」という言い回しもされます。

例文

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初回公開日:2017年12月19日

記載されている内容は2017年12月19日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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