「できますでしょうか」は日本語として正しいのか・言い換え
更新日:2024年09月01日
「できませんでしょうか」は「できますでしょうか」と同じく、「ます」と「です」という2つの丁寧語が含まれていることになります。同じ種類の敬語が二重に使用されているので、「できませんでしょうか」も二重敬語となります。そのため、「できますでしょうか」と同じく、厳密には正しい表現とは言えません。
「できますか」と「できませんか」の違いで考える
「できますでしょうか」と「できませんでしょうか」の違いは、「できますか」と「できませんか」の違いで考えるとわかりやすいです。例えば、「~することはできますか」と相手に聞く場合、「できますか」と聞いているので、「できる」という可能性を強調した言い方になります。これは、依頼としては強い表現になります。
一方で、「~することはできませんか」と表現すると、「できませんか」と聞いているので、やんわりとした依頼というニュアンスがあります。また、「~することはできますか」より控えめな表現になるので、相手に示す敬意も高くなります。
同じように考えると、「できますでしょうか」より「できませんでしょうか」の方が控えめなニュアンスになります。例えば、「お願いできませんでしょうか」の方が、「お願いできますでしょうか」より控えめな表現と言えます。
「できませんでしょうか」の注意点とは?
「できませんでしょうか」は二重敬語となるので、「できますでしょうか」と同じく文法として厳密に正しいとは言えません。そのため、「できますでしょうか」と同じく、くどい印象になることもあります。他の表現に変えることができれば、言い換えた方が好ましいでしょう。
また、「できませんでしょうか」は控えめな表現ですが、これだけ聞くと意味がわかりにくい場合があります。例えば、「お願いできませんでしょうか」という表現は、「お願いできないでしょうか」にした方がわかりやすいと言えます。
さらに、「お願いできませんでしょうか」より「お願いできますでしょうか」の方が強い表現となり、「お願いをしている」という状態をわかりやすく伝えることができます。「お願いできませんでしょうか」にすると、控えめな印象を出すことはできますが、「お願いをしている」という状態が伝わりにくいおそれがあります。
「できますでしょうか」と「可能でしょうか」の違いは?
ニュアンスに違いがある?
先ほど見たように、「できますでしょうか」を「可能でしょうか」に言い換えて表現する場合があります。しかし、「できますでしょうか」と「可能でしょうか」にはニュアンスに若干の違いがあり、必ずしも言い換えて表現できるとは限りません。
「できますでしょうか」より、「可能でしょうか」の方が、やや強い表現となります。「できますか」よりは丁寧でやわらかい表現ですが、「できますでしょうか」の言い換えとしては強すぎる表現になる場合もあります。
「可能でしょうか」の使用例は?
「可能でしょうか」は、「可能ですか」という意味が基本となります。これは、「できますでしょうか」が「できますか」を基本とし、「できますか」よりもやわらかな表現になることと似ています。
例えば、「資料を送っていただくことは可能ですか」よりも、「資料を送っていただくことは可能でしょうか」の方が、やんわりとした表現になります。このように、「できますか」や「可能ですか」よりやわらかな印象を出しつつ、「できますでしょうか」よりも強く、はっきりと伝えたい場合に効果的な表現です。
ただし、先ほども見たように、「いただくことは可能でしょうか」という表現は、目上の人や取引先などに対しては使用せず、「いただいてもよろしいでしょうか」などの表現を使用しましょう。
「できますでしょうか」の使い方は?
「できますでしょうか」の使い方としては、「お願いできますでしょうか」が代表的と言えます。これは、「可能でしょうか」で言い換えると違和感があります。また、「お願いできますか」と表現すると、やや強いニュアンスになります。そのため、やんわりとお願いをしたい場合に、「お願いできますでしょうか」は便利な表現となります。
「できますでしょうか」は、「できますか」ということをやんわりと伝える場合に使用できます。また、控えめな表現として相手に敬意を示す場合にも効果的です。
一方で、先ほど見たように、「お伺いできますでしょうか」や「送っていただくことはできますでしょうか」といった使い方は、やはりくどい印象があります。特に、「送っていただくことはできますでしょうか」のような使い方は避けた方が無難です。「送っていただいてもよろしいでしょうか」などの表現に変えるようにしましょう。
メールでの「できますでしょうか」の使い方は?
メールで「できますでしょうか」を使用する場合、口頭で使用する場合よりも注意が必要と言えます。文章で伝えることになるため、長い言い回しによってくどい印象を強めてしまう可能性があるからです。そのため、メールではなるべく「できますでしょうか」は使用せず、他の表現で言い換えた方が好ましいです。
「お願いできますでしょうか」などの表現は、そこまで違和感がありません。ただし、メール全体の中でくどい印象になる場合は、「お願いしてもよろしいでしょうか」といった表現を使用しましょう。
言い換え表現をおさえて使い分ける!
初回公開日:2018年02月16日
記載されている内容は2018年02月16日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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