「時間を割く」の意味と4つの使用例・敬語表現のポイント
更新日:2024年08月09日
「時間を割く」とは
「本日はお時間を割いていただいて、ありがとうございます」と、仕事で言われたことがある人は多いでしょう。この「時間を割く」の「割く」は「さく」と読みます。
時間は物質ではないので、厳密には「割く」ことはできませんが、「時間を割く」という言葉にはどのような意味があるのでしょうか。
この記事では、ビジネスや日常会話にも使える「時間を割く」について詳しく解説します。
「時間を割く」の意味
「時間を割く」の意味は、「時間を使う」と同じです。「時間を使う」「時間をかける」などの表現と言い換えても特に問題はありません。
ただし、「時間を割く」という表現と「時間を使う」「時間をかける」とでいう表現では、含まれているニュアンスが異なりますので、状況に応じて言い換える必要があります。
「時間を割く」のニュアンス
「時間を使う」「時間をかける」という言い回しと、「時間を割く」では言葉に含まれるニュアンスが異なります。「時間を割く」には「時間がない中わざわざ」「そんな余裕はないが、なんとか時間をつくる」という意味合いが含まれます。
「時間をかける」は、ある行動をするために「時間を使う」と言った意味があるのに対し、「時間を割く」は「わざわざ相手のために~する」のニュアンスが強いです。
「時間を割く」の使用例
「あえてその行動をする」と言う意味で用いる場合の「時間を割く」の例を紹介します。この表現は、使える場面や誰に対して使うかによってニュアンスや意味が変わりますので、注意して使うようにしましょう。
もし、相手から「あなたのために時間を割いた」と言われた時には、あなたは相手に感謝の気持ちを伝えなければいけません。その理由についても解説して行きます。
「時間を割く」はどんな場面で使用するのか
日本のビジネスシーンでは、自分のことで時間を使わせること=相手に手間をかけさせることと考え、「時間を割く」という言葉が使われることが多いです。
相手に会う時間を作ってもらったり、何か仕事を依頼したりする時などに「時間を割く」という言葉が使われます。相手が特に手間だと考えていなかったとしても、相手の気持ちを推し量って使います。
誰が「時間を割く」のかで意味が変わる
「時間を割く」は、その主語によってニュアンスが若干異なります。自分が使う場合には、「わざわざ~する(した)」という意味を強めたい時に使います。
逆に、相手の行動に対して用いる場合には、「あることのために時間を作ってもらう、または使ってもらう」というニュアンスが強くなりますので、使うシチュエーションには注意しましょう。
自分が「時間を割く」とき
自分が「時間を割く」時には、「わざわざ~した」、「時間がない中で無理やり時間をつくった」というニュアンスが強くなります。
仕事や作業で、本来であれば自分がコントロールできるはずの時間なのに、自分で時間の管理ができなくなった時にも使います。
相手方が「時間を割く」とき
「相手が時間を割く」と使う場合は、こちら側が相手の手間を想像した上で、それに対しての申し訳なさや思いやりを示すというニュアンスが強くなります。
「自分のために時間をわざわざ使っていただき」という表現で、相手に対する感謝を示すことができますので、便利な表現です。
使用例1 忙しくて時間調整できないと伝える時
「時間を割く」を使って、相手に自分の時間をつくることができないと伝えることもできます。「時間がありません」「時間がつくれません」と言うと、相手に失礼になることもあります。その時は、「なんとか時間を作ろうとしたけれども、できない」という意味で、「時間を割く」を使うことができます。
例文:業務が立て込んでおり、本日1日会議に時間を割くことができません。別の日に、再度調整をお願いできないでしょうか。
初回公開日:2018年02月27日
記載されている内容は2018年02月27日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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