「ご芳志」の意味と使い方・読み方・ご厚意・寸志との違い
更新日:2024年09月26日
「ご芳志」とは、「ごほうし」と読み、「芳志」とは「他人を敬ったうえで、その親切な心遣い」を意味します。
紹介でも「ご芳志」の使い方
飲み会や送別会などで幹事をしていると、上司や主賓からお金をいただくことがあります。そういった場合に、「ご芳志」をいただいたとの報告をしなければなりません。この「ご芳志」を紹介するタイミングとしては、上司、目上の方が挨拶をされた後に行ないます。
また、ご芳志をいただいたことの報告は、乾杯前に行ないます。「ご芳志を○○部長からいただきました」と紹介するのみで、詳細な金額には絶対触れないようにしましょう。
大きな金額だった場合でも「多大なるご芳志をいただきました」など、オブラートに包んだ表現にしましょう。
複数人からのご芳志
もし、複数人からご芳志をいただいたという場合には、その紹介は役職の高い人から行なうようにします。たとえば、「○○専務、○○部長から多大なるご芳志をいただきました」のように紹介します。
また、役職がはっきりしていれば、上記のように「専務」「部長」など役職をつけて、役職がない方であれば名前に「様」をつけて紹介します。
お礼での「ご芳志」の使い方
飲み会などで上司からお金をいただいた場合には、ご芳志をいただいたと紹介することをご説明しました。その際、「ご芳志」をいただいたことに対してお礼も言わなくてはなりません。たとえば、以下のようになります。
(例文)
1.「○○部長より、ご芳志をいただきました。ここで改めてご報告させていただきます。ありがとうございました。」
2.「ここでご芳志の報告をさせていただきます。○○部長、○○課長、○○様、多大なるご芳志、誠にありがとうございました。」
3.「○○部長より、ご芳志をいただいております。拍手にてお礼にかえさせていただきます。(ここで一同に拍手を求める)誠にありがとうございました。」
「ご芳志」と「寸志」の違い
「ご芳志」と「寸志」の違いを知っていますか。同じだと思っている人も多いでしょう。しかし、ここを間違えると、大変失礼なことになってしまう可能性があります。ここでは「ご芳志」と「寸志」の違いについてみていきます。
「寸志」の意味
「寸志」と書かれたのし袋は、歓送迎会や飲み会の幹事に上司や主賓などから手渡される場面を見たことがある人は多いでしょう。「寸志」とは「すんし」と読み、「お世話になった方にお礼の気持ちを込めた、心ばかりの贈り物」を意味します。
「寸志」の「寸」とは、「ちょっと」「少な目」という意味で、「志」は「気持ち」という意味で、「寸志」とは「ちょっとした気持ち」という意味になります。
ただし、この「寸志」とは目上の人から目下の人に対して使う言葉ですので、もし目上の人に贈る場合には「寸志」を使ってはいけません。
「ご芳志」と「寸志」は同じものを指すが
「寸志」は目上の人が目下の人へ贈る贈り物という場合の、のしに書く言葉です。そのため、上司が飲み会などで幹事にお金を渡す場合にのし袋に「寸志」と書かれていることがあります。
しかし、これを飲み会で紹介する場合には、「○○部長から寸志いただきました」などと紹介しては絶対にいけません。上司からいただいたのし袋に「寸志」と書かれていても、紹介する場合には、「ご厚志」や「ご芳志」と紹介しなければなりません。
幹事が目上の人や主賓からいただくお金(のし袋)が「寸志」であり「ご厚志」や「ご芳志」なのですが、幹事が紹介する場合には「ご厚志」「ご芳志」で、上司が書いているのしには「寸志」と書いてあるということです。
葬儀での「ご芳志」の使い方
葬儀にいただいた「ご芳志」に対するお礼状では、以下のように「ご芳志」という言葉を使います。
(例文)
1.「拝啓 父○○儀の死去に際し、丁重なるご芳志を頂戴しまして、誠にありがとうございます。」
2.「このたびは、父○○儀の告別式に際し、遠路わざわざご会葬くださり、また丁重なるご芳志を賜りまして、まことに有難く厚く御礼申し上げます。」
挨拶での「ご芳志」の使い方
幹事になった場合に、上司など目上の人からご芳志をいただいた場合には、「ご芳志」をいただいたことを紹介し、お礼するようにしなければなりません。幹事は幹事としての挨拶の後に、「ご芳志」をいただいたことを紹介するとよいでしょう。たとえば、以下のようになります。
(例文)
「本日は、お忙しい中○○会にご参加いただきまして誠にありがとうございます。宴会に先立ちまして、頂戴しましたご芳志をご披露させていただきます。○○部長、○○課長、○○様より多大なるご芳志を賜っております。この場を借りまして厚く御礼申し上げます。それでは、○○会を開始いたします。」
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初回公開日:2018年04月16日
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