「いただきました」の使い方は?表記による違いや言い換え表現も解説
更新日:2024年11月08日
「いただきました」という言葉は、よく使ったり聞いたりする言葉です。漢字の「頂きました」、「戴きました」なのか、ひらがな表記なのか、意味の違いはあるのかなど悩むことが多い言葉でもあります。
この記事では、「いただきました」の意味やひらがな表記と漢字表記の違い、言い換え表現などを紹介しています。
「いただきました」という言葉はビジネスでもプライベートでも使う言葉であるため、意味や表記の違いを知っていると今後の生活で役立ちます。この記事を読むことで、「いただきました」の漢字表記や言い換え表現などの使い分けができるようになるでしょう。
「いただきました」の正しい使い方を知りたい方は、ぜひこの記事をチェックしてみてください。
「いただきました」の意味
「いただきました」という言葉はいろいろな場面で使われますが、どのような意味なのでしょうか。
まず、「いただきました」を文法的に分解してみましょう。動詞「いただく」+丁寧語の助動詞「ます」+過去または完了の意味をあらわす助動詞「た」を付けて、「いただきました」となります。動詞「いただく」は、本動詞と補助動詞の2つの使い方があります。
本動詞の意味としては、①頭にのせる。②(敬意の表現として)高くささげる。頭上にさし上げる。③敬って自分の上の者としてむかえる。敬いつかえる。④「もらう」の謙譲語。⑤「食べる」「飲む」の謙譲語。などの意味があります。
補助動詞としては、他の動詞の連用形+接続助詞「て(で)」について、「~してもらう」の謙譲の意味を表します。
いただ・く【頂く/▽戴く】 の解説
[動カ五(四)]1 頭にのせる。かぶる。また、頭上にあるようにする。「王冠を―・く」「雪を―・いた山々」「星を―・いて夜道を行く」
2 敬意を表して高くささげる。頭上におしいただく。「宸翰 (しんかん) を―・く」
3 敬って自分の上の者として迎える。あがめ仕える。「有識者を会長に―・く」
4 「もらう」の謙譲語。「激励の言葉を―・く」
5 「食う」「飲む」の謙譲語。
出典: https://dictionary.goo.ne.jp/word/%E9%A0%82%E3%81%8F/ |
「いただきました」と「頂きました」の違い
「いただく」の表記には、「頂く」「戴く」「いただく」があり、漢字とひらがなを使い分ける必要があります。「頂く」は「食べる・飲む」の謙譲語、「もらう」の謙譲語として使います。
「食べる・飲む」の謙譲語として使用する場合には「頂きました」、補助動詞として使用する場合には「いただきました」を使用します。
「いただきました」と「頂きました」の例文は下記のようなものがあります。
- 報告を聞いていただきました。
- 手料理を召し上がっていただきました。
- 温かい紅茶を頂きました。
- ありがたいお言葉を頂きました。
「頂きました」と「戴きました」の違い
「戴」には、「頭に物をのせる」「面を持ち上げてかぶせる」といった意味があります。「戴く」にも、「頂く」と同様の意味が含まれていますが、対象が自分より上である場合や、物品や品物に関わるときに使用されます。
したがって、「食べる・飲む」の謙譲語として使用する場合には「頂きました」、「もらう」の謙譲語の場合には「戴きました」を使用します。
「もらい物」という意味での「いただき物」には「戴き物」を使用しますが、「戴く」は常用外漢字であるため、通常はあまり使うことはありません。
「戴きました」の例文は下記のようなものがあります。
- 上司からお土産を戴きました
- 売上への貢献が評価され、社長から賞与を戴きました。
「いただきました」の使い方・例文
普段何気なく使っている言葉の中に、「いただきました」という言葉があります。使用する場面や使い方について、よく考えたことがあるでしょうか。
ここでは、「いただきました」の使い方をビジネスシーンとプライベートに分けて説明していきます。実際に使うときの参考にしてください。
ビジネスシーンで使う場合
訪問先で食事をご馳走になったあとに、「美味しくいただきました」という言葉を使うことがあります。また、お酒などを飲んだあとも「美味しくいただきました」と言うことがあります。この場合の「いただきました」は、「食べました」また「飲みました」という意味で、「食べる」「飲む」の謙譲語としての「いただきました」になります。
謙譲語というのは、自分をへりくだることによって相手に敬意を表す言葉です。
会社の上司に食事をご馳走になったあとなどには、食べ終わったあとに「美味しかったです」ではなく、「美味しくいただきました」を使うと、目上の人に対する敬意を表せます。
他にも、就職活動中に「内定をいただきました」と言う場合があります。この「いただきました」は、「もらった」の謙譲語として使われています。内定を決めてくれた会社に対する敬意を表しています。
プライベートで使う場合
結婚指輪をもらったときには、「結婚指輪をいただきました」と言います。この場合も、「もらった」の謙譲語の「いただきました」になります。
当然、相手は結婚相手であり親しい間がらではありますが、親しき仲にも礼儀ありですので、「もらった」ではなく「いただきました」を使って相手に敬意を表しましょう。
特に、相手のご両親やお世話になった人に報告する場合などは、「結婚指輪をいただきました」を使うほうがよいでしょう。
また、進学、結婚、出産などのお祝いごとで「内祝い」として品物をもらった場合、「内祝いをいただきました」と言います。この場合も、「もらった」の謙譲語の「いただきました」になります。
初回公開日:2018年04月02日
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