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「お互い様」の意味と使い方・類語・ことわざ・語源・四字熟語

更新日:2024年10月16日

日頃会話などでもよく耳にすることのある「お互い様」という言葉ですが、「お互い様」という言葉にはどのような意味があり、どのような使い方をすればいいのでしょうか。今回は意外と間違った使われ方をされやすい「お互い様」という言葉についてご紹介します。

「お互い様」の語源は?

「お互い様」という言葉は大和言葉です。大和言葉とは日本でできた日本古来の言葉のことです。大和言葉は和歌などで使われていた言葉が多いです。「お互い様」という言葉も古くから使われていた言葉です。

本来は相手を気遣う言葉ですが、近年は誤った使い方をしている場面がしばしば見られます。例えば、ご近所の車を持っていない方が、「困ったときはお互い様だから、スーパーまで乗せてちょうだい」と、自分の都合のいいように「お互い様」と使うことがあります。この場合は同等の立場ではありませんし、相手への気遣いもありません。

「お互い様」という言葉は日本古来の美しい言葉なのに、こんな使われ方をされては台無しです。正しい言葉遣いを心がけることが大切です。

「お互い様」の四字熟語

「お互い様」という言葉は古来の日本からある素敵な言葉ということが分かりました。「お互い様」という意味の四字熟語はどのようなものがあるのでしょうか。「お互い様」の意味の四字熟語についてご紹介します。

相互扶助

「相互扶助」はお互いに助け合うという意味で使われます。「相互扶助」で思い浮かぶのは保険の仕組みではないでしょうか。保険は、保険に加入している人が保険料を支払いますが、その中の誰かがケガや病気などになってしまった場合に、集まったお金から契約内容の保険金が支払われます。

保険に加入している側からしたら、何かあったときのための備えとして加入しているという方が多いですが、実は保険は加入者同士の助け合いで成り立っています。まさに、困ったときはお互い様という精神です。

二人三脚

「二人三脚」は2人が横に並んで、それぞれ内側の足首を紐などで固定し、2人で3本の足で走る競技のことです。2人が協力しなければ転んでしまったり、うまく走れなくて、他のペアに負けてしまうことから、お互いに歩調を合わせて協力して、何かを成し遂げようとすることを表しています。

「二人三脚」も、お互いに協力し、助け合うという意味があります。「お互い様」とは少し違う使われ方をしますが、似た意味を持つ四字熟語です。

「お互い様」の精神の例

「お互い様」の精神とはどのようなものがあるのでしょうか。「お互い様」の精神の例をご紹介します。

生協

生協は、生協の組合員が出資金を出し合って、その出資金を元に活動を行っています。生協での買い物は出資をしている組合員しか利用できません。組合員がお互いに出し合った出資金で生協の運営をしているので、お互い様の精神で成り立っています。

出資金を出して組合員になることには、メリットがたくさんあります。出資金は脱会するときには基本返却されます。しかし、組織自体が運営が成り立たなくなってしまい、倒産という状況になってしまうと、出資金は返却されないというリスクもあります。気軽に始められる生協ですが、生協の仕組みをよく理解してから利用するようにしましょう。

保険

「相互扶助」の説明でも出てきましたが、保険は加入者から集めた保険料で保険金を支払うため、保険加入者がいなければ万が一のときに保険金を支払うことができません。「お互い様」の精神で成り立っています。

世の中には色々な保険があります。保険加入の際は約款などしっかり確認しておく必要があります。いくつも同じような保険に加入してしまっていることもあるので、注意が必要です。「お互い様」の精神でも、必要のない保険には安易に加入しないように気をつけましょう。

「お互い様」の敬語

敬語は相手に敬意を表す表現なので、慎重に使いたいものです。「お互い様」を敬語を使うシーンで使いたいときにはどのように使えばいいのでしょうか。ただ単に「お互い様ですから」と伝えてしまっても問題ありませんが、相手を気遣いたい場合は「お互い様ですから、どうかお気になさらないでください。」と付け加えるとより丁寧な印象になります。

「お互い様」とは一方的にならないのか

「お互い様」という言葉は、どちらも同じ立場という意味や、相手を気遣うときに使われる言葉です。しかし、使い方によっては一方的に感じられることもあります。

相手と同じ立場、状況ではないとき

相手と同じ立場、状況ではないときに「お互い様」と使われると、相手からは全然お互い様ではないと感じられてしまいます。例えば、こちらが一方的に頼み事をしたときに「お互い様だからいいでしょ」という風に使ってしまうと、相手からしたら、「こちらはあなたから何もしてもらってないけど」と一方的に捉えられてしまいます。

「お互い様」とは、本来は同じ立場だったり、助け合いという意味で使われる言葉です。こちらの都合ばかりを押し付けるのではなく、相手のことも思いやって使うことが大切です。

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初回公開日:2018年04月14日

記載されている内容は2018年04月14日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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