「社外秘」の意味と使い方・スタンプの位置・持ち出しへの罰則
更新日:2024年10月18日
社外秘のスタンプや印鑑の位置
会社の中で秘密にしなければいけない書類などを扱ったことはありますか。社外秘の書類を取り扱わない部署に所属している人にとっては馴染みがないでしょう。しかし、知的財産部や法務部、研究所などに所属している人にとっては、社外秘の書類を扱うことは日常茶飯事です。
このような社外秘の書類には、「社外秘」と書かれたスタンプや印鑑などが押されていることがあり、その事からこの文書は秘密にしなければいけないことがわかるようになっています。さて、この社外秘と書かれたスタンプや印鑑はどこに押さなければいけないのでしょうか。
実は、この社外秘のスタンプや印鑑は右上に押さなければいけない、などという決まりはありません。どこに押しても構いません。もちろん、会社の中では右上に押すという決まりを設けている場合もありますが、それは会社の中でのルールだけであって、一般的には決まりはありません。
社外秘の持ち出しへの罰則
社外秘の情報を持ち出した場合の罰則については、ほとんどの会社が会社の就業規則において決められております。就業規則に記載されている例としては、「会社の業務上重要な機密情報を外部に漏洩して会社に損害を与えた場合は懲戒処分とする」などがあります。
さらには、行為内容によっては、懲戒処分では済まされずに、不正競争防止法違反や背任罪、横領罪といった刑事事件に発展することもあります。刑事事件になってしまうと、警察の関与が必須になりますので、会社内で事態の収拾に努めることは難しくなってきます。
就業規則
就業規則は会社のルールが決められており、従業員はその就業規則を守って業務を遂行しなければなりません。その就業規則において、社外秘の情報を持ち出しした場合の罰則を決めておくだけで、十分に従業員の持ち出しの牽制になります。
また、就業規則の中に組み込まなくても、別の規定として独立させて設けておくことも可能です。就業規則の中に組み込む場合は、一つの章において「業務情報安全管理」などと独立した章立てが効果的です。
家族など
社外秘として会社の業務上において知った重要事項は家族に漏らしても良いのでしょうか。家族は取引先の人でもないし、家族なら問題ないのでは、という気持ちがあり、社外秘とされている情報を家族に話してしまうことがあります。実際、家族に社外秘の情報を漏らしたことを起因として大きな社会問題に発展したというニュースはほとんどありませんでした。
しかしだからといって、家族にも社外秘の情報は伝えて良いわけではありません。家族の中であっても社外秘の情報を話すことはいけません。
SNS
社外秘をSNSに挙げることはまずないはずですが、家族がSNSに挙げてしまう可能性はあります。
例えば、A社で働いている父親がA社の取引先のB社の経営が良くないという話を子供にしたとします。その子供の学校の友達の父親がB社で働いていた場合、友達にお父さんの会社の経営について尋ねます。それを聞いていた別の友達がSNSなどで情報を載せてしまうことも十分にあり得ます。
そういったことからB社の経営が実際は悪くなくても、そのSNSの情報によって経営悪化に陥るということも十分にあり得る話です。
そのため各企業はSNSへの情報を常にチェックをしており、誤った情報が発信されていないか注意しているのが現状です。
「社外秘」の類語
「社外秘」に似た言葉はいくつかあります。極秘 、有数シークレット、企業秘密、機密、部外秘などさまざまです。これらの使い分けは各会社が決めており、会社ではすでに良く使う言葉のスタンプなどが作られています。
また、文書の透かしに社外秘や極秘といった言葉を入れて文章を印刷するという場合もあります。
「社外秘」と似た言葉との違い
社外秘と似た言葉はいくつかありますが、実際はそれぞれの言葉に違いはあるのでしょうか。
関係者外秘、社内秘、営業秘密などがありますが、それぞれ秘密にするという意味がありますが、厳密には意味が同じではありません。実際にどういう意味があるのか、それぞれの言葉別に見ていきましょう。
会社でも使い分けをしている場合がありますので、間違えないように使うようにしましょう。秘密にしなければいけない事を間違えて使ってしまうと、大変なことになる場合もありますので、ここできちんと確認するようにしましょう。
初回公開日:2018年04月22日
記載されている内容は2018年04月22日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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