「貸与」の意味と使い方・読み方・反対の言葉・読み方・類語
更新日:2024年10月19日
「支給」は何かの行動をしてもらうために必要になる物品などを、その行動を考えた相手方から提供されるという意味になるので、「貸与」とその主旨は同じです。
違うところというと、「貸与」は返却する割合が高くなっているのに対して、「支給」は返却してもそのまま自分で所有しても構わないという意図が含まれています。
だだし、支給に関しては元々の所有者の意向も働いているので、事前にそのまま所有してもいいのか、または、どんな状態になっても返却するのか確認をしておかなければ、後でトラブルの原因になったりするので注意が必要です。
提供
「提供」とは相手に対して物品などの所有者が、その物品を差し出すことを言い、相手方の意思が必要になる場合もありますが、提供を受けるためにその人物が出向いたことで意思確認を行っています。
「提供」では以後に営利が関係するような案件では高額な物品が対象になるケースもありますが、多くは耐久消費財のような安価な物品になることがほとんどです。
物品の所有者が相手からの意思表示がなくても差し出すことを前提にしているので、その点から「貸与」の類語になりますが、「提供」では相手にその物品をそのまま所有することが完全に許されているところが違いと言えます。
供与
「供与」は「提供」と意味がほとんど同じで、相手に対して利益を渡すことを意味していて、こちらも利益を受ける側にその変換は求めないのが原則です。
「供与」の場合は「貸与」と異なり、行動などの貨幣的な価値で換算されにくい内容でも対象になっていて、耳にする機会があるのは「技術供与」でしょう。
技術力が乏しい相手に対して、卓越した技術を持っている人がその知識を与えて、その人に優れた技術を習得させています。形式的には無償に近くなっていますが、「供与」をすることで将来的な自分への利益になるケースもあります。
「貸与」の敬語での使い方
言葉は使う相手に応じて変化させる必要があり、それが日本人でも苦手としている人が多い敬語でしょう。
敬語には謙譲語、尊敬語、丁寧語とあり、本来はその使い分けたをしなければいけませんが、まずはどんな言葉があるのか知ることが先決です。
「貸与」という言葉そのものを知らない方もいますが、どこで使うのかわからないのが言葉ですので、どんな場合になっても困らないように敬語もセットで覚えましょう。
拝借
「拝借」とは「借用」の同義語で、意味は全く同じです。
「拝借」は「借用」を丁寧にした言い方であり、相手方が自分よりも立場や年齢が上であったり、手紙やメールといった文字を使って意思を示す場合には「拝借」が使われる場合が多くなっています。
「貸与」は物品などの所有者からの行動であるので、その言葉を敬語にするのであるば、貸与を受ける側の行動を敬語にする方がいいでしょう。
恩借
「恩借」とはこの言葉そのままの意味で、相手の恩を受けて借りるという意味になります。
こちらは物品などの所有者による善意の気持ちを最大限に敬った表現になっていて、その善意を恩情という言い方で敬語にしています。
「恩借」はそれほど使われる言葉とは言えないため、「貸与」を敬語にする場合には「拝借」
が多く使用されていますが、それよりも上の敬語を用いる場合には「恩借」が最適です。
「貸与」と「貸し出し」の違い
「貸与」と「貸し出し」は同じ意味に捉えている方もいるでしょうが、基本的なところは同じでも、細部まで詳しく見れば違いがあります。
他人の所有物を借り受けるのですから、その違いはしっかりと把握しておかなければトラブルに発展する可能性が高くなるでしょう。
日本語にはこのような意味が少し違っているという言葉が多いのですが、その意味を理解していて適切に対処するのはとても大切なので、参考にしてみて下さい。
「貸し出し」の意味
「貸し出し」は最初から貸し出すことを前提にしていて、応じてきた人に対して無償か安価で期間を設定して利用することを許可しています。
基本的な意味は「貸与」と同じですが、貸し出された物品などか期間内に返却されなかった場合の対応に差異が生じてきます。
「貸与」では期間内での返還が原則ですが、理由があれば期間が過ぎての返還も可能ですが、「貸し出し」は期間内返還が絶対になっているので、制約が厳しくなっています。
また、現状回復義務も「貸し出し」は厳しくなっていて、「貸与」のように現物があって、それをきれいにして返却していれば、そんなに細かいことは言わないのが通常ですので、その点からも違っていると言えるでしょう。
「貸」と「借」の違い
漢字にはそのままの意味では同じようであっても、それが言葉になると違いがはっきりとわかる場合があります。
「貸」と「借」は漢字だけでは同じ意味に見えますが、「貸す」と「借りる」に考えればわかりやすくなるでしょう。
「貸す」とは物品などの所有者が自ら差し出してもいいという意味であり、「借りる」は所有者に対して申し込みを行って了承を受けて借り受けることができるので、その違いが明白であるのがわかります。
初回公開日:2018年05月30日
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