「俯瞰視点」の意味とは?例文を含めた使い方や注意点なども解説
更新日:2024年10月14日
「俯瞰」にはそもそも「高いところから全体を見る」「広い視野でものごとを見る」といったように、「見る」の意味を含んでいます。
ですから「俯瞰視点で見る」は「頭痛が痛い」や「後で後悔する」と同じく二重表現となり厳密には誤用となります。
「体重が重い」や「好き好んで」の様にすべての二重表現が誤りというわけではありませんが、気になる場合には「俯瞰視点を持つ」「俯瞰視点で考える」「俯瞰視点で捉える」など別の表現を用いましょう。
ビジネスで使う場合
「俯瞰視点」をビジネスで使用する場合には、前述したように比喩的な「広い視野でものごとを眺め、全体像をとらえる視点」という意味で使うことが多くなります。
・世の中を俯瞰視点で捉え、新たな商品開発をする。
・問題解決のためにプロジェクトを俯瞰視点で考える。
・俯瞰視点でデータを読むと、全国で流行が拡大している。
・喜寿を迎え、人生を俯瞰する。
「俯瞰視点」の類義語
ビジネスシーンやビジネス書でよく使われる「俯瞰視点」という言葉は、仕事をしていく上でも仕事以外のプライベートでも大切な要素だと考えられます。
「俯瞰視点」という言葉以外にも「高いところから見下ろす視点」や「広い視野でものごとをとらえる視点」という意味を持つ言葉はあるのでしょうか。
似たような意味の言葉をいくつも知っていると言い換えに非常に便利であり、プレゼンやメールで役に立つでしょう。さっそく主な類義語を見ていきましょう。
瞰視
「俯瞰」によく似た言葉に「瞰視(かんし)」があります。「高い場所から見下ろすこと」という意味です。「瞰」も「視」も見ることを表す言葉ですが、一般的には馴染みの薄い表現でしょう。
・四方の群山を脚下に瞰視す〈独歩・欺かざるの記〉
ちなみに「瞰下(かんか)」も同じく「見下ろすこと」という意味の言葉です。
鳥瞰
「鳥瞰(ちょうかん)」も俯瞰視点によく似た言葉です。「鳥が見下ろすように、高い所から広範囲に見下ろすこと。転じて、全体を大きく眺め渡すこと。」という意味です。
また、まるで空を飛ぶ鳥の視点から地上を見下ろしたように描いた風景図や地図を鳥瞰図と言います。観光地の案内図などに鳥瞰図が使われているのをよく見かけます。
・日本経済を鳥瞰する。
・社長は全部門に対する鳥瞰的な知識を持っている。
展望
「展望(てんぼう)」とは「遠くの景色や広く社会の出来事などを、ながめ見渡すこと。また、見渡したながめ。」のこと。
「俯瞰」との違いは、「展望」は広く遠くの方まで見渡す様子を表すのに対し、「俯瞰」は高いところから見下ろす様子を表す点です。
・未来を展望した教育改革を進めるべきだ。
・将来の展望がないことに不安を感じる。
「俯瞰視点」の対義語
ここで「俯瞰視点」の対義語をいくつか紹介します。
対義語を知ることで、俯瞰視点について更に学びが深まるでしょう。
仰視
初回公開日:2022年07月29日
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