「俯瞰視点」の意味とは?例文を含めた使い方や注意点なども解説
更新日:2024年10月14日
「仰視(ぎょうし)」は「あおぎみること」。「仰ぐ」は「上方を見る」意味ですので、こちらも「瞰視」と同じく「見る」が2つ重なった言葉です。
物理的な意味における「俯瞰」の対義語になります。
・大通りの対面からビルの屋上を仰視した。
偏狭
「偏狭(へんきょう)」は「自分だけの狭い考えにとらわれること」という意味です。「俯瞰」とは逆に、ネガティブな印象の強い言葉となります。
・彼女の偏狭な見方では、この難局は乗り切れないだろう。
近視眼的
「近視眼的(きんしがんてき)」は「近いところ、狭いところにだけ気をとられて、大局の見通しのないさま」を表します。
・彼らと比べて、我々は近視眼的だ。
俯瞰視点を養う方法
目の前のことにとらわれず、広い視野でものごとを考え全体像を捉える俯瞰視点は、日々のさまざまなシーンで非常に重要な要素です。
なぜなら俯瞰視点を持ち見渡せる範囲が広がると、狭い視点に立っているだけでは気付かなかったものにも気付けるからです。それによりものごとの本質を捉え、問題を解決に導くことが可能となります。
では、どのようにしたら俯瞰視点を養えるのでしょうか。それには特別な教材やプログラムが必要なわけではなく、日々の生活のちょっとした工夫で身に付けられますので、是非お試しください。
出来事を振り返る
俯瞰視点を養うためにおすすめなのは、自分自身の行動に対し振り返りの時間を設けることです。改めて自分の行動を考えることにより、その瞬間よりも広い視野で物事を捉えられるようになります。
また、時間をおくと一時的な感情に振り回されず落ち着いて考えられるため、見えてくることも異なってきます。
自分の行動がうまくいった場合には「どこがどの様によかったのか」「成功したのはなぜか」を振り返り、逆に思うような行動が出来なかったり、失敗をしてしまった場合にも「どこがなぜよくなかったのか」「次、同じ失敗をしないためにはどうしたらいいか」を分析します。
まずは1日数分でも良いので、振り返りの習慣を身に付けましょう。
自分を客観的に理解する
俯瞰視点を妨げている要因は主に自分の内面にあります。自分がその時に抱えている感情やこれまでの経験・知識・信念などによって、無意識に物事の見方や捉え方にゆがみや偏りが生じています。
先入観や思い込みは誰もが持っているものです。普段から気づきのアンテナを立て自分の価値観や思考の傾向を知り、客観的に理解するよう心掛けましょう。
その習慣により目の前にある課題の解釈や見方に対し、思い込みや決めつけがないかを確認できるようになります。
「俯瞰視点」の意味を知って正しく使おう
これまで「俯瞰視点」について詳しく見てきました。
「俯瞰視点」とは、物理的に「高いところから全体を見る観点」という意味、「広い視野でものごとを眺め、全体像をとらえる観点」という比喩的な意味、の2つの意味がありました。
また、俯瞰視点にはその言葉自体に「見る」という意味が含まれているため、「俯瞰視点で見る」という言い回しは厳密には誤りです。「俯瞰視点を持つ」「俯瞰視点で捉える」という表現を覚えておきましょう。
ビジネスシーンでも頻出の「俯瞰視点」の正しい使い方をマスターして日々の生活に活かしてみてはいかがでしょうか。
初回公開日:2022年07月29日
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