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フリーランスエンジニアが扶養内で働くには?知っておくべきルールをご紹介

更新日:2023年11月22日

フリーランスエンジニアとして扶養内で働くためのルールをご存知でしょうか。本記事では、フリーランスエンジニアが扶養内で働くための条件やメリット、デメリットについて解説しています。フリーランスエンジニアとして扶養で働きたい方は、本記事を参考にしてください。

フリーランスエンジニアでも扶養内で働ける?

結論から述べると、フリーランスエンジニアも扶養内で働くことはできます。

扶養内での勤務を考えている方は、扶養内で働くためにはどのようなことに注意しなければならないのか、扶養内で働くメリットやデメリットも理解しておく必要があるでしょう。

フリーランスエンジニアが知っておくべき扶養のルール

扶養は、税法上の扶養と社会保険制度上の扶養の2種類に分けられます。税法上の扶養とは住民税や所得税に関係するもので、社会保険制度上の扶養とは健康保険に関係するものです。

さらに、税法上の扶養には配偶者特別控除と配偶者控除の2つに分類されます。

このように扶養には様々な種類が存在しますが、フリーランスエンジニアが扶養内で働くためにはそれぞれの扶養に関するルールを理解しておく必要があるでしょう。

以下では、フリーランスエンジニアが知っておくべき扶養のルールについて解説していきます。

青色申告特別控除を受けても所得金額が38万円以下なら扶養からは外れない

税法上の扶養である配偶者控除ですが、配偶者控除を受けるには以下の条件を満たす必要があります。

・民法上の配偶者
・配偶者控除を受けられる納税者と生計を共にしている
・年間の合計所得が38万円以下
・青色申告の専業従事者で1年間のうち1度も給与所得を得ていない
・白色申告者の事業専従者に当てはまらない

この条件からも分かるように、フリーランスエンジニアであっても年間の合計所得が38万円以下であれば配偶者控除を受けられます。この年間所得とは、青色申告特別控除の65万円を差し引いた金額のことです。

扶養内勤務を希望しているフリーランスエンジニアの方は、青色申告特別控除の65万円を差し引いた年間所得が38万円を超えないように注意しましょう。

出典:配偶者が青色申告している個人事業主である場合の配偶者控除の判定|税理士法人インテグリティ
参照:https://www.integrity.or.jp/aoiroshinkoku-haigusha/

扶養に入るかどうかの基準は事業所得で決まる

契約社員やアルバイト、パートとして働いている方々は、給与所得によって扶養に入るか否かが決められますが、フリーランスの場合は事業所得で決められます。

給与所得の場合と事業所得の場合の計算方法が異なるため、フリーランスエンジニアとして扶養内で働く際には注意しなければなりません。

給与所得の場合は、勤務先から支払われた給与や賞与から各種控除額を差し引いた金額になりますが、事業所得の場合は、事業で得た収入から各種控除や経費を差し引いた金額になります。

フリーランスエンジニアとして扶養内勤務をするためには、事業所得だけでなく年間で必要となる経費や各種控除額を把握することが重要だと言えるでしょう。

出典:個人事業主って扶養になれる?|松田眞理公認会計士事務所
参照:https://matsudamari.com/accounting-tax/post-353/

社会保険上の扶養では年収130万円未満なら大丈夫

社会保険制度上の扶養では、年収が130万円未満であることが扶養に入る条件で、一般的には「130万の壁」と呼ばれています。

年収が130万円未満であれば配偶者の扶養に入ることができ、フリーランスエンジニア本人は健康保険や国民年金の保険料を支払う必要がなくなるのです。また、これらと同時に配偶者控除や配偶者特別控除も受けられるため、大幅な家計の負担減になります。

ただし、社会保険制度上の扶養の条件は扶養者が加入している健康保険組合によって異なるため、年収130万円が経費を差し引いた金額なのか否かを確認しなければなりません。

出典:被扶養者とは?|全国健康保険協会
参照:https://www.kyoukaikenpo.or.jp/g3/cat320/sb3160/sbb3163/1959-230/

配偶者控除を受ける条件は「事業所得が48万円以下」

配偶者控除とは、収入の低い配偶者がいる場合に納税者が最大38万円の控除を受けられる制度のことを指しますが、配偶者控除を受けるためには事業所得が48万円以下であるという条件が定められています。

この場合の事業所得48万円以下というのは、収入から経費と各種控除額を差し引いた金額を指しており、事業所得の金額以外にも以下のような条件が定められています。

・民法上の配偶者
・納税者とフリーランス本人が同一生計である
・その年を通じてフリーランス本人が青色申告者の事業専従者として給与所得を得ていない、もしくは白色申告者の事業専従者ではない

配偶者控除は納税者が所得から控除を受けられる仕組みのため、フリーランスエンジニア本人の税額には影響がないという点は頭に入れておきましょう。

出典:No.1191 配偶者控除|国税庁
参照:https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1191.htm

配偶者特別控除を受ける条件は「事業所得133万円以下」

配偶者控除を受けるためには事業所得が48万円以下でなければなりませんが、48万円を超えてしまった場合でも配偶者特別控除を受けられる場合があります。

配偶者特別控除を受けるには事業所得が133万円以下であることが条件となっていますが、この他にも以下のような条件があります。

・民法上の配偶者
・納税者とフリーランスが同一生計である
・その年を通じてフリーランス本人が青色申告者の専業従事者として給与所得を得ていない、もしくは白色申告者の専業従事者ではない
・フリーランス本人が配偶者特別控除を適用していない
・納税者の該当年の所得が1,000万円以下である

上記の条件を満たせば、最大38万円の配偶者特別控除を受けることが可能です。

出典:No.1195 配偶者特別控除|国税庁
参照:https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1195.htm

フリーランスエンジニアが扶養内で働いて損をしない所得金額はいくら?

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初回公開日:2022年07月04日

記載されている内容は2022年07月04日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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