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「今のところ」の敬語表現・使い方と例文・別の敬語表現例

更新日:2024年07月03日

ビジネスシーンだけでなく、耳にすることも多い「今のところ」という表現どう使っていますか。リスクを回避するなど日本的で便利な言葉ですが、不快感を持たれる可能性もある言葉です。「今のところ」と敬語をうまく使って社会で相手との関係を作る方法をご紹介します。

現在ではビジネスでもメールでのやり取りが多くなってきました。相手にも自分にも同じ履歴の残るメールは、昨今のビジネスシーンにおいて時に口頭よりも正確な情報伝達手段となることがあります。今や欠かすことのできないビジネスツールと言えます。

メールはその手軽さやゆえ、つい軽く考えられがちです。しかしメールは、手紙や通知文などと同様の「ビジネス文書」として、そのマナーも実は細かに決められているものでもあります。誰に見られても問題のないように恥ずかしくない言葉を使うようにしましょう。

「今のところ」をメールで使う時

ご存じのとおり、メールは送信日時が残ります。そのため、「今のところ」の「今」が指すタイミングが大変わかりやすく、大変適した使い方と言えます。

口頭では「あの話いつ聞いたっけ」となってしまうこともありますが、メールであれば基本的に「今のところ=メールの送信日時」という暗黙の了解がありますので、のちのトラブルを避けることができます。

また、「今のところ」を付け足しておくことにより、なにかあった際に相手がメールを見返した時には争いを避けることができます。

【例】
・「今のところ、ご希望どおり○○日午前中にお伺いする予定となっております。詳しい時間が決定いたしましたら、またご連絡を差し上げます。」
・「今のところでの進捗状況をお知らせいたします。添付ファイルをご確認ください。」
・「今のところこちらで確認できましたのは、下記のとおりです。」

ビジネスでの「今のところ」の使い方の注意点

シチュエーションや前後の敬語に合わせて言葉をチョイス

前述したとおり、「今のところ」をビジネスで使用するのは間違いではありません。しかしその場やシチュエーション、相手、そして前後の敬語の程度などによって「今のところ」では軽い印象になりすぎる場合があります。前後の文脈の敬語の使い方や、口語文語などに合わせて、ほかの類語を選んで使うようにしましょう。

リスクヘッジだけの使い方は逆効果!

のちの不要なトラブルを避ける効果もある「今のところ」、しかしながら自分のリスクを軽減するためだけに使っていることが相手に伝わってしまっては逆効果になりますので注意が必要です。「何か変わってしまってもクレームは受け付けません」という保険の要素が前面に出ないよう、敬語など言葉の形だけでなく、その使い方のニュアンスにも気を付けましょう。

相手のために現状を伝える、というスタンスでないと、相手に不快感や不信感を持たれてしまう可能性があります。「今のところ○○ですが、変更がありましたらまたご連絡いたします」などのように、リスクヘッジだけの発言にならないようにしましょう。

「今」の置き所を正確に

また、ビジネスでは事実を間違いなく伝えることが必要です。忘れてしまいがちですが、それによってのちの不要なトラブルを避けることができる可能性があるためよく確認をしましょう。

例えば、メールで「今のところ」を使用する際には、一般的には「今」はメールの送信日時を暗に指します。口頭であれば「口から出た時」が「今」となります。「今」がメールの送信日時や電話をした時などの「まさにその瞬間」でない場合は「今のところ」ではなく「○月○○日現在で」「先週末の段階で」のように置き換えましょう。

また、「今」はそのポイントといったイメージが強くありますが、「今」がある程度の長さで続くことが確定している場合には「当座」「当面」とすることで相手に対しても安心感を与えることができます。

「今のところ」の「今」が指すニュアンスは本人にしかわかりません。相手にも伝わるように表現を工夫するとより良い報告になります。

「今のところ」をうまく使ってよい関係を築こう

ビジネスシーンのみならず、よく使われることも多い「今のところ」。使い方やニュアンスに気を付けないと相手に不快感を与えてしまう危険性もある言葉でもありますが、非常に日本的で便利な言葉でもあります。

「今のところ」は敬語として目上の人や上司に対しても使うことのできる表現です。敬語と合わせてうまく「今のところ」を駆使し、上手にリスクヘッジをして、ビジネスでの相手との関係をよりよく築いていきましょう。

初回公開日:2018年02月16日

記載されている内容は2018年02月16日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

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