「なっている」の敬語表現・使い方と例文・別の敬語表現
更新日:2024年08月06日
「なっている」の敬語表現
「なっている」という言葉を相手に伝える時は、相手に現状を説明するときに多く使われる言葉である事でしょう。
何かの物事の説明にも使われるこの「なっている」という言葉ですが、そのままの言葉の使い方では相手に失礼に感じさせてしまう言葉にもなります。仲の良い知人相手では敬語でなくても、最低限の敬語が使える程度で何も問題はない事でしょう。
しかしそのままの言葉遣いで目上の人や、ある程度の壁は必要な相手には生意気にも偉そうにも捉われてしまう言葉になってしまいます。「なっている」という言葉を用いて相手に伝える際の正しい敬語の表現方法を見つけられるように、考えていきましょう。
丁寧語
「なっている」を丁寧語で相手に伝えようとする場合は、語尾を丁寧に「なっています」というように言い伝えることができます。その状態を表す「なっている」という言葉ですが、どんな状態なのかを丁寧に言うことで単語初めに「お・ご」を付けて相手に丁寧な印象を与えることができます。
「お勉強中となっています」というように「なっている」自体に「お・ご」を付けるのではなく、どうなっているのかの部分の「勉強中」に丁寧語として付け加えることができるという事になります。
尊敬語
尊敬語で相手に「なっている」という旨を伝える際は、そのような状態になっているのは相手なのでその事を伝える際に使う事が多い事でしょう。相手の状況の事を指しているこの「なっている」を持ち上げた表現で伝えることで尊敬語となり、「なられています」と言うように表現することが可能です。
「する」の尊敬語が「なさる」と変化するので「なさっている」と言うように変化しがちですが、「なっている」という言葉は「している事」ではなくその状態の様を表現する言葉でありますので、しているという言葉の尊敬語「なさる」ではなく、「なられる」という言葉を使う事が正解になります。
謙譲語
では謙譲語で「なっている」という状況を相手に伝える際は、どのように伝えることができるのかを考えていきましょう。その状況を作り出したのはあくまでこちら側に当たるので、「このようになりました」という意味を相手に伝える必要があります。
そのままの言葉で「なっています」と相手に伝えてしまうと、まるで「そのようになっていますね」と言うようにこちらには責任が無いように相手に伝わってしまいます。こちらから相手に状況を伝える際は言葉を変化させて、「このようにさせて頂きました」と「このようになった」旨をこちらを下げた言い方で言うことが望ましいです。
「なっている」の敬語での使い方
「なっている」という言葉自体を、こちらが関与してなった状態を謙譲語として表現することは難しい言葉である事がわかって頂けた事でしょう。
相手に「なっています」という言葉のままこちらを下げた言い方でいう場合は、そのなっている状況をただ単に説明するだけでなく、「このようになったからして」とあくまで自分がやった事を相手に伝えるために、現在進行形の「おります」という言葉で相手に伝えることができます。
「なっている」を相手に下げた言い方は「なっております」と言うように伝えることができます。
敬語の種類
「なっている」をどのように敬語に言い表すことができるのかを確認できたところで、どのように敬語として変化させることができるのかを、敬語とはどのような定義分けで分かれているかを確認していきましょう。
まず、敬語には「丁寧語・尊敬語・謙譲語」の大きく分けて3種類があります。丁寧語は冒頭にも述べましたが、単語頭に「お・ご」を付けて語尾にですます調で丁寧な言葉の印象を付けることができる言葉遣いとなります。尊敬語と謙譲語は言葉の主体となる人や物がこちら側なのか相手側なのかで使い分ける必要がある言葉遣いになります。
使い方
「なっている」を使う際は仲の良い関係同士ではそもそも敬語を使う事はないでしょうから、あくまで知り合い同士などの最低限の敬語を必要とするケースから考えていきます。
丁寧語であれば口頭で「これはこのようになっています」と言うように軽く紹介することができます。相手が主体であれば尊敬語を使い、「この時はこのようになられました」と言うように過去形として言い伝えることができます。
指摘をする際も「ここがこのようになられています」と使う事ができますが、指摘自体目上の方には失礼にも当たるので「失礼ですが、ここがこのようになられているのですが」と言うように語尾を濁すというやり方も口頭ではあっても良いスキルになってきます。
メールでの使い方
メールで「なっている」という言葉を使う際は、何かその状況を伝言したい時に多く使われる事が多いでしょう。その状況を相手に伝える際、メールで「これはこのようになっていますので」という要件だけを伝えてしまうと、「扱き使われている感」が強く相手に残ってしまいます。
相手に状況を把握させるまでの間に挨拶はもちろんの事、前置きをした上で本題として「これがこのようになられているのですが、」とその後にこちら側の要望を伝えて最後の文にも一言相手の立場を考えた言葉を伝えられることが望ましいです。
ビジネスでの使い方
ビジネスで言葉を使う際は相手が年下であろうが年上であろうが、相手ありきのお仕事なので等しく相手を上として見る必要があります。別にあなたと仕事をしなくても相手には何の損害にも当たらないときに、相手に失礼に言葉を捉えられてしまえば関係は悪化、最悪ビジネス関係がうまく行かずにお仕事がうまくいかないなんて事になりかねません。
相手主体の状況をこちらが「なっている」という事を伝える際は尊敬語に直し、相手に伝えることが大切です。
初回公開日:2018年03月30日
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