「してくださる」の使い方と例文・敬語の種類・別の敬語表現
更新日:2024年08月02日
敬語「してくださる」の意味
「してくださる」という言葉は「してもらう」、「してくれる」の敬語表現であり、ビジネス上のやり取りでは一般的に常用されている表現です。上司や先方の会社に「してもらう」という旨を伝える際には、必ず敬語表現で伝えることが礼儀としてあり、その際に「してくださる」という言葉が使われます。
・先日、お届けいたしました報告書をご確認してくださる。
・企画書のご確認をしてくださる。
・Aプランの事業計画を送信してくださる。
主に「○○してくださる」という言い方で使われ、「してもらう」の敬語表現としては相手の動作に対する敬語となります。
敬語「してくださる」の使い方
日本語をはじめ、言葉というのは使って覚えることが大切です。どんな言葉でも使うことによってその意味合いや用法が実践的にわかり、自分の言葉・表現としてその言葉を活用できるようになります。
・案内をしてくださる。
・報告書を作成してくださる。
・事業計画についてご説明くださる。
・卒業旅行を企画してくださる。
・買い物に行ってくださる。
・パソコンを教えてくださる。
・歌を教えてくださる。
このように「してくださる」という表現は敬語表現ですが、ビジネス上のやり取りにおいてもプライベートでも、実にさまざまな場面によって使い分けられ、その相手は主に目上の人や立場が上位にある人に向けて使われることが多いです。
敬語の種類
日本語の敬語表現には主に3種類あり、1つ目は尊敬語、2つ目は謙譲語、3つ目は丁寧語になります。尊敬語は「相手が目上の人や立場が上位にある人に対して敬意を示す敬語表現」を意味し、もっぱらビジネス上のやり取りで使われる敬語になります。
謙譲語は「相手と自分の立場や関係性を問わず、話者が自発的にその姿勢や立場を低めて相手に対する敬意を示す敬語表現」を意味し、これはビジネス上のやり取りでもプライベートでも、実に多くの場面で使われる敬語となります。
丁寧語は「不特定多数に敬意を示す丁寧な口調による敬語表現」を意味し、主に「です・ます口調」でつづられるニュースのテロップやインターネット上の広告など、一般に多く使われる最もポピュラーな敬語表現となります。
「してくださる」の敬語の使い方
先述しましたように、言葉というのは実践的に覚えることが最も効果的です。この「してくださる」という敬語表現も実際に文章や会話で使い、そのときどきの自分の表現として覚えることが大切です。
・コピーをしてくださいますか。
・遊園地を案内してくださる。
・パソコンの電子メールの使い方を教えてくださる。
・会社までの行き方を教えてくださる。
・自宅まで案内してくださる。
・ゲームのやり方を教えてくださる。
・この料理の食べ方をしっかり説明してくださる。
このように「してくださる」という表現は「○○してくださる」という言い方をはじめ、動詞をそのままつなげて「くださる」という言い方が一般的にされます。
尊敬語での「してくださる」
尊敬語の性質は先述しましたように「話者が目上の相手に対して敬意を示す敬語表現」になりますので、この「してくださる」という言い方をそのまま使ってかまいません。
・社長が公言してくださる。
・課長がこの事業説明をしてくださる。
・会社までのアクセスをしっかりと伝えてくださる。
・企業説明の方法をご教示してくださる。
・ビジネスメールでの文面の体裁の採り方を教えてくださる。
・効率のよい広告の作成法を教えてくださる。
このように「してくださる」という言い方は敬語表現でありつつ、ビジネス上・プライベートを問わず、さまざまな場面で日常語のように扱われる側面もあります。その際でも「○○してくださる」や動詞をそのまま文頭に置く形で「くださる」という表現が一般的に見られます。
丁寧語での「してくださる」
丁寧語というのは一般的に最も多くの場面で使われる敬語でもあり、尊敬語や謙譲語などの使用に比べて、比較的、簡単な使い方でかまいません。主に「です・ます口調」にはじまる当たり障りのない敬語表現をすればOKで、その表現は不特定多数に公示できる敬語表現になります。
・ご住所をお教えてくださると幸いです。
・お電話番号をお送りしてくださると幸いです。
・あの方がこの方法を教えてくださる。
・彼らが案内してくださる。
・コピー用紙を買ってきてくださる。
・大阪から東京の距離を教えてくださる。
特に話者と相手の立場のあり方や関係性を問わずに、一方的に「当たり障りのない丁寧な言葉遣いによる敬語表現」を採るだけで、それらは全て丁寧語の敬語表現になります。
敬語「してくださる」の例文
「してくださる」という言い方はビジネス上でもプライベートでも、実に多くの場面で扱われる敬語表現ですので、これを機会にしっかりその使い方や用例を把握しておきましょう。
・忠義を全うしてくださる。
・ご教授してくださる。
・窓を開けてくださる。
・科学の実験方法を説明してくださる。
・ほんとうに運を授けてくださる(芥川龍之介『運』)
・今でもそうおもってて下さるのかしら(伊藤左千夫『春の潮』)
・先生から入費は一切出してくださるようになるんでしょう(岩野泡鳴『耽溺』)
・私のやれる丈けやって妹と弟の行末を見届けるから心配してくださるなと言切って(国木田独歩『二少女』)
「してくださる」という表現は敬語での扱いを受けながらも、実に平易の文章でも普通に散見され、その言葉が使われる場面の多くは「話者と相手の間で交わされる対話」である場合と、第三者に説明する口調で示される場合とがあります。
してくださると幸いです
「してくださると幸いです」という言い方は、ビジネス用語として非常によく使われる敬語表現であり、話者が目上の相手に何かを依頼する場合や、またこれからしようとする事業計画などに協力してもらう際にも頻繁に使われます。
・今季に始まりますA事業計画にご協力してくださると幸いです。
・メッセージをお送りくださると幸いです。
・お電話番号をお送りいただけますと幸いです。
・報告書を○月○日までにご提案してくださると幸いです。
・書籍概要を先に作成していただけると幸いです。
・資料をお送りくださると幸いです。
このように「してくださると幸いです」という言い方をする際には、「○○していただけると」という言い方に直されて表現されることも多いです。
してくださると助かります
初回公開日:2018年03月09日
記載されている内容は2018年03月09日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。