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【業界研究】住宅設備業界の現状・動向・課題について

住宅設備とは、「建築物に設ける電気、ガス、給水、排水、換気、暖房、冷房、消火、排煙若しくは汚物処理の設備又は煙突、昇降機若しくは避雷針」と建築基準法で定められているようです。簡単にいうと、建物のなかで生活するのに必要なライフライン関連機器を指します。

業界の課題

リフォームや海外展開

住宅設備業界は、建築需要・リフォーム需要に大きく依存しています。

さらには、人口減少や少子化といった問題、再度の消費税増税や伸び悩む個人住宅市場等の問題もあり、先行きに不透明感が漂っています。

東日本大震災からこれまで、住宅着工戸数は緩やかな伸びを見せ、景気の回復基調や消費増税前の駆け込み需要もあって住宅設備業界全体で堅調を維持してきましたが、それもそろそろ頭打ちになり、成長が止まると見られています。

住宅設備業界各社は、リフォーム分野や海外展開に注力していますが、依然として国内の建築需要・リフォーム需要に大きく依存するという体質の改善はできていません。

東京オリンピックを追い風とできるか

TOTOは2016年、バスルーム内への設置に配慮したホテル向け「ウォシュレット」を発売しました。

バスルーム内に設置できるコンパクトな形状で、定格消費電力を抑えているため、既存の電気設備への負荷が軽減されました。また、リモコンは英語を併記し、4ヶ国語表記の使い方ラベルも同梱するなど、外国人が利用することを前提とした製品になっています。

同社は、訪日外国人が今後さらに増加するとの予測から、東京オリンピックを控えた宿泊施設新設の需要取り込みを図っています。

そして、2015年にLIXILが「東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会」のゴールドパートナーとなり、2016年にはTOTOも同大会のオフィシャルパートナーに決まりましたが、東京オリンピックをどこまで追い風とできるかについては不確定要素も多く、懸念材料となっています。

業界の今後の将来性

低金利で回復の兆しも

景気は回復に向けた好材料に乏しく、このまま足踏み状態が続くとみられています。

しかし、日銀のマイナス金利導入による長期金利の低下で、住宅ローン金利も低下しており、新設住宅着工の増加やリフォーム需要も拡大すれば、住宅設備の需要増に繋がるとの期待があるのも事実です。

また、訪日外国人の大幅な伸びや、2020年の東京オリンピックを控え、宿泊施設向け需要も見込まれています。

LIXILの海外戦略失敗

2015年、LIXILグループ連結子会社のJoyou(独)は不正会計処理発覚により破産手続きを開始しました。

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