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「様」の書き順が変わったって本当?正しい楷書や旧字についても紹介

更新日:2024年01月05日

「様」の正しい書き順について知りたいと思ったことはありませんか。この記事では「様」という漢字の書き順が一つではないことや「様」の「書き順」自体の歴史などを紹介しています。「様」という漢字に興味を持っている方や漢字について理解を深めたい方は是非ご覧ください。

書き順は「水」と同じ?

つくりの「羊」のような文字の下を見ると、まるで「水」のような形が見えます。
しかし、「水」とは少し異なるので注意が必要です。

書き順は「羊」のような字を挟んで左側は「水」のように、左側をカタカナの「フ」のように一筆で書くのではなく、「求」の漢字のように、左側は中心に向かって書くことが分かります。

一方、「羊」のような字を挟んで右側は「水」と「求める」とほぼ同様で2画で書きます。

形はまるで「水」ですが、「求」の漢字のように書くという点に気を付ける必要があります。

「様」の旧字体

「様」の旧字体は実は複数あるのです。

そもそも旧字体とは、日本において、当用漢字以前に使用された漢字の字体を指します。

台湾、香港、韓国などで使用される繁体字という書体とほぼ同じものと言われています。

現在でも比較的よく見かける「様」の旧字体に「樣」があります。
よく見てください。つくりは上下に分かれています。

つくりの下は「永」と書かれおり「様」と区別するため「えいざま」と呼びます。

手紙やはがきなどで見たことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
受領した封書に、「樣」と書かれた文字を見て違和感を覚えた経験をお持ちの方もいらっしゃるでしょう。

この旧字体の「えいざま」とはどんな漢字なのでしょうか。

旧字の「様」の使い道とは

「樣」(えいざま)は昔使われていて、現在は廃れた漢字かというと、そうとも言えません。
実際、現代でも使用されていることがあります。

宛名の下に「樣」をつけることは、もっとも相手を尊敬したとされます。
実は、ほかにも「様」には様々な旧字体があります。

「えいざま」次に敬意を示す場合に使用する「びざま」はつくりに「美」の字を書きます。

「びざま」の次「ひらざま」は、つくりの下の部分に「平」という字を書きます。
そして「檨」(つぎざま)は、右下の部分に「次」という字を書きます。

他にも様々な種類があるようです。つまり、「様」の字は、宛名とともに相手と自分の関係を表す漢字として使われていたことが分かります。

旧字の「様」の書き順

目にすることは少なくなりましたが、ここで旧字体の「様」の書き順についても確認しましょう。

「樣」(えいざま)の書き順は15画です。部首は「様」と同様に「きへん」ですが、つくりは少し異なります。

カタカナの「ソ」のように ちょんちょんと書き漢字の「王」のような書き順で、横線、縦線、漢字の「二」そして最後に漢字の「永」を書くのです。

「樣」(えいざま)の「永」の部分を「平」や「次」に変えれば「ひらざま」「えいざま」となります。

「びざま」はつくりに「美」の漢字を書けば完成です。

つくりの右下を「水」と書く「様」

では、つくりの右下が「水」と書く「様」は本当に実在しないのでしょうか。
年賀状には、右下にはっきり「水」と書かれたものが実在します。

その年賀状は、手書きではなく、印刷によるものなのです。そこで、Microsoft Wordで書体を変えて、右下が「水」という漢字であることが確認できました。

つくりを上下に分けた「様」

学校教育上「様」はつくりを上下に分けて書くことは認められていません。

しかし、旧字体の「えいざま」のように、上下に分けて書く場合もあり、実際にMicrosoft Wordでも上下を分ける書体もあります。

つくりを上下に分けた「様」は実際に存在しています。
その様な書き順をする方もたくさんいます。
旧字体の書き順を考えると、上下に分けて書くことも自然なことと言えます。

よって、つくりを上下に分けて書くことを否定する必要はないのです。

漢字の書き順は変わることもある

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初回公開日:2022年10月03日

記載されている内容は2022年10月03日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

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