中世ヨーロッパの服装を身分ごとに解説!衣装が楽しめる映画も紹介
更新日:2024年11月18日
ヨーロッパのドレスと聞くと、派手な装飾やフリルがたくさん付いている、裾の広がった豪奢なドレスをイメージする人も多いですが、実は裾の広がったドレスが流行したのは近世になってからです。中世のドレスはもっとシンプルなものでした。
中世ヨーロッパでは、裾が広がっていないストレートなラインのもの、一言でいえばワンピースのようなドレスが主流でした。時代が下っていくにつれ、裾の広がったドレスが好まれるようになります。可愛らしさよりは、優美で上品な雰囲気が先行する服装でした。
帽子は角形や三角形のものが多く、髪型も中世の前期と後期では流行が違っていました。
中世ヨーロッパの服装を楽しめる映画
さて、基礎知識のあとは、中世ヨーロッパの世界観や服装を楽しめる映画についても解説していきましょう。実は、中世のヨーロッパを舞台にした映画は、近世のきらびやかな世界を描いた作品より少ないのが現状です。
それでも、中世ヨーロッパを題材にした作品にも名作はあるので、少しだけ紹介します。
「ロミオとジュリエット(フランコ・ゼフィレッリ監督)」、「ROCK YOU!(ブライアン・ヘルゲランド監督)」、「ロビン・フッド(リドリー・スコット監督)」などがおすすめです。
中世ヨーロッパの服装を身分別に解説
ここからは、中世ヨーロッパの人々の服装を身分別に紹介していきます。先ほども少し紹介しましたが、中世ヨーロッパでは、服装で身分が判別できるような社会構造になっていました。つまり、身分によって身に着ける服は全く違うということです。
身分、性別、年齢などで分けて解説します。
中世ヨーロッパの服装①貴族の男性
中世ヨーロッパの貴族の男性は、ゆったりとしたチュニックとジャケット、そして脚のラインを強調するタイツを身に着けていました。また、中世前期にはガウンが流行していました。どちらかというと柔らかなシルエットを描く服が人気だったのです。
また、つま先部分がとがって反っている靴は、貴族のみが履ける高級品でした。金銀の刺繍や、貴金属と宝石を使った派手な装飾で権力を表すこともしました。
無骨な雰囲気のある中世世界ですが、貴族の男性は薄化粧をして戦場に向かったり、時代が下ると、ブリオーと呼ばれる優美なチュニックが流行ったりと、男性も美しさを競っていました。
中世ヨーロッパの服装②貴族の女性
先ほども少し紹介しましたが、中世の頃は、よくイメージされる裾の広がったドレスはありませんでした。ストレートなシルエットのワンピース型のドレスが主流で、裾は床に引きずるほど長いものでした。
また、近世のドレスよりはシンプルで上品だという話もしましたが、決して地味なわけではなく、宝石なども用いた豪華な装飾を施していました。また、ドレスに合わせる被り物も重要な要素で、被り物の種類によっても身分を識別できるようになっていました。
中世ヨーロッパの服装③騎士
中世ヨーロッパの世界の話をする時に欠かせない存在が騎士です。中世ヨーロッパ世界では花形ともいえる職業でした。そんな騎士の服装についても紹介します。
騎士は戦うことが仕事なので、戦闘に特化した服装をしていました。それが、鎖帷子を基調としたスタイルです。下着、鎖帷子、そしてシュールコーと呼ばれたノースリーブのワンピースのような服の順番で着ていました。
鎖帷子は剣の攻撃には強いのですが、槍での攻撃には弱く、次第に全身を覆う鎧が主流になっていきました。
中世ヨーロッパの服装④庶民の男性
初回公開日:2022年04月28日
記載されている内容は2022年04月28日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。