人生に役立つ漢文の名言|努力や人間関係などに関する言葉を紹介
更新日:2024年10月13日
「日常生活で使える名言を知りたい」
「説得力のある座右の銘が欲しい」
「背中を押してくれる言葉が欲しい」
このように名言や座右の銘などは、普段意識していない分、見つけようと思ってもなかなか見つからなくて困ってしまう方も多いのではないでしょうか。
本記事では、古代中国から伝わる漢文にフォーカスを当てて、努力・人間関係・別れ・勝負というテーマ別に多数の漢文を紹介しています。
この記事を読むと、様々な名言に触れられるため、自分に合った名言が見つかる可能性があります。さらに漢文に興味を持つことで、ここで紹介していない新たな名言を見つけにいくことも出来るでしょう。
名言や座右の銘を探し求めている方は、是非この記事をチェックしてみてください。
漢文とは
多くの方にとって漢文は高校の古文の授業で触れたきりではないでしょうか。中には漢字の羅列をなぜ古文の授業で扱っていたのか疑問に思う方もいるでしょう。
漢文とは中国における古文のことです。また、これらは話し言葉ではなく書き言葉になります。有名な漢文文献には孔子の『論語』や歴史書である『史記』が挙げられます。
日本では平仮名が生み出される前は漢字を使って文章を書いていました。中国などから儒教や仏教といった思想・宗教を取り入れるために漢文で書かれた書物を読む能力が備わったとされており、いつしか漢文を日本語の語順で解読するようになります。これが古文で漢文を取り扱う所以です。
ここでは、そのような歴史のある漢文の名言をテーマごとに紹介します。それぞれの名言が年月を重ねて現代まで語り継がれているのは、それだけ説得力がある、または人として共通する大事な生き方を説いているからです。
座右の銘として手帳などに書いて自分を励ましたり、名言を通して迷いが生じている人を導いたりするのも良いでしょう。
努力に関する漢文の名言
ここでは努力に関する漢文の名言を『老子』などの文献から一覧として紹介しています。一口に努力といっても、その意味は様々です。勉強や仕事、人生など自分に合った漢文の名言を見つけてください。
不入虎穴不得虎子
「虎穴(こけつ)に入(い)らずんば虎子(こじ)を得ず」と読みます。出典は『後漢書』の班超伝です。
虎の住んでいる穴に入らないと虎の子を得られなということから、何か危険を伴わないと成功しないという意味の名言です。
夜に敵軍の陣地へ忍び込んで、テントに火をつける危険な作戦を立てるときに班超という人が言った言葉になります。漢文の続きでは、作戦は無事に成功して200人いた敵を滅ぼし、恐れた敵国は漢王朝へ服従したとされています。
千里之行、始於足下
「千里の行も足下に始まる」と読みます。出典は『老子』です。「千里の道も一歩から」ということわざの由来になった漢文です。
遠い所へ行くにも足元の一歩から始まるという意味で、大きなことを成し遂げる為には小さいことを積み重ねる必要があるという名言です。
老子は「両手で抱えるような大木でも小さな芽から成長し、九層にも及ぶ高台でも土を重ねることから始まり、千里の道のりも足下の一歩から始まる」と説いています。
常映雪読書
「常に雪に映(て)らして書を読む」と読みます。出典は『晋書』の蒙求です。
雪の明かりで書物を読むということから、貧困に耐えて学問に集中することという意味の名言です。
晋の孫康は貧困で灯油を買うことができませんでした。それでも、いつも雪の明かりで読書をするなど努力家で、清廉潔白な人物でした。後に彼は御史大夫という検察長官にあたる大職に就くことになります。
玉不琢不成器、人不学不知道
この漢文は「玉琢(みが)かざれば器を成さず、人学ばざれば道を知らず」と読みます。出典は『礼記』学記編です。
宝石は磨かないと価値がでないように、どんなに優れた才能を有していても、努力をしないと立派な人物になることができないという意味の名言です。
『礼記』ではこの後に「国を建てて主君になるために、教学を最優先にした」と続けています。
初回公開日:2022年07月28日
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