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一献という言葉の使い方|交える/傾ける/設ける/お付き合い

初回公開日:2017年12月29日

更新日:2020年05月27日

記載されている内容は2017年12月29日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。

また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

「一献」という言葉の「読み方」「使い方」「意味」を、シーン別の例文と共にご紹介いたします。酒席に招かれたり相手にお酒を勧めるような場面は多いです。「一献」はそういうシーンでよく使う言葉です。この機会にぜひ押さえておきましょう。

一献という言葉の使い方

「一献」という言葉は、相手にお酒を勧める場面で使われます。「一杯」を丁寧に言った言葉が「一献」です。

「どうぞ、まずは一杯いかがですか?」をより丁寧に言うと「どうぞ、まずは一献いかがですか?」になります。

上司にお酒を勧める場面などでは「一杯」と言わずに「一献」というのが正しいです。非常に格式ばった言葉なので使う人は少ないです。しかし、使う人は日常的に使います。知らないと思わぬ恥をかく可能性があるのでこの機会に意味や使い方を覚えておきましょう。

一献の正しい読み方

「一献」は「いっこん」と読みます。「献血」の「献」という字が入っているために「いっけん」と読んでしまう事が多いです。間違えないように気を付けましょう。

「一献」とは「最初の酒のこと。あるいは、酒を勧めること」という意味です。「お酒は召し上がりますか。一献いかがですか」「一献傾けましょう」「とりあえず、一献交わしながら話し合いましょう」などの使い方をします。「まずは一杯」を丁寧に言った形だと覚えておくと分かりやすいです。酒以外のものを飲む場合には使いません。

一献と言う言葉を使う場面

「まずは一杯」「一杯いかがですか?」「飲み物はどうします。お酒は飲めますか」「一杯付き合ってください」など、相手にお酒を勧める言葉はたくさんあります。「一献」はその中でもっとも丁寧な表現のうちのひとつです。

とはいえ、これまであまり「一献」という言葉を使って来なかったという場合は、どういう場面で使ったらいいのかよく分からない可能性があります。「一献」という表現をよく使う場面での例文をご紹介いたします。

上司と飲みに行った時

「献」は「捧げる。目上の人にものを差し上げる」という意味の漢字です。「一献」は「一杯の酒を相手に勧める事」を丁寧に表現した言葉です。上司にお酒を勧める場面で使うのに最適な言葉であると言えます。

「一献いかがですか」「まずは一献」「一献傾けながらお話を聞かせてください」「どうぞ、一献」などの使い方をします。「一杯いかがですか」よりも「一献いかがですか」の方が丁寧な言い方になります。

結婚式

「一献」はやや格式ばった言葉です。このため、式典の折などにもよく使われます。

結婚式では初めの乾杯の音頭の後、食事中などに同席者のグラスへ酒を注ぐ時などに「改めて、一献どうぞ」「どうぞ、もう一献」「もう一献いかがですか」などの使い方をします。

直会

直会とは葬儀の後に皆で酒を酌み交わす会のことです。狭義では神式の葬儀の後の酒盛りのことですが、一般的に宗派によらず葬儀の後の食事会の事を直会と言います。「直会」は「なおらい」と読みます。直会の酒盛りでも「一献」という言葉はよく使われます。

「本日はお忙しい中お越しくださいましてありがとうございました。どうぞ、一献傾けながら××を偲んで頂ければと存じます」「お疲れでございましょう。どうぞこちらで一献召し上がってください」「一献酌み交わしながらお話いたしましょう」「もう一献いかがですか」などの使い方をします。

久しぶりに会った相手と飲むとき

「一献」は格式ばった言葉ではありますが、親しい間柄の相手に使っても問題ありません。

「大阪に戻って来ていると聞きました。久しぶりに一献傾けながらお話いたしませんか?」「まずは一献酌み交わそう」などの使い方をします。

一献という言葉が相応しくない場面はあるか?

「一献」は「目上の人に一杯の酒を差し上げる」という意味の丁寧な表現ですので、失礼にあたる場面はなかなかありません。しかし、使う事が不自然だという場面はあります。

「一献」は習慣的に酒以外のものには使いません。お茶やジュースを出しながら「一献どうぞ」と言うと不自然です。「ジュースか何か、一献いかがですか?」というような使い方はしません。

「一献」は非常に丁寧な言葉です。基本的には目上の人に使う言葉になります。しかし、目下の人に使っても問題はありません。

何杯も飲むときには使ってはいけないのか

「一献」には「最初の一杯」という意味があります。「どうぞ、一献」と言って一杯目を飲んでもらい、次のグラスを勧める時にまた「どうぞ、一献」と言うのは不自然でしょうか。

二杯目に「一献」を使うのはやや不自然だと感じる人もいます。しかし、神経質になる必要はないです。「一杯どうぞ」を二杯目にも使ったからと言って、気に障るという人は少ないです。同じように「一献どうぞ」を二杯目に使ってもさほど気にする人はいません。気になるのであれば、「もう一献」と言うようにしましょう。

上司に使っても良い言葉か

「一献」は「一杯どうぞ」を丁寧に言った言葉です。「献」は「目上の人にものを差し上げる」という意味を表す漢字でもあります。「一献」は上司に使うのに最適の言葉であるといえます。

とはいえ「一献」は格式ばったところのある言葉です。カジュアルな雰囲気を好む上司であったり、堅苦しい言葉を嫌うような上司の場合は「一献」という言葉の堅苦しさを嫌う可能性があります。あるいは一献という言葉を使わないし、知らないということもありえます。

「どうぞ一献」と言ってみて、「一献?」と疑問を覚えた様な反応があった時には、「一杯どうぞ」とさりげなく言い直すようにしましょう。「一献」という言葉を普段から使うし意味も知っている上司だった場合は、きちんとした言葉遣いをする人だという印象を持ってもらえます。

全国にある一献の店舗

「一献」は「最初の一杯の酒。酒を勧めること」という意味の言葉です。「酒をすすめる」を丁寧に表現した言葉でもあります。このため、酒を出す店の店名に「一献」が入っていることが多いです。

酒を出す蕎麦屋やラーメン屋、すし屋や串揚げやなど、全国あちこちに「一献」という名前の店があります。

このため「一献」という言葉の意味を調べようとして検索すると「一献」という酒を出す店が検索結果としてたくさん表示されることがあります。

一献と言う日本酒の販売店

「一献」は二文字で酒を勧めている様子をイメージさせることができる言葉です。このため、酒屋の名前にも「一献」が入っていることが多いです。

「播州一献」「夢一献」「辛口一献」など、酒の名前に一献が入っているものも多々あります。「一杯いかがでしょうか」というニュアンスで名付けられていると考えられます。

「一献」で検索すると、これらの酒や酒屋が検索結果として挙がってくることも多いです。

一献を交えるという言葉の使い方

一献という言葉の使い方|交える/傾ける/設ける/お付き合い
※画像はイメージです

「一献」という言葉には、特有の言い回しがあります。「一献交える」はその中のひとつです。「一献交える」は「一緒に飲もう」という意味の言葉です。「今度一献交えよう」は「今度一緒に飲もう」を非常に丁寧な言い方で言った言葉になります。

「久しぶりに会えたのだから一献交えながらゆっくり話そう」「一度、一献交えたいと思っていたんです」などの使い方をします。

一献傾けるという言葉の使い方

一献という言葉の使い方|交える/傾ける/設ける/お付き合い
※画像はイメージです

「一献傾ける」は「一杯やろう」を丁寧に言った言葉です。酒を飲むときに盃を傾けることから「飲む」を傾けると言い表しています。

「仕事も終わりましたし、一杯やりに行きませんか?」を丁寧に言うと、「仕事も終わりましたし、一献傾けませんか?」になります。あまり使わない言葉なので耳慣れない印象を持つかもしれませんが「一杯やりましょう」よりも丁寧な表現です。年配の方は日常的に使う人も多いです。

「せっかく久しぶりにお会いできたのですから一献傾けながらゆっくりお話ししましょう」「もしよかったらこれから一献傾けに行きませんか」「美味しいお店を知っているんですが、今度一献傾けに行きませんか」などの使い方をします。

一献設けるという言葉の使い方

一献という言葉の使い方|交える/傾ける/設ける/お付き合い
※画像はイメージです

酒を飲む席を用意することを「一献設ける」と言います。「一席設ける」とも言います。「今度飲み会をしませんか」を丁寧に言うと「今度一献設けませんか」になります。

使う事は少ないですが、年配の人や丁寧な表現を好む人は何気なく酒席を設けることを「一献設ける」と表現します。「どういう意味ですか」などと聞き返すのは失礼にあたりますので、意味を覚えておいた方が良いです。

「せっかくの機会ですので、一献設けたいと思っているのですがいかがでしょうか」「今度、部の人たちを集めて一献設けたいと思っています」「今夜一献設けるんですが、ご予定はいかがですか」などの使い方をします。

一献お願いという言葉の使い方

「一献お願いします」は、「どうぞ、一杯召し上がって下さい」「一杯飲んでください」という意味の言葉です。

「せっかくですので、どうぞ、一献お願いいたします」などの使い方をします。「一杯飲ませてください」という意味ではないので気を付けましょう。

一献お付き合いという言葉の使い方

一献という言葉の使い方|交える/傾ける/設ける/お付き合い
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「一杯付き合ってください」を丁寧に言うと「一献お付き合い願えますか」になります。「一杯だけお付き合いいたします」を丁寧に言うと「一献だけお付き合いいたします」です。

「せっかくの機会です。一献お付き合い願えませんか」「めでたい席ですので、どうぞ一献お付き合いください」「お酒は弱いもので。すみません、一献だけお付き合いさせていただきます」「一献傾けて帰りましょうよ。付き合ってください」などの使い方をします。

「一献」の類語

「一献」は酒を勧める時に使う言葉です。酒を勧める言葉は「一献」の他にも多数あります。
「一献」は丁寧な表現ですが、使う人は少ないです。また固い言葉である事と、相手が若い場合は伝わらないという危険性もあります。同じシーンで使える類語も押さえておきましょう。

一杯いかがですか

お酒を勧める時に一番よく使われるのは「一杯いかがですか」です。「一献いかがですか」の方が丁寧な表現ですので本来目上の人には「一献」を使うべきです。しかし、周りが皆「一杯いかが」と言っているのであれば合わせてもよいです。

一杯やりにいきませんか

「一献傾けに行きませんか」をカジュアルな言葉で言うと「一杯やりに行きませんか」になります。あまり丁寧な表現ではありませんがよく使われます。

飲み会をやります

「一献設けます」「一席設けます」を日常的な言葉で言うと「飲み会をやります」「飲み会を開こうと思います」などになります。

仲間内での会話の場面などでは「一献設ける」というよりも「飲み会をやる」「飲み会を開く」と言う人の方が多いです。目上の人には「一献設ける」「一席設ける」の方を使う方がよいです。

お飲み物はどうされますか?

「一献」は酒を勧める時にしか使わないので「一献いかが」と言えば酒を勧めることになります。しかし、「飲み物は?」「何か飲みますか」では酒を勧めているというニュアンスが伝わりません。

そのため、「一献どうですか」「一杯やりますか」などの酒を連想させる言葉以外の言葉で酒を勧める時は「お飲み物はどうされますか。お酒を召し上がりますか」「お飲み物はどうされますか。今日は飲めますか」など、相手がお酒を飲めるかどうか聞く言葉を後につけながら聞くことが多いです。

盃を交わす

「一献交わす」と同じ意味です。一緒にお酒を飲もうと誘う時や、飲んだという話をするときに使うことがあります。

「彼とは一献交わしたことがある」「彼とは盃を交わしたことがある」「一献交わした仲だ」「盃を交わした仲だ」などの使い方をします。固い表現であるために日常会話で使う事は少ないです。

一杯どうぞ

「一献どうぞ」「まずは一献」を日常的な言葉で言うと、「一杯どうぞ」「まずは一杯」になります。「一献」や「一杯」と言う時は、「酒を一杯」「酒を一献」と言わなくとも、習慣的に、相手に勧めているものは酒です。

酒杯を傾ける

「一献傾ける」は「酒杯を傾ける」と言い換えることができます。

「一献傾けませんか?」など、「一献」は会話でも使いますし、相手を誘う時にも使います。しかし「酒杯」は会話では使いません。小説などの活字で書かれる場合に使われます。「酒杯を傾けに行きませんか?」とは滅多に言わないです。

飲みに行きませんか

「一献いかがですか」「一献傾けませんか」を日常的な言葉に言い換えると「飲みに行きませんか」になります。

手紙やメールでの使い方

「一献」は目上の相手へのメールや手紙に使うのに最適な言葉です。会話で使うとやや表現が固すぎる向きがありますが、書き言葉であれば固いという印象はあまりありません。

「次の金曜日に部の仲間を集めて、皆で一献傾けようと企画しております。部長にもぜひ参加していただきたく思っています。ご予定はいかがでしょうか」「来年の12月に同窓会を開こうと思っております。皆で一献交わしながら語り合いたいと考えています。先生もぜひご参加ください」などの使い方をします。

「一献」を使いこなそう!

「一献」は使わない人も多い言葉です。しかし、よく使う人は日常的に使います。意味を知らないと相手を戸惑わせてしまう危険性があります。

「一献設ける」「一献傾ける」「一献いかがですか」「一献交わしませんか」などのよく使う言い回しを覚えておきましょう。

また、書き言葉の場合は「飲みに行きませんか」と書くよりも「一献いかがですか」と書いた方が綺麗ですし丁寧な印象を持ってもらえます。「飲み会をやろうと思っている」と書くよりも「一献設けたいと思っている」と書いた方が丁寧です。

酒を飲む機会は多いです。酒席で使う「一献」という言葉を使いこなせるようになりましょう。

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