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「かます」の意味と由来|4地域の方言での使い方・ぶちかます

更新日:2024年02月03日

北海道や東北地方で使われる「かます」という意味ですが、「かきまわす」を短縮したもので、特に年齢を重ねた世代がよく使っている「動詞」です。特に訛ったわけでもなく、単純に「混ぜる」という意味と一緒なのですが、北国では「かます」が方言として定着しています。

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「ぶちかます」の類語・言い換え表現

標準語として使われる「ぶちかます」には、似たような表現がいろいろあります。類語・言い換え表現を紹介しましょう。

もちろん、「ぶちかます」とまったく同じ意味を持ってはいませんが、覚えておけばボキャブラリーが広がることは間違いありません。

「強襲する」

「強襲する」とは、「強引に攻める」「不意に襲撃する」「猛烈な勢いで襲うこと」などの意味があります。「ぶちかます」の意味のひとつ、「相手に攻撃を与える」に似ています。

ふたつの言葉は類語と言えますが、「ぶちかます」の替わりに「強襲する」は使いません。

前者は口語表現として日常的に使われますが、後者は「続けざまの安打でピッチャーを強襲」というように、スポーツ中継などで使われることのほうが多いと言えます。

「襲い掛かる」

「相手に攻撃を与える」という意味では、「襲い掛かる」は「ぶちかます」の類語です。「ぶちかます」と似た意味を持つ言葉は何かと問われたら、「襲い掛かる」を挙げても間違いではありません。

ただ、「襲い掛かる」には「ぶちかます」が持つ微妙なニュアンスが含まれていなことは確かです。

「ぶちかます」を「襲い掛かる」に言い換えると、「あいつに一発衝撃をくわせてやれ!」といった強い意味合いは薄められてしまいます。

「突っ込む」

「ぶちかます」には「相手がひるむような攻撃をする」という意味もあります。そう考えると、「ぶちかます」の代わりに「突っ込む」を使っても語弊はないでしょう。

例えば、仕事の場で、他社とのコンペで新プロジェクトを勝ち取ろうとするとき、チームのリーダーが「ぶちかまそう」と言うことがあります。

「失敗を恐れず、突っ込もう」ということで、ここでは「ぶちかます」は、メンバーの士気を高めるための言葉となります。

「襲撃する」

「襲撃する」の言葉自体は一般的にも使われます。しかし、「ぶちかます」の置き換えとして使うのは非常にレアで、例えば、暴走族が対立グループを打ちのめそうとするときくらいでしょうか。

普通の人が「襲撃する」の文字どおりの意味の言い換えとして「ぶちかます」を使うことは、ほとんどありません。

ただ、例えば、仲間を誘って友人の家に突然遊びに行くとき、「襲撃する」という意味で「ぶちかます」を使うことはあるでしょう。

「切り込む」

「切り込む」には、「やっつける」「襲い掛かる」「攻める」などの意味があります。額面どおりに受け取ると、物騒な印象がありますが、ビジネスでも「切り込む」はよく使われます。

例えば、イベント企画運営の会社が、行政が主催する大プロジェクトへの参加を考えたとき、「ぜひとも切り込んでいきたい」といった表現をすることがあります。

これを受け、社員同士の会話には「ぶちかまそう」の言葉が登場することもあるはずです。

「かます」の意味を理解して正しく使おう

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初回公開日:2017年12月29日

記載されている内容は2017年12月29日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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