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「紡ぐ」の意味と使い方|例文8例・読み方・類語3つ

更新日:2024年02月24日

言葉にはしばしば複数の意味や使われ方が存在します。「紡ぐ」も、「糸を紡ぐ」という使い方だけでなく、「物語を紡ぐ」のようにいろいろな使い方をされる言葉です。この記事では、「紡ぐ」の意味や由来、実際の使い方などを紹介します。ぜひ参考にして、表現を豊かにしましょう。

「紡ぐ」とは

「紡ぐ」とは糸に関連する言葉で、「糸を紡ぐ」といった表現に用いられています。「物語を紡ぐ」といった表現もあります。

しかし、なぜ糸についての言葉を「物語を紡ぐ」といった糸とは関係ない表現として用いるのでしょうか。そして、物語のように他の言葉にも「紡ぐ」を用いるケースはあるのでしょうか。本記事では、「紡ぐ」という言葉の使われ方や、「紡ぐ」という言葉の由来を紹介していきます。

読み方

「紡ぐ」は漢字単体で音読みの「紡(ボウ)」と、ひらがなが付いた訓読みの「紡ぐ(ツムグ)」のふたつの読み方があります。

「紡(ボウ)」と読むときは、糸の素材となる繊維から一本の糸が生み出される過程を意味しています。また、「紡ぐ(ツムグ)」と読むときは、比喩的に言葉を繋げて文章を作るという意味になります。「紡」という漢字の成り立ちが、「糸」と並ぶを意味する「方」が組み合わされて作られたものだからです。

意味

「紡ぐ」という言葉の意味を解き明かすために「紡」の漢字の成り立ちをみてみましょう。「紡」という漢字を分解すると、「糸」と「方」という漢字に分かれます。そして「糸」と「方」のそれぞれの意味を合わせると「糸を並べる」となります。

これはまさに「糸を作ってそれを並べていく」という糸を紡いでいく様子を表しています。「紡」という漢字は、糸を作る上での一連の作業の様子を二種類の漢字を組み合わせて表現しています。

由来

紡ぐの糸という部首がこの形となった由来ですが、糸の元となる繊維をねじり合わせて一本にした、より糸の状態を描いた象形文字からきています。

紡ぐのもう一つのパーツである方の由来は農具です。農業で畑を耕す時に使われる農具のすきがモデルになっています。畑ですきを使う際は人同士が並んで耕すことから、並ぶという意味や傍らを意味する言葉として誕生しました。

「紡ぐ」の使い方

言語にはひとつの意味だけではなく、複数の意味が込められていることがよくあります。そして他の言葉との組み合わせや使い方、対象によっても、意味が違ってくる場合があります。

「紡ぐ」という言葉は、「素材から糸を作り出す」という意味で使う場合と、糸を作り出す過程を比喩表現として適用して使う場合があります。ここからは、これまで紹介した用法も含めて、さまざまな「〇〇を紡ぐ」という表現をご紹介していきます。

例文1:糸を紡ぐ

「糸を紡ぐ」とは、「紡」という字の本来の意味を示す使われ方です。繊維のある部分を引き出してそれによりをかける(ねじって組み合わせる)ことで一本の糸になります。

このとき作られる、より糸の象形文字が糸へんになり、「並べていく」という意味を持つ農具のすきから生まれた「方」と組み合わされて、「紡ぐ」という言葉が誕生しました。

例文2:物語を紡ぐ

「物語を紡ぐ」は、小説などによく出てくる表現です。物語を単体のものとして考えると非常にスケールの大きいものに感じますが、細かく見ていくとひとつひとつの小さな出来事の積み重ねです。

物語に「紡ぐ」の意味を適用するとき、ひとつひとつの小さな出来事を素材となる繊維として見立て、出来事を積み重ねていく様子を糸を引き出してよりをかけていく様子に重ね合わせています。それが「物語を紡ぐ」という表現です。

例文3:言葉を紡ぐ

「言葉を紡ぐ」とは、小説や手紙・詩などを形容するときに使われます。絹や綿などの美しい整然とした糸を紡ぐように、幾千ものさまざまな言葉を繋ぎ合わせて文章を作り出すときに使います。口語表現にも使用される比喩的な言い回しです。

例文4:歴史を紡ぐ

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初回公開日:2018年02月20日

記載されている内容は2018年02月20日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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