「マイスター」の意味と使い方・語源・類語・マスターとの違い
更新日:2024年11月24日
「マイスター」の意味と使い方!
日本でも見聞きすることが増えた「マイスター」ですが、意味を理解していない方も少なくありません。何となく「すごい人・すごいことなのだろう」と捉えられていることはありますが、その意味については把握されていないこともあります。
日本で知られている似た言葉「マスター・マエストロ」との違いを理解するためにも「マイスター」の意味を把握しておくことは大切なので、まずは「マイスター」の意味を見ていきましょう。それでは、「マイスター」の意味をお伝えしていきます。
meister
「マイスター」のスペルは、「meister」です。言語はドイツ語で、意味は「職人・名人・主人・巨匠」とされます。スポーツでは、「チャンピオン」を意味する言葉として使うこともあるそうです。日本では「親方・名人」の意味で使用されることが多く、世界的な使い方とは少し違った捉え方になっていることもよくあります。
称号
日本における「マイスター」は、資格を取るなどの形で「マイスターの称号」というものを得ることができます。資格など比較的に手軽に得ることができるものは、「名人級」のことを示す称号になります。「親方」は専門的な技術を必要とする状況において、その技術を教える立場にある人のことですので、資格というよりは、経験と経験から得た知識が必要になります。
そのため、「親方級」の称号は、専門技術に関した直接的経験と、その経験から得た知識によって教える立場に立つ人のことを言い、資格のように示される物はありません。立場という存在感が、「マイスター(親方級)」だと示すものになります。
制度
「マイスター制度」は、ドイツが起源の「伝統的手工業技術を次の世代に伝える」ための制度になります。高等職業能力資格認定制度とも呼ばれ、日本で比較的簡単に取れる資格の「マイスター」よりもしっかりとしたものです。
日本にも現場での経験・直接的に経験することで得た知識や感覚を持つ「マイスター」がいますが、そのような人が、本来の意味としては本物の「マイスター」になります。
マイスター制度への考え
「マイスター制度」はドイツのものですが、オーストリア・スイス・ベルギーにも同じ制度が存在しています。この制度においては、最上位にあたる職人に対して「マイスター」の名称が付けられており、「マイスター」でなければ独立開業ができません。「マイスター」になるための試験を受ける前には、「マイスター」のもとで修業するそうです。
日本では名称として付けられているだけの「マイスター」もありますが、「マイスター制度」に注目している日本企業も多く、「マイスターのもとで修業してから試験を受けてマイスターになった人」に価値を見出しているところが増えつつあります。
「マイスター」の意味の語源は?
ラテン語の「magister」が古き時代のドイツに渡り、おおよそ750年〜1050年くらいに使用されていたという古高ドイツ語に沿って「meistar」の形に変化します。そして、1050年頃〜1350年頃に使用された高地ドイツ語段階の中高ドイツ語として「meister」の形になり、今で言う「meister(マイスター)」の語が成立したと言われています。
階級における「マイスター」の意味は?
「マイスター」の意味の項目で「マイスター制度」たるものがありましたが、この制度には階級が存在します。定められている階級は国や企業、その技術によって異なります。以下にご紹介するのは、ドイツ式です。
階級の種類
最も階級が高いのは、「レジェンドマイスター」です。日本語にすると、「伝説の親方」という意味になります。次に高いのは「オーバーマイスター」、続いて「エレメンタリーオーバーマイスター」、「ハイマイスター」、「マイスター」とあります。
それ以下の階級は、初級の親方を意味する「エレメンタリーマイスター」、「ハイユングマイスター」、「ユングマイスター」ときて、職人の中でも上級であること意味する「ハイゲゼレ」、職人「ゲゼレ」、初級の職人「エレメンタリーゲゼレ」とあります。
そして、見習いクラスでは「ハイレアリング」、「レアリング」、「エレメンタリーレアリング」があります。
たくさんの階級を積んで高い階級に辿り着ける
初回公開日:2018年01月29日
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