「お足元の悪い中」意味や使い方・例文|差別用語なのかどうかも解説
更新日:2024年09月08日
ビジネスメールで来社のお礼を伝えたい場合は、はじめに「お世話になっております」などの挨拶を述べたあと、本文の最初にお礼の言葉を書き添えます。
お礼を伝える際、来社してもらった日が悪天候だった場合に「お足元の悪い中」の表現を使うことができます。例を挙げてみます。
「先日はお足元の悪い中、〜の件でご来社くださいまして誠にありがとうございます」や「先日はお足元の悪い中、ご来店いただきまして心から感謝申し上げます」のように表現できるでしょう。
簡潔にお礼を述べたあと、「今後ともよろしくお願いいたします」などの結びの言葉でメールを締めくくりましょう。
手紙での「お足元の悪い中」
メールや手紙などで「お足元の悪い中」という言葉を使用する時は、漢字に注意する必要があります。足下や足許ではなく、必ず「足元」と書きましょう。
「先日はお足元の悪い中、弊社のイベントにお越しいただきありがとうございました」というような使い方をすると良いです。
「お足元の悪い中」は差別用語?
「お足元の悪い中」という表現が、悪天気の悪い日に、あるいは道の状態の悪い時にわざわざ足を運んでくれた人に感謝するために用いる表現だということがわかりました。
しかし「お足元の悪い」という表現に差別的な響きがあると捉え、この表現に対してあまり良い印象を持っていない人もいます。この表現が「足の悪い人」を想起させる、というのが理由である場合が多いでしょう。
本来は「お足元の悪い」に差別的な意味合いはない
「お足元の悪い中」の足元は、少し広い範囲の足の周辺という意味であり、ビジネスであろうがプライベートであろうが使用しても問題ありません。
本来は差別的な意味などは全くなく、様々な状況で使用できる、非常に汎用性の高い丁寧な言葉です。
「ご足労」を用いた言い換え
「お足元の悪い中」と同じような意味を表わす言葉に「ご足労」という言葉があります。「ご足労」は、「ご足労をいただきまして」や「ご足労をおかけします」というように使われます。
「ご足労」とは「足労」に丁寧語の「御(ご)」をつけた言葉です。「足労」とは「労力を使って足を使って移動する」のことを示し、それに「御」をつけることによって「わざわざこの場に足を運んでいただく(いただいた)」ことを感謝する言葉になります。
「ご足労」という言葉自体に「足元が悪い中わざわざ来ていただいて」という意味も含まれるので、「足元が悪い中」を使わずに「ご足労いただきまして、ありがとうございます」と表現することもできます。
「お足元の悪い中」を英語で表現するなら?
「お足元の悪い中」を表す英語表現としては、「Spit of the bad weather」が挙げられます。
「Spit of the bad weather」を和訳すると、悪天候にもかかわらず、という意味になります。
臨機応変な表現を
いかがでしたか。今回は「お足元の悪い中」という表現の意味や、挨拶やメール、手紙での使い方などについてご紹介しました。
本来であれば、「お足元の悪い中」という表現は、天候や道の状態が悪いにもかかわらず足を運んでくれた人に対する感謝の気持ちを表わすために用いられる表現です。しかし、この表現に対してネガティブなイメージを持っている人もいるでしょう。
「お足元の悪い中」という表現を正しく使うことができれば、ビジネスでも役に立つ表現でしょう。しかし、この表現だけにこだわらず、状況に応じて類語表現を臨機応変に使い分けることができれば一番良いでしょう。
初回公開日:2018年03月27日
記載されている内容は2018年03月27日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。