「階段を降りる」の意味と使い方・「下りる」とどちらが正しいか
更新日:2024年07月05日
「階段を降りる」と「下りる」正しい使い方は?
「おりる」という言葉は、生活していくうえで頻繁に耳にする言葉の一つです。車をおりる、一階におりる、勝負をおりる、馬からおりる、などです。そんな時、紛らわしいのが漢字です。同じ読み方をする「下りる」と「降りる」をうまく使い分けられますか。「降りる」は乗物、「下りる」は「上る」の反対、と覚えている方もいるでしょう。
階段を降りる?下りる?
「階段を降りる」なのか「下りる」なのか。
日常会話でもよく使われる「階段をおりる」という言葉。階段を降りる、もしくは階段を下りる。話すときには気になりませんが、書くときにどちらの漢字が正しいのかわからなくて困った経験がある方もいるのではないでしょうか。
そもそも読みも意味も変わらないように思えるこの2つの言葉、実際どんな違いがあるのでしょうか。いろいろな観点からご紹介し、「階段を降りる」と「階段を下りる」どちらが正しい使い方なのか考えてみましょう。
「階段を降りる」の意味と使い方
「階段を降りる」と「下りる」の使い方についてご紹介します。
「下りる」と「降りる」はどう違う?
そもそも、「降りる」と「下りる」、意味に違いはあるのでしょうか。漢字だけを見てみると、雨が降る、椅子の高さを下げる、のようにどちらも下に移動するという意味で使われます。それぞれどういう意味があるのでしょうか。用途や対義語についてご紹介します。
対義語は?
それぞれの対義語を考えてみましょう。対義語とは、反対または対照的な意味を持つ言葉のことです。「降りる」と「下りる」、この二つ言葉は同じように聞こえますが、対義語はどうでしょうか。
・「階段を下りる」
「下りる」の対義語は、「上がる」です。
上下が反対、上り下りが大変、などです。
・「階段を降りる」
それに対して「降りる」の対義語は「乗る」です。
バスの乗降口、乗り降りする時間、などです。
「降りる」と「下りる」は似たような意味でも、それぞれの対義語は違う意味を持っています。対義語を知ることで、この二つの言葉が全く同じではないということがわかります。
用途
次に、それぞれの言葉がどのようなシチュエーションで使われるか見てみましょう。「階段を降りる」以外に、「降りる」はどんな場面で使われているでしょうか。
「降りる」という動詞の代表的な用途は、乗物から下車する様子を表すことですが、もう一つの使い方があります。それは、「外れる」です。引退する、辞退する、など身分を放棄する場合に使う「辞める」です。使用例に
・このプロジェクトから降りる:関わってる業務を辞める
・勝負を降りる:勝負を辞める
があげられます。
一方、「下りる」にはどのような意味があるのでしょうか。これは、基本的に位置関係の変更の様子を表す言葉だといえます。上にあったものが下に移動する、という意味です。例えば
・幕が下りる:上方にあった幕が下方に移動する
・木から下りる:木の上側にいた人が木の下側に移動する
など、上方にあったものが下方に移動する様子を表すときに使います。
初回公開日:2018年05月10日
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