「ベネ」の意味と使い方・由来|イタリア語/ラテン語
更新日:2024年11月06日
フランス語では?
ベネはフランス語ではBon(ボン)になります。「Von boyage(ボン ボヤージュ)」良い旅をという言葉を聞いたことがあるでしょう。これもベネからの派生語したbonが「良い」という意味を表している良い例です。
ただ、フランスのbonは英語でのgoodにあたり、イタリア語のbeneがwellに近い表現にあたることを考えると少しニュアンスが変わってくるといえるでしょう。
接尾辞としてのベネ
bene-から始まる単語がいくつか思い浮かぶことでしょう。ラテン語のbeneは接尾辞として各諸国の言語に取り入れられています。代表として英語の単語を見てみましょう。
ベネがある接尾辞
良い、善などの意味を持つbeneは主に良いとされる英単語の接尾辞となっています。いくつか単語を上げていきますので、参考にしてください。
・benediction(ベネディクション)=bene+diction で、祝福、感謝の祈りという意味。
・beneficial(ベネフィシャル)=bene+fic +alで、よいこと、有益な、有効なという意味。
・benefit(ベネフィット)=bene+fic で、良い状態にする、利益という意味。
どれも良い意味の単語を表していることがわかります。普段何気なく耳にする単語も、ラテン語、イタリア語のbeneからきていることを考えると、それぞれの単語の成り立ちはとても奥深いものと感じるでしょう。
見聞きしたことがある!あの言葉にもベネ
ここまでベネという言葉の由来を考えてきましたが、考えてみると私たちが見聞きしたことのある言葉や名前にも「bene ベネ」が使われています。一つずつ見ていきましょう。
「ベネッセ」とその意味
誰もが知る通信教育や出版事業を手掛けるベネッセ。この社名にもbeneが使われています。bene+esseという造語ですが、より良く生きるという意味が込められており、beneの意味が良く活きています。日本から遠い国の古代で発祥した言葉が日本の会社の社名になっているのはとても興味深いことといるでしょう。
社名の「ベネッセ(Benesse)」は、ラテン語の bene (正しい、良い)と esse (生きる、暮らす)を組み合わせた造語で、前向きに人生を謳歌する、人間味豊かな生き方を象徴的に表現している。
出典: https://www.brand-yurai.net/detail/%E3%83%99%E3%83%8D%E3%... |
「ベネフィット」とその意味
ビジネスの世界でよくベネフィットという言葉が使われます。ビジネス用語として使われるベネフィットには利益という意味がありますが、「メリット」との違いは「その商品・サービスを手にすることで得られる本来の利益」を意味しているところにあります。
例えば、高級なレストランで食事をするメリットは「おいしいものを食べられる」ことですが、ベネフィットは「レベルの高いサービスや食事を受けて優雅なひと時を過ごせる」ことです。つまりサービスや商品を手に入れた後の満足のことを指します。
上記でも述べましたが、ベネフィットには「良い状態にする」という意味があるので、ビジネスで使う機会がある人は「利益」ではなくこちらの意味で覚えておくと良いでしょう。
ベネフィットとは製品やサービスを利用することで消費者が得られる有形、無形の価値のことをいう。
出典: https://kotobank.jp/word/%E3%83%99%E3%83%8D%E3%83%95%E3%8... |
「ベネディクト」とその意味
ベネディクトという名前が付く有名人も思い浮かぶでしょう。俳優のベネディクト・カンバーバッチやサッカー選手のベネディクト・ヘーヴェデスなど、ヨーロッパの男性の名前に用いられています。もともと、ベネディクトという言葉はbenedictus(ベネディクトゥス)というラテン語の英語名で、「祝福があるように」という意味を持っています。
歴史上でも有名なベネディクト修道会も、この祝福があるようにという意味を持った会だったことがわかります。余談ですがエッグ・ベネディクトという料理の「ベネディクト」も考案した人の名からきているとされています。
『トゥット・ベーネ』チョコレート
幸せのコブタチョコレートという、ブタの形をしたチョコレートを見かけたことがあるでしょうか。ハンター製菓株式会社から発売されているオリジナルチョコレートブランドで、「totto bene(トゥット ベーネ)」というものがあります。上記で少しふれましたが、イタリア語で「すべてうまくいくよ」という意味があります。
ここでも良い方向へ進むよう願いをこめて名づけられており、beneが活躍しています。
初回公開日:2018年03月28日
記載されている内容は2018年03月28日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。