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「非難囂々」の意味と使い方・読み方・類語・漢字の意味

更新日:2024年01月26日

「ひなんごうごう」と聞いて意味がすぐにわかりますか。この言葉は「非難轟々」といったように漢字で書かれることが多く、その立場になると非常につらい言葉です。この記事では「非難轟々」という言葉の意味や漢字、よく似た意味の言葉を取り上げました。

画数の多い「非難轟々」の漢字の意味について説明します。「非」「難」「轟」「々」と分割してみると、「轟」以外の漢字は比較的なじみのある漢字だと思われます。あきらかに「轟」のインパクトが際立って強いです。

ここでは「非難」と「轟々」に分けて、それぞれの漢字の意味や、漢字が合わさった時にできる言葉の意味について説明します。

「非難」の漢字の意味

「非」の漢字の意味ですが、大きな意味で「そのことではない」という打消しの意味があります。一方で「人のことを悪く言う」「けなす」という意味も持ちます。また「難」の漢字の意味ですが、大きく「むずかしい」という意味があります。その一方で、「悪口を言う」「相手を詰問する」「問い詰めてなじる」という意味も持ちます。どちらも「人を悪く言う」意味を持ちます。

「非難」は相手の間違った言動や行いに対して、攻めたり咎めたりすること。やらかしたことや失言を取り上げて責めたりこきおろしたりすることです。

またよく似た言葉で「批判」があります。「非難」と「批判」、言葉も似ていますが、意味は全く違います。「非難」は相手を一方的に悪く言う言葉ですが、「批判」は相手を良くしようとする思いがあって「悪い所を指摘する」言葉です。

「轟々」の意味

「轟」は「とどろ(く)」「ゴウ」の読み方を持つ漢字で、物音がひびきわたるさま、大きな音がとどろきわたるさまを表す言葉です。「轟々(ごうごう)」は音の勢いや音の程度がとんでもなく大きいことを表します。

先ほどの「批判」はいくらたくさん「批判」されたとしても「轟々」ととどろきわたるようなことは無いでしょう。相手を一方的に悪く言う「非難」だからこそ「ごうごうとひびきわたるような悪口を大量にぶつけられる」意味の「非難轟々」の言葉が使われます。

余談ですが「轟」は人名漢字でもあります。人の名前に使うことができる漢字です。「とどろきさん」と読む苗字の人で「轟」姓の人が日本におよそ6600人いらっしゃるそうです。『僕のヒーローアカデミア』という漫画の登場人物のなかに「轟君」がいるので、ご存知のかたもいらっしゃるでしょう。

「非難轟々」と「非難囂々」の違い

「非難轟々」と「非難囂々」は同じく「ひなんごうごう」と読み、意味もほぼ同じです。ただし、「轟」と「囂」の漢字の意味は若干異なりますので、それぞれの意味を知っていると同じ「ひなんごうごう」であってもニュアンスが異なってきます。ここでは「轟」と「囂」の違いを説明します。

「非難轟々」

「非難轟々」の「轟く(とどろく)」は大きな音がひびきわたる、多くの車が行ったり来たりしている様子を表している漢字です。地鳴りのように響き渡る非難の声、取材に殺到する記者やレポーターどころではなく、世の中の非難やあげつらう声があらゆる方向から怒涛のように響き渡る状態が「非難轟々」です。

「非難囂々」

「非難囂々」の「囂」は「ゴウ」のほかに「かまびす(しい)」とも読みます。「かまびすしい」とは、一言で言うとザワザワしてうるさい状態のことです。

聞こえてくるのは人びとがてんで勝手にしゃべっている声であり、車が行きかう音が響く「轟」とは音がでるもともとのところが違います。「囂」の字は、体の一部を表す「頁」に「口」が四つついていて、「口やかましい」状態をうまく表している漢字です。

「非難轟々」と「非難囂々」では、ターゲットを見つけた記者やレポーターが、ターゲットを取り囲んで取材と称し口々に言いたいことをぶつけている状態が「非難囂々」です。

喧々囂々

また、別の四字熟語で「喧々囂々(けんけんごうごう)」と言う言葉があります。多くの人が同時にしゃべりやかましいさまを表す言葉です。喋り声がうるさい状況ですので、口が四つのほうの漢字を使う「囂々」を使います。

同じ「ごうごう」でもこちらは「轟々」は使いません。「轟」は特に話している音を指し示しているわけでは無いので「けんけんごうごう」には適しません。

意味をしっかり掴んで言葉を使おう

マイナスの感情や、マイナスの事態を元にした言葉は、状況をきちんとつかんで話したり、話を繋いでいったりする必要があります。もし取り方を間違ってしまうと、マイナスの感情が余計な方に広がっていって、思いもよらないバッシングを受ける可能性があります。

今回の「非難轟々」を使ったことが無い、聞いたことが無かったとしたら、もしかしたら「轟々」の意味も分からず何のことか分からない可能性もあります。今の言葉にすると「フルボッコにあった」でしょうが、崩さずきちんと言う場合は「非難轟々でした」というふうに使えるようになると職場でも使える言葉になります。

多くの単語を知っていると、状況に合わせた表現ができるようになるので、意識して身につけるようにすると良いでしょう。

初回公開日:2018年04月12日

記載されている内容は2018年04月12日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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