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「諸々」の意味・言い換えとは?使い方や例文・注意点も解説

更新日:2024年01月08日

「諸々」という言葉の意味を正確に知らずに、普段から使っている方もいるのではないでしょうか。よく使っているけれど、間違った用法をしている言葉というのは意外と多いものです。本記事では「諸々」について解説していきます。ぜひ参考にしてください。

「諸々」という単語について用法をいくつか例として挙げましたが、使い方を間違えやすい、似たニュアンスの単語がいくつもあります。

「諸々」とは、曖昧に「多種多様なもの」「数多くのもの」を表現できる単語ですから、便利に使って誤用してしまうというケースもあるかと思います。

ですから、場面に応じて、適切な言い換えをする必要があります。類語は無数に存在しています。言い換えるにしても、種類が多いとどれを使うべきか迷うこともあるでしょう。

ここでは、間違いやすい言葉との使い方の違いについて解説していきます。それぞれ適した場面や用法がある為、言い換えや言い直しの参考にしてください。

「諸般」との違い

「諸般」とは、「しょはん」と読みます。意味としては「いろいろな」というもので、「諸々」と似た単語です。

「諸般」は、例えば「諸般の事情」といった言葉として使われることが多く、こちらも「いろいろな事情」という意味で使用されます。言葉の響きがかたいため、日常生活でよく使う言葉ではなく、主にかしこまった場や目上の人に向けてなど多くはビジネスシーンで目にすることが多い言葉です。

例文を挙げると、

・「諸般の事情があり、今回は欠席させていただきます」
・「諸般の事情をご賢察いただき、どうかご了承いただきますようお願いいたします」

と、「諸々」とは異なるかたい文面となります。

また「諸般」には、「言いにくいので察してほしい」というニュアンスもある為、様々な意味を一言に纏める「諸々」とは類語であれど言い換えには向かないでしょう。

「諸所」との違い

「諸所」とは、「しょしょ」と読みます。意味は「諸々の場所」「あちこち」「ところどころ」「方々」といったものがあります。

意味にもある通り、「諸々」とは近いニュアンスで使用可能ですが「諸所」は場所について示す言葉となるため、「諸々」と言い換えて使うときは注意が必要です。また、「場所」と言っても実際の土地のみを示すのではなく、「第三章の諸所を参照」といったように場所ではなく文章の一部等に対しても使われます。

多くの意味を持つ「諸々」とは使う場面が少し異なる為、言い換えるときは気をつけなければなりません。
「諸所」を使った例文としては、

・「修業のために諸所を巡り歩くこと」
・「修行のために諸所を遍歴する僧」

といった使い方がされます。どちらも、「場所」を示すために使われています。「諸々の場所」と言い換えても間違いではありませんが、この場合は「諸所」と表現した方が伝わりやすいでしょう。

「色々」との違い

「色々」とは、「いろいろ」と読み、種類が豊富である様や色とりどり、彩り豊かである様などを意味する表現となります。「諸々」とかなり近いニュアンスで使用できますが、別の言葉であり、使い方に違いも存在します。

・「色々な人がこのブログを見ているようです」
・「私は休日によく色々な場所をバイクで訪れる」
・「私はそこを訪れる度に色々な発見があります」

これらの例文の「色々」を「諸々」と言い換えることも可能ではありますが、少し言い方や文面を変える必要が出てきます。また、「諸々」と異なり、カジュアルな印象を読み手や聞き手に与える為、かしこまった場面やビジネスシーンでの使用にはあまり向かないでしょう。

友人同士や付き合いのある同僚相手であれば「色々」という表現も向いていると考えられます。「諸々」とは意味の違いはありませんが、使うシーンに違いがあると言えます。

「諸々」の注意点

ここまで「諸々」という単語について使用方法や言い換えるべき似た語句について紹介してきましたが、この「諸々」を使うべきではない場面も存在します。

多くのことを表現できる便利な単語ですが、どんな場面でも使って大丈夫というものではありません。

相手の反感を買ったり、ビジネスシーンで使用して適さず先方に悪印象を与えてしまったりすることもあります。そういった事態を避けるため、ここでは「諸々を使う際に注意する点について解説していきます。

謝罪には使えない

・「諸々の件について、申し訳ございません」

この文章は、謝罪としては適しません。なぜなら、謝罪しているのにどうして謝罪すべき事態になったのかの説明が無いからです。

謝罪をするときは、謝罪すべき内容を明確に相手に伝える必要があります。ですから、謝罪が必要な場面において、「諸々」「色々」「様々」といった、複数の事柄をひとまとめにしてしまう表現はこういった場面において不向きです。

正しく謝罪するならば、

・「○○の件ですが、作業工程において問題が発生したため納品が遅れてしまいます。たいへん申し訳ございません」

こういった文章であれば、相手に謝罪すべき内容も伝わります。「諸々」は便利な言葉ですが、使う場面や使い方をしっかり考えて使う単語です。

敬語ではない

「色々」「様々」といった言葉の言い換えとしてビジネスシーンで活躍する「諸々」という単語ですが、これ自体は敬語ではありません。改まった場面で使うには適さない単語になります。

「諸々」とは、具体的なものを示さず複数のものをざっくりと一纏めにした表現だからです。言葉を丁寧に扱う必要のある場面では「諸々と一纏めにせず、一つ一つの物事を丁寧に言い換え説明して話す方が良いでしょう。

「諸々」と纏めてしまうと、自分と相手の認識に齟齬が発生してしまいかねないので、きちんとした場面での話やメールには不向きです。

「諸々」の言い換え表現

曖昧で多くの意味をもつ「諸々」ですが、それゆえに類語も多く、言い換えの表現も多数存在します。この項目では、「諸々」の言い換え表現について紹介していきます。

どれも使用に適した場面が存在する為、使用には気をつけましょう。

「様々」

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初回公開日:2022年10月03日

記載されている内容は2022年10月03日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

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