「参考までに」の意味や使い方とは?類語や言い換え表現もあわせて紹介
更新日:2024年08月20日
「参考にする」とは動詞を省略した表現です。具体的に補うと「見る、読む、調べる」のどれかになります。
これを踏まえてケース・スタディで考えてみましょう。たとえば、ビジネスメールで資料に言及する際は、つい「参考までに〇〇を添付します」と書いてしまいがちです。
この場合、相手の動作は「参考」です。わかりやすく言い換えると、「添付するので見ておいてください」となってしまいます。敬語の要素をもう少し加えたいところです。
例文②
参考までにの「までに」という語尾も誤解を招く原因です。というのも、「までに」には以下のようなニュアンスが込められているからです。
・相手に確認を強制することへの気後れ。お手隙の際に片手間でみてほしい、という
謙遜や気遣いの表現。
・語尾の省略。勢いがあり端切れの良さもある。
似たような表現に「つまらないものですが」というものがあります。しかしこちらは、あくまで贈り物を渡すという一瞬の関係性なので、問題がないでしょう。
一方「参考までに」は仕事の出来を左右し、記録として長く残るものに使われます。仕事の上ではそうした点に考慮して、別な表現で言い換えるのが無難です。
「参考までに」を使う際の注意点
「参考までに」という言葉を用いる場合、いくつか気をつけなければいけないポイントがあります。ここでは「参考までに」を使う際の注意点を紹介していくため、参考にしてみてください。
主語は誰になるのかに注意する
「参考までに」という言葉は、後に続く言葉の主語が誰になるのかによっても文章の構成が変わるため注意が必要です。具体的には、主語が相手になる場合は「参考までに」の後は尊敬語、主語が自分になる場合は「参考までに」の後は謙譲語を使う必要があります。
たとえば、主語が相手の場合には「ご参考までにお手元の資料をご覧ください。」、主語が自分の場合には「ご参考までに資料を添付させていただきます。」のようになります。
このように敬語を正しく用いることは社会人としてのマナーであるため、主語の違いによる使い方の変化には十分注意する必要があるでしょう。
目を通してもらえない可能性がある
メールなどで「参考までに」と記載すると、相手によっては参考文献に目を通してもらえない可能性もあります。「参考までに」という言葉の重要度は人によっても違うため、目を通してほしい場合は「ご確認ください」のように記載する必要があります。
正確な情報を準備する
参考資料として添付する資料には正確な情報を準備しましょう。たとえ「参考までに」という一言を添えて添付したとしても、その情報が誤っていれば後からトラブルになる可能性もあります。
「参考までに」の類語・言い換え表現
「参考までに」という言葉を他の表現で言い換えたい場合、どのような表現を使うことが出来るのでしょうか。
ここでは「参考までに」の類語・言い換え表現を紹介していくため、参考にしてみてください。
「参考にしてください」
「参考にしてください」という表現で言い換える場合、「考えの手掛かりにしてください」というニュアンスになります。「参考までに」の場合は参考にしなくても良いですが、「参考にしてください」の場合は必ず確認する必要があります。
「ご参照ください」
「ご参照ください」という表現で言い換える場合、「他のものと照らし合わせて考えの手掛かりにしてください」といった意味になります。そのため、「参考にしてください」と同じような意味で用いることができます。
「ご参照程度に」
初回公開日:2017年09月08日
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