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「前略」の意味と使い方・例文5コ・使う時の注意点

更新日:2024年01月24日

手紙によく使われる言葉として「前略」があります。正しく使うことができれば便利な表現ですが、使い方には注意が必要な部分もあります。今回は前略の意味や使い方をご紹介いたします。実際に前略を使用した例文もあわせてご紹介するので、ぜひ参考にしてください。

「前略」の書き方

「前略」は、親しい間柄の相手に送る手紙などに用いる表現です。頻繁に連絡を取り合っているような間柄であれば、「前略」で書き始めます。親しい間柄であっても、年賀状や暑中見舞い、寒中見舞いなどには使わないのが一般的です。

「前略」は書き出しに使いますが、「前略」のあと、本文の書き出すにあたって、文法としての独特のルールがあります。

字下げ/改行の有無

一般的には、時候の挨拶が終わり、本文に入る前には改行をします。「前略」は、書き出し前の字下げも、本文を書き出す前の改行は行わないのがルールです。一般的には、文頭は一字分空白を入れ、字下げをした位置から書き始めます。同様に、本文の書き始め前には、改行し、本文も一字分の字下げをして書き始めます。「草々」も文章の末尾に改行せずに書きます。

前略」の例文

「前略」を使う状況ごとに例文をご紹介します。「前略」で始まる手紙文は、「前略」(本文)「草々」という構成で記述します。「前略」と本文の書き出し部分、本文の終わりと「草々」の間には、空白を入れますが、改行はしません。ほかの「頭語/結語」と本文の間は改行されるので、その違いを理解しておきましょう。

例文1:親しい間柄の人に使う「前略」

前略 家族の皆さま、お元気ですか。
こちらで生活し始めて早半年、新しい生活にもだいぶ慣れてきたように感じています
少し気取って、手紙をしたためてみました。
お盆の休みには帰省します 草々

例文2:相手の安否を心配する「前略」

前略 ○○様のご病気のことを耳にし、取り急ぎ筆を取っている次第です。
ご病気のこと、存じ上げず、ご無沙汰していて申し訳ありません。近々、お加減の良いときにお見舞いに伺わせていただきたいと考えております。
だいぶ回復されたとは聞いておりますが、無理をなさらずお過ごしください 草々

例文3:謝罪の際に使う「前略」

前略 弊社○○支店が震災被害を受けた際には、御丁重なお見舞いを頂き、御厚志誠に有難く厚く御礼申し上げます
幸いなことに、社員全員およびその家族の安否も確認でき、人的被害は免れることができました。
早速拝眉の上、御礼申し上げるべきところ、略儀ながら書中をもって御礼申し上げます。 草々

例文4:急ぎの用件を伝える「前略」

前略 取り急ぎご報告いたします。
○○の件についてですが、やはり別のグループで検討していることが判明しました。弊社が参画するためには、社内でもう一度戦略検討する必要があります。
詳細については、後ほどあらためてご報告いたします。 草々

例文5:用件をとにかく早く伝えたいときの「前略」

前略 この度は急な日程変更にご理解いただき、ありがとうございます。
変更後の日程で、会議室を予約し直しましたので、取り急ぎご連絡します。

○○ビル 第1会議室

変更後の会議室は、いつも利用している会議室と同じサイズですが、備品が多少異なりますのでご注意ください。
詳細についてはあらためて開催通知を発信いたします。
まずは変更連絡まで。 草々

「前略」を使う時の注意点

「前略」は使いやすい言葉ですが、いつでも、誰にでも、使える言葉というわけではありません。「前略」を使おうとしている相手と自分の関係性や、「前略」を使おうとしている状況、手紙の内容が「前略」から始めるのにふさわしいか、などを考えたうえで使いましょう。正式な手紙の書き方を「省略」する書き方なので、相手に失礼にならないよう、注意が必要です。

必要最低限のことを簡潔に伝える

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初回公開日:2017年10月18日

記載されている内容は2017年10月18日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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