「いずれにしても」の意味と使い方・敬語表現・ビジネス場面
更新日:2024年10月07日
「いずれにしても」の意味と使い方
「いずれにしても」は、ビジネスの場でよく使っている方も多いのではないでしょうか?
いくつか選択肢があったときに、同じことを繰り返さずにすむので、便利な言葉です。しかしきちんと意味を理解して使わなければ、無意識に、相手に不快な思いをさせてしまうこともあります。
間違った使い方をしないよう、しっかり意味や使い方を確認しておきましょう。
意味
何(いず)れにしてもの意味
出典: https://dictionary.goo.ne.jp/jn/11690/meaning/m0u/ |
出典:デジタル大辞泉(小学館)
どちらを選ぶにしても。事情がどうであろうとも。どっちみち。いずれにせよ。
「いずれ」は漢字だと、「何れ」となり、「どれ、」「どちら、」「どっち、」という意味の言葉で、とくに限定しない、物事・場所・方角などを指す代名詞です。そこから「いずれにしても」は、「どちらにしても、」「どちらを選ぶにしても」という意味になります。
また「いずれにしても、」には、「事情がどうであろうとも」という意味もあり、「どうせ、」「どのみち」という意味でも使います。
「いずれにしても」は、それまでの意見に決着をつけ、結論へと向かう接続詞です。そのため、それまでしていた話と違う話をする際に使う場合は、「それはともかく」「それはさておき」という意味になります。
使い方
「いずれにしても」は、どの意味で使うかで使い方が少し変わります。「どちらにしても」という意味では、選択肢が二つ以上あるときに、「どうせ」という意味では、結果がわかっているときや、諦めの気持ちを表すときに使います。「それはともかく」という意味では、話を変える場面で使います。
「いずれにしても」を使った例文
「いずれにしても」を実際に使うとどのような文章になるか、それぞれの意味ごとに、いくつか例文をあげてみましょう。
「どちらにしても」「どちらを選んでも」という意味の例文
それまでに出た二つ以上の選択のどちらにしても、同じになるという意味の例文です。
・(成功しても失敗しても)いずれにしても、良い経験になります。
・(AコースとBコース)いずれにしても、料金は同じです。
「どうせ」「どのみち」という意味の例文
それまでに出た話の内容がどうであっても、という意味の例文です。
・いずれにしても、やらなければならないことです。
・いずれにしても、間に合わないでしょう。
「それはともかく」「それはさておき」という意味の例文
話のまとめに使います。それまでの話の内容を無視して、強引にまとめに入ることができます。
・いずれにしても、よく話し合って下さい。
・いずれにしても、今日中に終わらせます。
「いずれにしても」の類語や言い換え方
「いずれにしても」を同じ意味で、別の表現をするとしたらどんな言葉があるでしょうか?
「双方とも」や「両者とも、」「どの道を選んでも」などは、どちらにしても同じという意味で「いずれにしても」の別表現です。物事がどうなったとしても、同じという意味の別表現では「どうなるにせよ、」「どうなるかにかかわらず」などがあります。
「どうせ」という意味で、これから起こることに期待できないという表現には、「所詮」「結局は」などがあります。
「それはともかく」と同じ意味で、それまでしていた話を保留にして別の話にうつる際の表現としては「それはさておき」「それはいいとして」などです。それまでの話題と関係なく別の話をする、という印象です。
「いずれにしても」と「いづれにしても」の違いって?
「いずれにしても」と「いづれにしても」は、現在使われているかどうかという点で、違いがあります。現在使われている表記としては、「いずれにしても」が正解です。「いづれにしても」の「いづれ」は、歴史的仮名遣いになります。
歴史的仮名遣いは旧仮名遣いともいい、大雑把にいってしまえば、昔使われていた仮名のことです。源氏物語や竹取物語で、「いづれ」の表記が使われています。
「いずれにしても」の敬語表現
初回公開日:2017年11月13日
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