「いずれにしても」の意味と使い方・敬語表現・ビジネス場面
更新日:2024年10月07日
ビジネスや社会生活において敬語表現はとても大切です。現在敬語は5つにわけられます。それ以外に敬語に準ずるものとして、「改まり語」があります。
「いずれにしても」は、話し言葉である「どっちにしろ」の改まったいい方なので、「いずれにしても」は改まり語です。「いずれにせよ」も形が違うだけで、「いずれにしても」と同じ意味の表現です。さらに丁寧にするなら、「いずれにしましても」「いずれにいたしましても」となります。
敬語について
敬語は大きく尊敬語・謙譲語・丁寧語の3つにわけられる、とされてきましたが、2007年の「敬語の指針」により、謙譲語と丁寧語が更に細かくわかれて、5つになりました。それぞれ簡単にご説明します。
尊敬語
相手や話題中の人を、直接高める表現です。「いらっしゃる」「ご覧になる」「お待ちになる」などがあります。
謙譲語Ⅰ
自分を低くすることで、相手を高める表現で、謙譲語Ⅰでは話題中の人物が相手です。「伺う」「拝見する」「申し上げる」などがあります。
謙譲語Ⅱ(丁重語)
自分を低くすることで相手を高める表現で、謙譲語Ⅱでは聞き手が相手です。丁寧語の「ます」と一緒に使います。「おる(おります)」「参る(参ります)」「申す(申します)」などがあります。
丁寧語
丁寧な言葉で相手に対する敬意を表現します。「です」「ます」「ございます」などがあります。
美化語
言葉を上品に美しくする表現です。「お店」「お食事」「ご立派」などがあります。
改まり語について
敬語に準ずるもので、普段使う言葉を改まった言葉で表現します。「今日(きょう)」を、「今日(こんにち)」や「本日(ほんじつ)」に、「明日(あす)」を、「明日(みょうにち)」に、というように改まったいい方をします。ビジネスの場でよく使われますので、いくつかご紹介します。
・昨日(きのう)→昨日(さくじつ)
・去年(きょねん)→昨年(さくねん)
・あとで→のちほど
・このまえ→前回
・あっち→あちら
・こっち→こちら
・どう→いかが
・謝る→謝罪する
・頼む→依頼する
・お年寄り→ご年配
・太っている人→体格のよい人
ビジネス場面での「いずれにしても」の使い方
「どちらにしても」という意味の使い方なら、その直前まで出ていた内容のどれを選んでも同じ結果になるというまとめになります。しかし、「どうせ」や「それはともかく」という意味では使い方に注意が必要です。
「いずれにしても」を使う場合の注意点
「いずれにしても」を「どうせ」や「それはともかく」という意味で使うと、それまでの内容を強引にまとめてしまう表現になります。重要な話のあとに、「いずれにしても」を使うのは、「それはともかく、こうでしょう?」と、勝手に話をまとめてしまう印象を与えてしまう可能性があるので、できません。
そのつもりがなくても、目上の方から指導を受けたときに、「いずれにしても全力を尽くします」などとまとめてしまうと、「せっかく丁寧に説明したのに今までの時間は何だったの?」と、気分を害してしまう可能性があります。そういう場合は、「そういうことを頭にいれて、全力を尽くします」など、これまでの話を踏まえたうえでのまとめにしましょう。
例外として
初回公開日:2017年11月13日
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