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浅学の意味や使い方・例文や用例・敬語や手紙での正しい用例

更新日:2024年06月16日

ビジネスでスピーチをしたり、また挨拶をしたりする際に自分を謙遜する言葉はよく使いますが、その中でもよく聞かれるのが「浅学」です。「浅学非才」という四字熟語で使われることが多いですが、この「浅学」という表現にはどのような意味があり、どう使えばよいのでしょうか。

「浅学」が「学問や知識が不十分なこと」を意味する言葉であることは先ほどもふれたとおりです。そうなると、「浅学」の反対語に何が挙げられるのでしょうか?

それが「碩学」です。「碩学」は「学が大きい」、つまり「学問や知識が広く深いことやその人」を意味しています。同時に高名な学者のことを指す場合も「碩学」という表現が使われます。ちなみに、「碩」とは「大きい」という意味です。

どのように言い換えられる?

「碩学」の類義語として挙げられるのが「博学」です。「博学」は「学問や知識が広く十分なこと」を意味します。ちなみに、「博学」の対義語は「無学」です。

ただし、四字熟語で「博学」が用いられる場合は、その対義語となるのが「浅学」を用いた四字熟語です。つまり、「浅学」の意味の項で、「浅学非才(浅学菲才)」という四字熟語を紹介しましたが、こちらにも「博学多才」という反対語があります。なお、その意味するところは、「学問や知識が広く十分で、なおかつ才能が豊かである」ということです。

「浅学」の類義語とは?

「浅学」にはいくつかの類義語があります。ここでは、それらの類義語を取り上げて紹介していきます。

「見識のない」「不見識な」

「見識」とは、「物事の本質を深く見通すための優れた判断力」を意味します。そこから考えると、「見識のない」や「不見識な」とは、その物事の本質を深く見通すことができるだけの判断力がない、もしくは不足しているという意味合いとなります。

それも自分自身に十分な学識が備わっていないためであると考えると、「浅学」と似ている部分はあります。ただ、「浅学」が学識がないという意味にとどまるのに対し、「見識がない」や「不見識」が判断力がないというところまで及ぶということであるため、その点においては違いが見られるといえます。

「若輩者」「未熟者」

こちらは「まだ経験が浅く未熟である人間」を指し示す言葉です。そのため、まだまだ学識も不十分で、経験不足という点では「浅学」と似た意味合いになります。

しかし、「浅学」との相違点としては、実際にどのような人間が使うか、というところにあります。「若輩者」や「未熟者」はその経験の浅さを示す語であることから、基本的に20代や30代といった若い世代が主に使う表現です。そのためか、「まだまだ若輩者(未熟者)ではありますが、よろしくご指導ご鞭撻をお願いいたします。」というように使われます。

その一方で、「浅学」は基本的にある程度以上の地位の高い人が使うことが多いです。具体的には社長や取締役といった、いわゆるある程度の高い役職についている方が自ら謙遜する形で使うことが多い表現といえます。

「不勉強」

「不勉強」という表現は、文字に示されるごとく「勉強が足りていない」ことを示しています。よく使われる例としては「何分、不勉強でして」や「不勉強で恥ずかしいことですが」といったものが挙げられます。

さて、「学識が不十分」という意味では「不勉強」も「浅学」も同じように分類できますが、実は相違点がないわけではありません。

それは、「不勉強」の場合は専門的な知識が不十分である場合に使われ、一方「浅学」については一般的な知識が足りない場合に使われるという点です。このため、場所によって使い分けをすることが大切となってきます。

ビジネスにおける浅学の意味はどのようなもの?

ビジネスでは「浅学」については文字が示す意味ではなく、むしろその逆の意味で使われます。つまり、自分自身はとても優秀で能力があるということを自覚しつつも、それを直接言えば自慢となり、相手に不快な思いをさせるため、それを防ぐ目的であえて自分を謙遜しようと使う言葉です。

日本のビジネスでは、あまりにも露骨にはっきりと自分の思いや意見を伝えることは好まれません。そのために、オブラートに包んだような言い方を心がけることで、相手に不快な思いをさせなかったり、空気を読んだりしようとします。「浅学」という表現も、そのようにオブラートに包んだ言い方で使われます。

浅学の敬語での正しい使い方とは?

「浅学」を用いて敬語を話すときは、いったいどのようにすればよいのでしょうか。

まず、「浅学」にしても、また「浅学」を使った表現として用いられることの多い「浅学非才」にしても名詞であるという点に注目してみましょう。

そうなると、「浅学ではございますが」や、「浅学非才のみではございますが」、「浅学にして非才ではございますが」といった表現が、「浅学」を用いた敬語としては適切な表現であるといえます。

また、よりへりくだった表現で用いる際は「浅学」や「浅学非才」の表現に「未熟」や「不勉強」といった同じように自分をへりくだらせる表現を付け加えて使うという方法もあります。

ただし、あまりにも度が過ぎると、今度は相手に媚びているというようにも見えてくる場合もありますので、あまりへりくだりすぎるのは控えましょう。

浅学と無学はどのように違う?

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初回公開日:2017年12月12日

記載されている内容は2017年12月12日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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