「無辜」の意味と使い方・類語・読み方・用例|無辜の怪物
更新日:2024年10月15日
「無辜」の読み方は?
「無辜」は、一般的によく見聞きする言葉ではありません。そのため、読み方が分からない方も少なくないとされます。では、どういった読み方なのか。意味の前に確認しておきましょう。
むこ
「無辜」の読み方は、「むこ」です。「無」は「無い」の形でよく用いられますが、この形および「ない」という読み方は、訓読みになります。「無辜」で使う時のように、「無」を「む」と読むのは、音読みです。また、音読みでは「ぶ」とも読めます。「無辜」では「む」と読むため、「ぶ」と読まないように気を付けましょう。
「辜」は一見難しく、あまり見かけない漢字です。「辜」を「こ」と読むのは、音読みになります。訓読みでは「つみ」と読みますが、「無辜」の形になる時には「無」と同じ読みである音読みを用います。つまり、「無辜」の読み方は音読みです。
「無辜」の意味と使い方!
「無辜」の意味をご紹介します。
意味
「むこ」と読む「無辜」が持つ意味は、「罪が無いこと」または「罪が無い者」です。
「罪」というのは、その状況によって表すものが異なりますが、基本は「社会規範に反する行為」のことを指します。「道徳」や「法律」などに反した行為に対して、よく用いられます。他には、「良くない結果の責任・宗教上の教義に背く行為・無慈悲(残酷)なさま」の意味で「罪」の語を使います。
それら「罪」というものを「無い」としているため、「無辜」が基本として表すことは「社会規範に反する行為をしていない(者)」です。状況によっては、「宗教上の教義に背いていない(者)」などの意味にもなります。「罪」=「良くない結果の責任」とした場合は、「その責任をなすりつけられた人」が「無辜」の語で表される立場になります。
「無辜」の語源は?
語源は、漢字が持つ意味にあります。
「罪・はりつけ・背く」を示す「辜」と打ち消しの「無」
「無辜」の意味は、漢字が持つ意味によって成り立っています。その成り立ちおよび語源は、とてもシンプルです。まず、「辜」には「罪(咎)」の意味があります。その意味を「〜ではない・存在しない」を意味する「無」で打ち消すことで、「罪の無い・罪の無い者」という意味が完成しました。
「辜」には、「罪(咎)」の意味の他に「はりつけ」や「背く」という意味もあります。「はりつけ」は古き時代に誕生した処刑法の1つで、日本ではキリスト教におけるイエス・キリストの絵画などで広く知られています。「背く」は「命令に従わない」などの意味もありますが、「決まりに違反する」といった「守るべきこととは反対のことをする」の意味もあります。
総じて、「辜」には悪い意味が存在しています。「辜」が意味する「罪(咎)」や「背く」こと、「はりつけ」にされるようなことが「無い」ことを表している言葉が「無辜」です。
「無辜」の類語・言い換え表現となるのは?
「罪が無い・罪が無い者」を意味する「無辜」には、いくつかの類語が存在しています。それは、「無罪・無実・潔白」などです。それら類語たちは、基本的に「無辜」よりも細かい意味を持っていますが、中には「無辜」と全く同じ意味も持つ類語もあります。
言い換えに用いることもできるため、使い分け方や、どんな時に言い換えとして使用できるのかを含めながら、「無辜」の類語をご紹介していきます。
無罪
初回公開日:2018年03月15日
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