フリーランスエンジニアが法人化するメリットとは?設立する目安も解説
更新日:2024年10月17日
4:損金を経費にすることが可能である
フリーランスエンジニアの場合、売上が増えるほど税金が高くなるため、結果的に手元に残るお金が減ってしまいます。しかし法人化しておくことで、自分に支払う報酬も損金として経費にできるというメリットがあります。
法人化していない場合は自分への報酬を経費にすることはできませんが、法人化すればこのようにして税金を減らすことが可能でしょう。ただし、自分への報酬に対して所得税が課される点には注意が必要です。
5:条件を満たしていれば消費税が2年間免除される
消費税には「事業者免税点制度」と呼ばれる制度があり、条件を満たすことによって消費税の支払いを最長で2年間免除してもらえます。
フリーランスエンジニアも法人化しておけば、資本金が1,000万円未満であれば設立から2年間は消費税の支払いが免除されるというメリットがあります。
出典:No.6501 納税義務の免除|国税庁
参照:https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shohi/6501.htm
6:経費の幅が個人事業主より広い
法人はフリーランスよりも経費として認められるものの幅が広い点もメリットです。たとえば役員報酬、従業員への賞与、社宅の賃料や生命保険といったものも経費として認められるため、節税に繋がる選択肢が広いと言えるでしょう。
7:給与所得控除で節税できる
前述のとおり、フリーランスエンジニアが法人化すれば自分への報酬を経費として計上できます。さらに給与所得控除も適用できるようになるため、給与の金額から控除額を差し引いた金額に対して税金がかかるようになり、節税になります。
出典:No.1410 給与所得控除|国税庁
参照:https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1410.htm
8:社会保険への加入が可能である
フリーランスは第1号被保険者であるため、国民年金や国民健康保険に加入することになります。将来の年金額を増やすために社会保険に加入したくても、フリーランスエンジニアのままでは加入することはできません。
しかし法人化することで、企業の経営者本人や雇用されている従業員は社会保険に加入できるようになるというメリットがあります。
出典:事業主の方 社会保険事務担当の方|日本年金機構
参照:https://www.nenkin.go.jp/service/riyoushabetsu/jigyonushi/index.html
9:企業経営の知識を身に付けられる
法人化することにより、会社を経営するためのさまざまな知識を身に付けられます。法人として企業を運営するためには、経営の仕組みや法律に関する知識も必要になります。
そのため、自分だけの小さな会社であったとしても、経営者として実地で勉強しながら知識を身に付けられるでしょう。将来、人を集めて事業を行いたい場合にも有効です。
フリーランスエンジニアが法人化するデメリット
フリーランスエンジニアが法人化することにはさまざまなメリットがありますが、一方でデメリットも存在します。法人化を検討する場合は、メリットだけでなくデメリットについてもよく理解しておく必要があるでしょう。
ここでは、フリーランスエンジニアが法人化するデメリットについて解説します。
設立するときに費用がかかる
フリーランスエンジニアが法人化する場合、設立登記の申請や定款の認証などを行う必要があります。この場合、登記申請に登録免許税がかかり、定款の認証のための発起人の印鑑証明書の発行にも費用がかかるでしょう。
このように、法人を設立するために費用が必要になる点は、あらかじめ理解しておく必要があります。
出典:No.7191 登録免許税の税額表|国税庁
参照:https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/inshi/7191.htm
役員報酬は簡単に変えられない
法人の場合、経営者や役員などに支払う役員報酬を年度初めに決めることになります。一度決定した役員報酬は簡単に変えることはできないため、たとえ思ったように売上が出なかった場合でも、決められた報酬を支払わなければいけません。
出典:No.5211 役員に対する給与(平成29年4月1日以後支給決議分)|国税庁
参照:https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/hojin/5211.htm
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初回公開日:2022年06月29日
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