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お休みさせていただきますは間違い?使い方と例文|敬語表現

初回公開日:2017年06月21日

更新日:2017年09月18日

記載されている内容は2017年06月21日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。

また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

「お休みさせていただきます」という言葉に違和感を感じたことはないですか?自分が行う行為なのに、丁寧な言葉をつけたり、誰かにさせられているような気がします。文法的に正しくなさそうなのに、皆さん自然に日常で使っています。今回はこの言葉を検証します。

お休みさせていただきますの敬語表現

仕事やバイトを休む時に使用する「お休みさせていただきます」は、言葉として正しい使い方なのでしょうか?自分が休むという行為に対して「お」という敬語をつけたり、そもそも主体的に休みを取るはずなのに「させていただく」という行為は正しいのでしょうか?

今回は「お休みさせていただきます」を次の3つのアプローチで解析していきます。

・文法的アプローチ
・心理的アプローチ
・敬語的アプローチ

「お休みさせていただきます」は間違い?

「お休みさせていただきます」の元の文章は?

文法的アプローチから「お休みさせていただきます」の元の文章は「休ませてもらう」だと分かります。

「休ませてもらう」は正しい日本語なのでしょうか?

「休ませてもらう」「お休みさせていただきます」の正しい使い方

結論としては「休ませてもらう」「お休みさせていただきます」の両方とも文法的には正しくありません。自分から職場やバイト先に電話をして休みをもらう場合、それは誰かに指示されて休むわけではないので「させてもらう」「させていただく」のは誤りになります。

文法的に正しい日本語は「休みをもらう」「休みをいただきます」になります。

文法的アプローチ「お休みさせていただきます」

文法的に「お休みさせていただきます」は正しいのでしょうか?「お休みさせていただきます」を分解すると「お」+「休み」+「させて」+「いただきます」になります。

最初の「お」は「休む」という動詞に対する尊敬語になります。よって自分を尊敬することになってしまうので間違いになります。

次に「させて」は使役の助動詞です。他になんらかの動作をさせるという意味があります。自分の行為なのに誰にさせられようとしているのでしょうか。

「いただく」は「もらう」の謙譲語です。これは正しい使い方です。

心理的アプローチ「お休みさせていただきます」

そうは言っても「休みをいただきます」だと偉そうな感じが漂います。上司やバイトの店長に、さも当然の権利かのように「休みをいただきます」と言い切る人はあまりいないでしょう。

何となく「お休みさせていただきます」という表現を使えば、相手の心にさざ波を立てずに、休日をゲットしやすい感じがします。

では、なぜ「お休みさせていただきます」がしっくりくる感じがするのでしょうか?

「お休みさせていただきます」の裏に想像するコミュニケーション

例えば、あなたが朝起きたらとても体調が悪い状態で、職場に行っても仕事になりそうもない気がするとします。

自分「朝起きたら頭痛がひどく熱もあり座っているのもつらい状態です・・・。」
上司「それじゃあ、仕事になりそうもないよな。今日は休めよ。」
自分「分かりました。すみません。本日はお休みさせていただきます。」

この一連のやり取りが自分と上司の間でこの後に行われるであろうことを想像しながら、あなたは上司に電話の一声目でこのように伝えます。

「体調不良のため、本日はお休みさせていただきます。」

上司が「体調不良なら休めよ」と命令してくれることを前提に「お休みさせていただきます」を使用するつもりです。上司もそのつもりだから、部下の「お休みさせていただきます」に違和感を感じません。

敬語的アプローチ「お休みさせていただきます」

文化庁において文化・芸術全般に関する基本的な事項を調査審議すること等を目的とした機関に文化審議会があります。

文化審議会の中にさらに国語分科会という機関があり、2007年2月2日に「敬語の指針」の答申を提出しました。この「敬語の指針」の中に「させていただく」の使い方が記載されています。

「敬語の指針」の「させていただく」

「敬語の指針」では「させていただく」は下記の様に定義されています。

基本的には自分側が行うことを、
①相手側や第三者の許可を受けて行う
②そのことで恩恵を自分が受けるという事実や気持ちのある場合に使われる
としています。

よって、①②の条件をどの程度満たすかにより、「させていただく」の表現の使い方が決まってきます。

「敬語の指針」における「お休みさせていただきます」

「敬語の指針」おいては「お休みさせていただきます」は間違った使い方ではないと言えます。「お休みする」という自分が行うことを、相手側や第三者(上司やバイトの店長)の許可を受けて行い、そのことで恩恵(休暇)を自分が受けるという事実や気持ちがあります。もし、①の「相手側や第三者の許可を受けて行い」がなければ「お休みいたします」が正しいことになります。よって、敬語としての「お休みさせていただきます」は用法して間違っていないことになります。

「お休みさせていただきます」の使い方と例文

自分が休む場合

自分の休みを自分から他人に伝える場合「お休みさせていただきます」は間違った使い方ではありません。例えば会社やバイト先に電話をして、「体調が悪いため、本日はお休みをさせていただきます」「身内に不幸がありましたため、本日はお休みをさせていただきます」のような使い方があります。

ただし、「相手側や第三者の許可を受けて行う」ことが前提になるので、取引先や他社の人に「お休みさせていただきます」は正しい使い方とは言えません。自分が休むのに取引先や他社の人の許可を受けて休むわけではないからです。この場合は「休みをいただきます」で良いでしょう。

自分が他社に出向していて、出向先の社員さんに対してなら「お休みさせていただきます」は正しい使い方になるでしょう。

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