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「知る」の謙譲語とは?使い方・例文・注意点・言い換え表現を解説

更新日:2024年07月10日

目上の人との会話では、相手との関係性によって謙譲語・尊敬語・丁寧語といった使い分けが必要になりますが、正しくい行えていますか。この記事では、日常会話のなかでよく使われる「知る」という言葉の謙譲語の使い方についてまとめました。ぜひ参考にしてください。

ビジネスシーンで取引先に社内の人を紹介する場合は、紹介したい人が自分の上司であっても、謙譲語を使わないように気をつけましょう。

「弊社社員の加藤のことは、私もよく知っています」と、「知る」の丁寧語を使えば大丈夫です。

ビジネスシーンでは、会社の代表としてやり取りをしているので、取引先との会話では誰に敬意を払う必要があるのかを考えて敬語を使いましょう。

「存じ上げる」との違い

「存じる」とは異なり、「存じ上げる」は使うときの注意点がもう1つあります。

「存じ上げる」は、人を対象として「知っている」ことを伝える謙譲語です。

自分が知っていることを伝えたい場合は、「存じ上げる」を使えますが、相手が知っているかどうかを確認したい場合は使うことが出来ません。

この場合は「知る」の尊敬語「ご存じ」を使って、「あなたは山田様をご存じですか?」と表現するのが正しい使い方です。

「存知る」は誤用表現である

「存知る」は「存じる」の誤用表現です。

「知る」の謙譲語であることや、同じ知っていることを意味する言葉で「承知」という言葉があるが、それと混同して誤変換されてしまったのではないかと考えられています。

存じるの「じ」は、「存ずる」という動詞の活用語尾です。
「じ」に固有意味として「知」という意味はありません。

「存ずる」の動詞活用に併せて「じ」は変化するため、判断に困ったときは、動詞の活用を思い浮かべると誤用表現かどうか迷ったときにすぐに判断が出来ます。

「思う」の謙譲語として用いられることもある

「存じる」は「思う」の謙譲語としても使われることがあります。

たとえば、「善処したいと存じます」とか「大変不躾かとは存じますか・・・」という会話の場合、「知る」の謙譲語では無く、「思う」の謙譲語として存じるが使われています。

このように、「自分が~と思う」という旨を伝えたい場合、謙譲の気持ちを込めるのに「存じる」は使われています。

「知る」の言い換え表現

「知る」の謙譲語を言い換えた表現として、「心得る」という言葉があります。

「心得る」は、理解する、承知するといった意味があります。

「心得るは知識や情報を知るという意味よりも、「理解した」「わかりました」という意味で使うことの方が多いです。

使う場面を意識しながら、「知る」のぜひ使ってみましょう。

「知る」の丁寧表現

「知る」の丁寧表現は「知ります」「知っています」です。
敬語を使う場面で最低限この丁寧表現が出来ていれば失礼になることはありません。

「知ります」に関しては、「~してから知りました」など過去形で使うことが多いでしょう。

「知っています」という表現も会話の中でよく使われます。
「知る」という動作の丁寧語ではなく、「田中さんの連絡先を知っていますか?」というように「知っている」状態を指すときに使用します。

「知る」の謙譲語を理解して正しい場面で使おう

相手との関係性、何について「知る」を使うのか、それを理解したうえで謙譲語・尊敬語・丁寧語と使い分ける必要があることがわかりました。

「知る」という言葉自体に多くの意味合いを含んでいるため、それにあわせた言葉や敬語表現を選択することで、自分の敬意や考えをより正確に相手に伝えることが出来ます。

とても微妙なニュアンスの違いに、最初は迷うこともあるかもしれませんが、しっかり「知る」の謙譲語を理解して、正しい場面で使いましょう。

言葉から人柄はにじみ出てくるものです。

言葉を1つ1つを大切に出来る人は、相手からも大切にされ、よりスムーズなコミュニケーションを図ることが出来るでしょう。

初回公開日:2017年10月24日

記載されている内容は2017年10月24日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

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