「お電話」は敬語でも謙譲語でも使える?例文や英語表現を紹介
更新日:2024年10月14日
お電話差し上げる
「お電話差し上げました」は、「お電話差し上げる」の過去形表現なので、敬語としての扱いも謙譲語となります。謙譲語でありながら、上から目線の表現と捉えられることもあるので、お客様など、仕事関連の取引先には、使わない方が無難です。相手との関係性を、確認してから使った方が良いでしょう。
「お電話差し上げました」を、誤解が生じないよう言い換えるならば、「お電話させていただきました」とするのがベストです。
「させていただく」という謙譲語は、恐縮したニュアンスが伝わりやすい謙譲表現です。ただし、「させていただく」という謙譲語は、過剰敬語という指摘を受けることもあるので、シンプルに言い換えるならば、「お電話いたしました」という丁寧語の表現を使うと良いでしょう。
「お電話」の英語表現
ここまで、「お電話」に関して、敬語表現や例文を紹介してきました。では、英語で表現したい場合には何と言えば良いのでしょうか。例文を用いて紹介します。
お電話ありがとうございます
英語で「お電話ありがとうございます」と表現したい時は、「Thank you for calling」と言います。日本語に訳すと、「お電話ありがとうございます」、「お電話ありがとうございました」のどちらにも使えます。
「Thank you for〜」は「〜してくれてありがとう」という意味の構文であり、さまざまな場面で使える英語です。
【文例】
・Thank you for calling,Mr.Sasaki.(佐々木様、お電話ありがとうございました。)
お電話してもよろしいでしょうか
「お電話してもよろしいでしょうか」は英語で言うと「Is this a good time to talk?」です。
「Good time to talk」は直訳すると「今話せますか?」と言う意味になります。用件が長くなる場合は、このフレーズをクッション言葉として使いましょう。
【文例】
・Is this a good time to talk?(今お電話してもよろしいでしょうか?)
・Hey John. Is this a good time to talk?(ジョンさん、こんにちは。今お時間よろしいですか?)
お電話お待ちしております
「お電話お待ちしております」を英語で言うと「I will be waiting for your call」です。日本語に訳すと「ご連絡お待ちしております」という意味に近い英語です。「I’ll be waiting for ~」は「~を待っている」という意味の構文です。
さらに、「your call」は「あなたからのお電話」といった意味があります。この部分の名詞を入れ替えることで、さまざまなシーンに応用できる言い方になります。
【文例】
・I’ll be waiting for your e-mail.(メールでのご連絡をお待ちしております。)
・I’ll be waiting for your response.(お返事お待ちしております。)
「お電話」は尊敬語・謙譲語のどちらでも使える
ここまで紹介したように、「お電話」という言葉は、敬語全般で使うことができます。
一緒に使う動詞次第で、尊敬語にも、謙譲語にも、丁寧語にもなります。尊敬語で使ったつもりが、謙譲語になっている、ということがあっても、使い方が慣用句のようになっているので、相手に対して失礼な使い方となるのは、稀です。ほとんどないと言っても、過言ではありません。
「電話」に「お」をつけるだけで、言葉遣いに品と柔らかさを出すことができるので、目上の人との会話では、敬語の種類など、あまり深く考えすぎず、「お電話」を使用すると良いでしょう。このとき、一緒に使う動詞は、尊敬・謙譲・丁寧、いずれかの敬語の形式にして使いましょう。
初回公開日:2017年11月12日
記載されている内容は2017年11月12日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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