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「結構です」の敬語の意味と使い方・言い換え・失礼なのか

更新日:2024年10月16日

敬語「結構です」は肯定と否定の真逆の意味を併せ持っています。2つの意味を見分けるポイントをご紹介します。「結構です」はどのような場面で使われているのでしょうか。言い換えられる敬語はあるのでしょうか。敬語なのに目上の人に使えない理由も説明しています。

[結構です」の敬語の意味と使い方

「結構です」の敬語ははどんな時に使っていますか。「結構です」には大きく分けて2つの意味があります。1つは肯定の意味で「その状態で良いさま。満足できるさま」、もう1つは、否定の「それ以上必要としないさま」があります。

肯定の意味をさらに分けると、賛辞の「大変結構です」と了承の「サインで結構です」があります。「結構です」の言葉だけでは意味がわかりません。他の言葉が付くことで判断しやすくなります。

否定・いらない

「結構です」の否定の意味は近代以降に用いられるようになりました。「十分満足できているのでこれ以上は必要がない」という意味から生まれました。「十分満足できている」という状況は肯定の意味でも同じです。

「お茶はいかがですか?」と聞かれて「結構です」と言うのは、相手の好意に対して無下に断るので失礼です。「結構です」の言葉には敬語なのに配慮というものがありません。相手の都合は考えず、自分の都合で断ってフォローもありません。

どうしたら相手を傷つけず断れるでしょうか。「せっかくですが結構です。ありがとうございます。」と感謝の言葉を付け足してみましょう。「すみません結構です。お気遣いありがとうございます」と謝罪と感謝を入れれば相手も悪い気はしません。

曖昧

「結構です」は肯定と否定という大きく違う意味があるにもかかわらず、相手がどちらの意味で言っているのか判断が難しいです。「これにしますか?」と聞いた返事が「結構です」と言われたら、どちらの意味で相手は言っているのでしょうか。

表情や声の抑揚、前後の状況をトータルで考えてどちらの意味かを判断することになります。このような曖昧な表現はビジネスや重要な場面で使うのは避けるべきでしょう。

「結構です」の前に言葉を足すことで、曖昧さを解消することもできます。「はい」か「いいえ」を付けるとわかりやすいでしょう。

肯定のときに「それで」や「これで」を前に付けても判断しやすくなります。「それで結構です」と言われたら了承の意味で捉えるでしょう。否定のときには「もう」を前につけることで判断できます。「もう結構です」は否定にしか聞こえません。

「結構です」の言い換えで断る敬語・やわらかい言い方

断る意味の「結構です」は、他の言葉で言い換えられるでしょうか。もっとやわらかい別の言い方はあるのでしょうか。「断る」の意味を中心に見ていきましょう。

いりません

傘はいりません、返事はいりませんとストレートに必要ないということを伝えるときに用います。敬語ですが目上の人やビジネスではぶっきら棒な表現のため使えません。

「いりません」は「結構です」の断るという意味では同じですが、「いりません」の方が曖昧さはなくストレートな表現のため意味の誤解はないでしょう。その代わり使うシーンを間違えると、素っ気なく失礼な人だと誤解されてしまいます。

自分が客の立場などでストレートに否定しても問題がないときに使いましょう。店員に箱はどうしますかと聞かれて「いりません」と答えられます。敬語のため「いらない」という言い方より丁寧です。

いいです

敬語の「いいです」は「結構です」と同じように曖昧な2つの意味を持っています。荷物お持ちしましょうか?「いいです」になります。肯定か否定かどちらの意味か分かりません。会話でよくわからないと感じたときは、丁寧に聞き返しましょう。

自分から言うときは前に「は」か「いいえ」を付けて相手が判断しやすい工夫をします。「それで」や「もう」を付けてもいいでしょう。賛辞を贈りたいときは、前に「とても」や「かなり」などの程度を表すを副詞を付けると気持ちも伝わるでしょう。「この花どうですか?」「とてもいいです」となり相手も喜ぶでしょう。

大丈夫です

「結構です」の肯定の意味を持つ言葉に敬語の「大丈夫です」があります。「大丈夫」は間違いがなく確かなさま、不安がなく安心できるさまを意味しています。「大丈夫です」は使うシーンにより捉え方が異なります。

「風邪大丈夫?」と聞かれて「大丈夫です」と答えるのは問題はありません。上司に「なんか質問ある?」と聞かれて「いえ大丈夫です」と返事したらどうでしょうか。普通に誰もが言っている敬語なので問題なさそうですが、とても失礼な言い方です。

上司に対して「あなたの言ったことは問題ないですよ」と部下のあなたが上司を評価して言っていることになるからです。「いえ、ございません」と答えるのが失礼に当たらないでしょう。

構いませんと類語

「結構です」の了承の意味と似た表現に敬語の「構いません」があります。「気にしません。問題ありません」の意味になりますが、自分が相手を許可している意味になるので、目上の人やビジネスではふさわしくありません。日常で丁寧に言うときは「いつでも構いません」と言えます。敬語なので失礼な印象はありません。

他に「結構です」を言い換えできる似た言葉、類語を見ていきましょう。強めの否定の敬語では「いやです、お断りします、賛同できません、賛成できません、受け入れられません」があります。やんわり断るでは「気にせず、お気遣いなく、お気になさらず」があります。

「結構です」のメールでの敬語の書き方

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初回公開日:2017年12月16日

記載されている内容は2017年12月16日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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